東京都写真美術館 ユージン・スミス展 バリアフリー情報

東京都目黒区恵比寿の東京都写真美術館(TOP)で2017年11月25日から2018年1月28日の開催。「 ユージン・スミス展」に車椅子で行きました。現地のバリアフリー状況を紹介します。

○水俣漁民に寄り添う写真家

ドキュメンタリー写真家、ユージン・スミスは1918年の生まれ。生誕100年の回顧展です。

観覧料は障害者手帳の提示で、本人と介助者2名まで無料に減免されます。水俣病に苦しむ水俣の写真も。1973年の作品です。

東京都写真美術館 ユージン・スミス展

○「日立」の取材作品も

戦後日本の経済復興を題材にしたのは日立製作所での現場取材。1961年の仕事です。ドキュメンタリー写真家の旺盛な活動意欲に驚かされます。

東京都写真美術館 ユージン・スミス展

○有名な従軍取材は沖縄戦

自ら負傷した従軍取材は対日戦。沖縄での出来事です。作品としてサイパンで逃げ惑う日本人民間人母子の写真があります。戦争の現実を切り取った一枚です。

東京都写真美術館 ユージン・スミス展

○TOP図書室で関連書籍の閲覧

TOPの展示室は3Fまで。4Fは図書室。誰でも所蔵資料を無料で閲覧できます。「ユージン・スミス展」開催期間中、図書室では所蔵する27点の関連書籍コーナーを開設。「ユージン・スミス展」の世界を深掘りすることができます。

展示方法で車椅子利用者への特別な配慮はありませんが、ほぼ全ての作品を車椅子から鑑賞できる企画展です。

東京国立近代美術館「横山大観展」車椅子バリアフリー情報

東京都千代田区の東京国立近代美術館で、2018年4月13日から5月27日の開催「横山大観展」に車椅子で出かけました。混雑していましたが入場制限はなく、車椅子からでも一部の作品を除き鑑賞が可能でした。

東京国立近代美術館 横山大観展

○会場はバリアフリー

東京国立近代美術館は車椅子での利用に大きな問題はありません。

身体障害のある人は、前庭への駐車を許可していただけます。今回訪問時は混雑が予想されるため、健常者が運転する車両は、裏の駐車場へ誘導されていました。

「横山大観展」は障害者手帳の提示で本人と介助者1名の観覧料が無料に減免されます。

会場は1Fに第一会場と第二会場。2Fに第三会場。3つの会場に区分けされて開催される大規模な企画展です。いずれの会場も床面はフラットなので、車椅子での利用は可能です。

東京国立近代美術館 横山大観展

○上から見るショーケースあり

ほとんどの作品は壁面に展示され、車椅子からでも鑑賞可能です。一部の小作品は、上から除くタイプのショーケースの中に展示されます。

このタイプの展示は車椅子では苦戦します。特に混雑しているとショーケースに人垣が出来るので、車椅子からの鑑賞はよりハードルがあがります。今回はこの種の展示ケースの作品の鑑賞は、諦めました。

東京国立近代美術館 横山大観展

○重文「生々流転」の車椅子鑑賞は難しい

第二会場の展示は重要文化財指定の「生々流転」。全長40mの日本一長い画巻の展示です。この展示が斜め上から覗く40mの長いケースの中。健常者は列をつくり、横に移動しながら鑑賞します。

このタイプの展示は車椅子からの鑑賞は厳しい。列の後ろ側から、隙間から覗いて鑑賞しました。できれば壁面の高所に展示していただきたい長い画巻です。

 

○お土産コーナーの通路は狭い

2Fの第三会場へはエレベーターで。この会場は展示品は少数で実質はお土産コーナーです。お土産コーナーの通路幅は狭く、混雑しているので車椅子では素通りするもの大変。ましてやお土産品をゆっくりみるのは至難。お土産に興味の薄い車椅子利用者は、第三会場内には立寄らないのも選択肢です。

 

○大観はデッサンが下手だった

会場内の解説で面白かったことを一つご紹介。人体のバランスが悪い人物画の解説が「この作品はデッサンが下手な大観をよく現している・・・」とありました。写実的な描写は実は苦手な画家だそうです。

東京会場の次は京都会場に巡回します。100点近い大観の回顧展。車椅子利用者は、定石通りに空き日を狙ってお出かけください。

吉澤記念美術館 車椅子で行く葛生 バリアフリー情報

栃木県佐野市の葛生地区にある「吉澤記念美術館」は、親しみやすい視点がモットーの、車椅子で利用できる小さな美術館です。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2018年7月の取材に基づいています。

○石灰の町、葛生の美術館

市町村合併により佐野市立になりましたが、元は葛生町立の美術館でした。江戸時代から続く葛生の旧家「吉澤家」が建設し、コレクションを寄贈した美術館です。近隣には「葛生化石館」「葛生伝承館」そして町の駅「葛の里壱番館」がある、石灰の町葛生の観光スポットにあります。

吉澤記念美術館

○駐車場には苦労せず

駅からも徒歩圏内ですが、アクセスは車が便利。前出の観光施設の全てに無料駐車場があり、障害者用駐車スペースの用意があります。

「吉澤記念美術館」からもっとも距離がある「葛の里壱番館」の駐車場からでも、距離は100m程度。フラットな舗装路なので、車椅子での移動に大きな問題はありません。

好きなところに車を停めて葛生散策が出来る、距離的には近い観光スポット群です。

「吉澤記念美術館」の専用駐車場は、美術館の裏側にあります。ここにも障害者用駐車スペースの用意があります。

 

○館内はバリアフリー

平屋構造の美術館です。エントランスから館内、そして展示室、すべてバリアフリー。車椅子での利用に大きな問題はありません。

入館料は障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。

障害者用トイレがあります。トイレの広さは普通サイズで、取材時点ではウォシュレットは付いていません。

吉澤記念美術館

○親しみやすい展示解説

展示室は小規模です。構造的に3室に分かれていますが、さっと観るなら短時間という規模感。ただし展示作品の解説は充実しています。

「親しみやすい視点」を大切にしている美術館。展示作品を観て、その解説を読むと、そういう意図が伝わってきます。

吉澤記念美術館

○記念撮影ポイントあり

展示室内は撮影禁止。今回訪問時は、展示室外の2か所に「記念撮影ポイント」が用意されていました。これも「親しみやすい視点」の表れなのかもしれません。

吉澤記念美術館

○周辺にはフレスコ画を設置

「葛生化石館」や「葛生伝承館」など周辺施設には、フレスコ画がオープン展示されています。これも葛生の町興し企画の一つ。美術館だけではなく、周辺施設のフレスコ画を車椅子で楽しめます。

吉澤記念美術館

美術館以外の施設は入場無料です。美術館の周囲一帯はバリアフリー環境で、車椅子での移動は可能です。