神奈川県の三浦半島には、車椅子で利用できる施設が数多くあります。横須賀港から葉山へと、海沿いのルートを中心に三浦半島を一周するドライブコースで、障がいのある家族と一緒の出掛け先にお薦めできる、バリアフリー施設やお店、観光スポットを紹介します。
〇大型商業施設と公園が並ぶ「横須賀港」
横須賀駅の海側にあるのは「ヴェルニー公園」。車椅子で散策が出来る無料公園で、駐車料金は障がい者減免制度があります。
その隣は商業施設「ショッパーズプラザ横須賀」。フルリノベーションされて2020年4月には「コースカベイサイドストアーズ」として生まれ変わりました。
沖合に猿島を臨む新港には「三笠公園」。記念艦三笠の上甲板および艦橋以外は車椅子で利用できます。ここも駐車場料金の障がい者減免制度があります。
三笠公園の横の「よこすかポートマーケット」は2022年にリニューアルオープンしました。
その先の海沿い馬堀海岸まで、家電、DIY、スーパー、飲食などの大型店舗が立ち並びます。
馬堀海岸を過ぎると、観音崎公園エリアになります。公園の有料駐車場は障がい者減免制度がありますが、公園自体はあまりバリアフリーではなく、車椅子での散策可能範囲は限定的です。ただし2016年に誕生した「観音崎パークセンター」はバリアフリーで、綺麗なバリアフリートイレがあります。
観音崎でバリアフリーな施設は「横須賀美術館」です。車椅子で快適に利用できます。駐車料金、展覧会の観覧料とも、障がい
観音崎から横須賀港を通過します。
開国橋の先の「ペリー公園」は、公園はフラット構造ですが、記念館にはエレベーターはありません。
その先にある「くりはま花の国」は、アップダウンが激しい公園で、あまり車椅子向きではありません。
野比海岸を抜けると三浦海岸です。そのまま134号線を進むと、三崎のマグロ卸鈴木水産が直営する「三崎生鮮ジャンボ市場」があります。地下駐車場があり、1Fが生鮮スーパー、2Fはレストラン、車椅子で利用できます。レストラン内にバリアフリートイレがあります。
三浦海岸から国道を離れ半島の南岸を目指すと三崎に着きます。車椅子で買い物ができる施設は「三崎フィッシャリーナ・ウォーフ うらり」。1Fは「さかな館」で2Fは「やさい館」、予約制の手ぶらでバーベキューもあります。
近隣施設「ホテル京急油壷観潮荘」は、海を眺めながら車椅子で食事が楽しめるレストランがあります。ただしバリアフリートイレはありません。
三崎から城ケ島大橋を渡ると「城ヶ島」です。城ケ島には6つの「ワンデーパス駐車場」があり、駐車料金の障がい者減免制度があります。「城ヶ島公園」は一部エリアと施設を除き、車椅子で散策ができます。
千畳敷の岩場「長津呂(ながとろ)の磯」への歩道は、快適なバリアフリールートではありませんが、途中に決定的な段差はなく、車椅子で千畳敷岩場が見える場所まで行くことが出来ます。
城ヶ島から三浦半島に戻り134号線を北上します。三崎口駅を通過してそのまま進むと、「JAよこすか葉山」の大型産直ショップ「すかなごっそ」があります。2011年に開業したバリアフリーショップです。バリアフリートイレが用意されています。
この近くには漁港や牧場があります。「すかなごっそ」には「さかな館」があり、また牧場の地産地消ソフトクリームが味わえます。
「すかなごっそ」から相模湾沿い荒崎方面に向かいます。高台にある公園は「ソレイユの丘」。入園は無料で、駐車料金は障がい者減免制度があります。
収穫体験、大型遊具、日帰り温泉など様々な施設がある公園ですが、園内の散策路は車椅子で移動できる舗装路で、そこからは相模湾を眺望します。
海沿いに下りると「荒崎公園」があります。ここも入園は無料で、駐車料金は障がい者減免制度があります。園内の歩道は車椅子で通行可能で、波が打ち寄せる岩場まで車椅子で行くことが出来ます。
国道134号線に戻り更に北上します。
葉山町に入る海沿いに「葉山公園」があります。入園は無料、駐車料金は障がい者減免制度があります。車椅子で散策可能です。
葉山御用邸の隣接地に「葉山しおさい公園」があります。駐車場は無料、入園料は障がい者減免制度があります。園内の散策路は車椅子向きではありませんが、「葉山しおさい博物館」は車椅子で利用できます。
その先、一色海岸沿いの建つのは「県立近代美術館葉山」。素晴らしいバリアフリー美術館で、観覧料は障がい者減免制度があります。屋外展示も車椅子で鑑賞できます。また眺めの良いレストランが併設されています。
134号の旧道になる海沿いの県道を進みます。森戸海岸には「森戸神社」があります。葉山郷の総鎮守「森戸大明神」で、バリアフリーではありませんが、参拝者用駐車場があり、本殿はスロープ対応です。
その先に「葉山マリーナ」があります。改修されてバリアフリーになりました。B1にバリアフリートイレがあります。
国道134号から逗葉新道に向かいます。ゲートの手前にあるのは「葉山ステーション」。葉山の地元名店が多数出店する、美味しいもの出会えるバリアフリー商業施設です。身障者用駐車区画は2台分、バリアフリートイレは1つ用意されています。
以上、三浦半島の海沿いコースを中心にした、バリアフリー施設の紹介でした。
(本稿は2021年5月に加筆修正しました。)