いわむらかずお絵本の丘美術館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

栃木県那珂川町にある美術館です。開館は1998年。絵本作家のいわむらかずお氏が、自ら建てた個人美術館で、館内はバリアフリー仕様です。車椅子からみた現地の状況を紹介します。

 

○山中の細道の先へ

アクセスは車です。えほんの丘、里山と紹介されていますが、感覚的には山中に建つ美術館です。

里山には「えほんの丘フィールド」「えほんの丘農場」があると紹介されていますが、この2つは車椅子での利用は困難なワイルドな施設です。

県道から山中への道へ入ります。美術館への道は、舗装路ですが途中から狭くなり、車のすれ違いができない区間が約1.5km続きます。ところどころにあるすれ違い可能な箇所を利用して、譲り合って運転して下さい。

美術館のかなり手前に、P4の案内があります。そのまま進むとP3、P2、そして美術館に最も近いP1があります。一般車両はP1までが進入可能域です。

P1から美術館エントランスまでは、傾斜のきつい坂道です。障害者用駐車スペースが1台分だけ、エントランスの横に用意されています。車椅子利用者は一般車両進入禁止の掲示板の横を通行して、障害者用駐車スペースを目指してください。駐車スペースは広く、車椅子で余裕をもって乗降できます。

いわむらかずお絵本の丘美術館

○エントランスは自動ドア

障害者用駐車スペースからは、ほぼフラットな舗装通路を移動して美術館エントランスに移動できます。出入口は自動ドアです。

いわむらかずお絵本の丘美術館

館内に入るとすぐ右側に障害者用トイレが1つあります。設備はシンプルですが、綺麗なトイレです。ユニバーサルベッドはありません。

受付で入館手続きを行います。いわむらかずお絵本の丘美術館は、観覧料の障害者減免制度はありません。

 

○展示室のバリアフリー状況

展示室は、子供向けのプレイルームが1室、展示室が3室あります。床面はフラットでスペースや通路幅は余裕があります。展示室内の車椅子での移動、展示の鑑賞に大きな問題はありません。

興味があれば大人でも十分に楽しめる展示ですが、基本的には子供向けの美術館です。小さな子どもを連れた家族の来館が多いようです。

 

○ショップとカフェのバリアフリー状況

受付の先の左側の一段低いフロアがミュージアムショップとカフェです。低いフロアへはスロープで移動します。

いわむらかずお絵本の丘美術館

ショップとカフェはスペースに余裕があり、かつフラットな床面で、車椅子で利用できます。

いわむらかずお絵本の丘美術館

いわむらかずお絵本の丘美術館

カフェの窓からは、美しい里山の風景を臨むことができます。

いわむらかずお絵本の丘美術館

車でアクセスして、障害者用駐車スペースを利用できれば、「いわむらかずお絵本の丘美術館」は車椅子で問題なく利用できる美術館です。

(本稿は2020年9月に執筆しました)

廃校でアート鑑賞「もうひとつの美術館」車椅子バリアフリー情報

栃木県那珂川町の里山にある、明治大正時代に建築された小学校の校舎を活用した美術館です。そしてハンディキャップをもつ人の芸術活動をサポートする「認定特定非営利活動法人もうひとつの美術館」の活動拠点です。

古い建物なのでバリアフリーとは言えませんが、車椅子で利用できないことはありません。車椅子から見た現地の状況を紹介します。

もうひとつの美術館

○施設の概要

建物は旧小口小学校の2棟の校舎を活用しています。現在の美術館事務棟は明治時代の建築物。そして展示棟は大正時代の建築物です。小口小学校が閉校になった記録を確認すると2001年なので、21世紀まで学校として利用されていたことになります。

現在来館者用の駐車場になっているのは、学校の裏庭です。校庭であったとおもわれる前庭は、2棟に囲まれて、そのままの姿で残されています。

美術館としては、「みんながアーティスト、すべてはアート」をコンセプトにして、春夏秋の年間3本の企画展が開催されています。その他にイベント、ワークショップなども開催されます。

もうひとつの美術館

事務棟内には、カフェとミュージアムショップが営業しています。

 

○車椅子でのアクセス方法

里山にある美術館です。アクセスは車です。

駐車場はフラットな未舗装路面です。一般来館者の駐車場から美術館入口への経路は、事務棟の横を抜け、旧校庭側にまわります。この間の通路の路面は荒れていて、車椅子での移動は苦戦します。

もうひとつの美術館

駐車場側からの事務棟への通用口に、ラフな構造ですが簡易スロープが設置されています。駐車場からそのスロープまでの短い区間の路面は荒れていますが、無理をすれば車椅子で通行できます。そしてラフなスロープを上がることが出来れば、館内に入ることができます。

もうひとつの美術館

館内は土足禁止ではありません。車椅子のまま利用できます。館内に入れば、車椅子での移動は可能です。ただし障害者用トイレはありません。

 

○受付から展示棟のバリアフリー状況

通用口から歴史のある木造校舎のなかを車椅子で進むと、本来の入口近くにある受付に着きます。

もうひとつの美術館の観覧料は障害者減免制度があり、本人と介助者1名が半額に減免されます。受付に障害者手帳を提示して減免措置を受けてください。

観覧手続きを行い、大正時代の校舎である展示棟に移動します。大変古い板張りの渡り廊下ですが、車椅子で移動可能です。貸し出し用の車椅子もあります。

もうひとつの美術館

この渡り廊下から、校庭側に下りるラフなスロープが設置されています。少し無理をすれば、車椅子で旧校庭に降りることができます。

もうひとつの美術館

展示棟へは引き戸のサッシを開けて入ります。

もうひとつの美術館

棟内は昔の教室そのままです。それを活用して3つの展示室があります。

もうひとつの美術館

大正時代の校舎の廊下を通り、展示室を移動します。

もうひとつの美術館

教室の出入口など、小さなデコボコがある箇所もありますが、気を付けて移動すれば、全ての展示室を車椅子で問題なく観覧できます。

もうひとつの美術館

もうひとつの美術館

展示棟はエアコンが用意されています。

もうひとつの美術館

○カフェとミュージアムショップのバリアフリー状況

事務棟側のバリアフリー状況です。なお事務棟には冷房設備はありません。

ショップとカフェはスペースに余裕があります。床面はほぼフラットなので、車椅子での移動は問題ありません。テーブル席も稼働タイプがあるので車椅子での利用は可能です。

もうひとつの美術館

窓越しに旧校庭と現展示棟を臨むことができます。

もうひとつの美術館

建物への出入り箇所はバリアフリーとはいえませんが、そこを何とかクリアできれば、もうひとつの美術館は車椅子で観覧できます。

(本稿は2020年9月に執筆しました)

那珂川町馬頭広重美術館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

栃木県生まれの実業家が、大正から昭和初期にかけて収集した「青木コレクション」の公開と、地域活性化を目的に2000年に開館した美術館です。隈研吾氏の設計による和の建築美も魅力です。車椅子からみた「那珂川町馬頭広重美術館」のバリアフリー状況を紹介します。

那珂川町馬頭広重美術館 

○障害者用駐車区画の選択

アクセスは車が便利です。美術館を中心に複数の公共施設があるエリアで、「那珂川町馬頭郷土資料館」は隣接しています。

那珂川町馬頭広重美術館 

美術館の前に広い無料駐車場があり、障害者用駐車区画が用意されています。そのすぐ近くには、独立トイレ棟があり障害者用トイレがあります。

那珂川町馬頭広重美術館 

トイレ棟の前からなだらかな傾斜路を上がり、車椅子で美術館に向かうことができます。

那珂川町馬頭広重美術館 

もう一カ所、郷土資料館の前にも障害者用駐車区画があります。ここへは、美術館前駐車場からはアクセスできません。その隣の道路、郷土資料館につながる道からアクセスします。

那珂川町馬頭広重美術館 

郷土資料館前の障害者用駐車区画からは、竹林の横のフラットな路面を通行して美術館のエントランスに移動できます。

那珂川町馬頭広重美術館 

○美術館の外観

美術館のデザインは広重の代表作「東海道五十三次 庄野 白雨」がモチーフです。地元産の八溝杉のルーバーで全体が覆われた特徴的な外観です。

那珂川町馬頭広重美術館 

美術館本棟とカフェとショップが入る別棟が杉の屋根でつながります。その中央部の通路は「広重街道」です。エントランス周辺は全く段差の無いフラット構造で、問題なく車椅子で移動できます。

那珂川町馬頭広重美術館 

○美術館内のバリアフリー状況

アプローチからエントランスへ、そして館内に入ります。受付があるので入館手続きを行います。馬頭広重美術館の観覧料は障害者減免制度があり、本人と介助者1名が半額に減免されます。受付で障害者手帳を提示して減免措置を受けます。

那珂川町馬頭広重美術館 

受付の横はミュージアムショップ。その奥に障害者用トイレが1つ用意されています。広さ、設備とも一般的なトイレで、ユニバーサルベッドはありません。

展示室は2室あります。いずれもフラットでスペースに余裕があり、問題なく車椅子で観覧できます。

常設展はありません。2020年度は年間で、企画展と特別展を合わせて7本が開催される予定です。

那珂川町馬頭広重美術館 

○オープンギャラリーから借景を楽しむ

展示室を出ると、大きなガラス窓があるオープンギャラリーがあります。

那珂川町馬頭広重美術館 

ここから庭や森の景観を楽しめます。

那珂川町馬頭広重美術館 

エントランスには、建物と隈研吾氏の紹介展示があります。

那珂川町馬頭広重美術館 

○那珂川町馬頭郷土資料館のバリアフリー状況

隣接する郷土資料館は入館無料の施設です。入口までは舗装路通り、美術館から車椅子で移動できます。

那珂川町馬頭広重美術館 

資料館の出入口は大きな手動ドアです。

那珂川町馬頭広重美術館 

資料館は2フロア構造ですが、エレベーターはありません。1F の展示室は車椅子で見学可能です。

館内1Fのトイレには障害者用はありません。

那珂川町馬頭広重美術館 

栃木県那珂川町の馬頭広重美術館は、作品と建物、そして窓越しの借景が車椅子で楽しめるバリアフリー美術館です。

(本稿は2020年9月に執筆しました)