身体障がい者にやさしい 高野山の駐車場とトイレ事情

世界各国からの観光客が訪れる高野山。信仰の山ですが、観光地としての整備が進んでいます。

車椅子で行く高野山。高野町の取り組みにより、親切なスタッフがいる無料駐車場と綺麗な公衆トイレがある、身体障がいのある人にやさしい観光地です。現地の状況を紹介します。

なお本稿は2018年6月の取材に基づいています。

高野山の駐車場とトイレ事情

○観光ポイントに無料駐車場を整備

高野山へのアクセスは車が便利です。高野町が観光ポイントに無料駐車場を整備。混雑時に開放する臨時駐車場もあります。

そして駐車場に誘導スタッフを配置して、円滑な運用を実現しています。誘導スタッフに車椅子利用の旨を申告相談すると、その時点での最適な方法で誘導していただけます。

高野山の駐車場とトイレ事情

○奥の院へは中の橋駐車場へ

奥の院に近いのは中の橋駐車場。広くて整備された駐車場です。

入口にスタッフがいるので、車椅子利用を申告相談してください。障害者用駐車区画は奥の院参道にもっとも近い場所に確保されています。そこが満車の場合、その時点での最適な場所に誘導していただけます。

中の橋駐車場のトイレは綺麗です。特に2フロア構造の立体自走駐車場1Fの障害者用トイレは綺麗なトイレです。

高野山の駐車場とトイレ事情

○金剛峰寺や壇上伽藍へは金剛峰寺前駐車場へ

スタッフが常駐する高野山第二のパーキングは金剛峰寺前駐車場です。金剛峰寺や壇上伽藍方面へは、この駐車場を利用します。

ここでも車椅子利用を相談してください。満車の場合でも、その時点での最適な手段を教えていただけます。

金剛峰寺第二駐車場には、障害者用トイレしかない公衆トイレがあります。このトイレも綺麗な公衆トイレです。

高野山の駐車場とトイレ事情○中央案内所横のトイレは綺麗

もう一つのお薦めトイレは、宿坊協会中央案内所横の公衆トイレ。このトイレも設備がよくとても綺麗です。

お土産店や飲食店が多いエリアなので、ショップ散策の際のトイレ利用にお薦めします。

○トイレには故障や汚れの連絡先が掲示

高野町が管理している公衆トイレには「故障や汚れがあればここに連絡してください」と、町役場の電話番号が掲示されています。

もちろん完璧なバリアフリー環境ではありませんが、高野山は基本的な観光インフラが整備され、親切な観光案内スタッフがいます。困ったらなんでも相談する気持ちで、車椅子で高野山へお出かけください。

和歌山県車椅子観光情報 棚田あらぎ島 バリアフリーガイド

車椅子での和歌山観光でお薦めしたい観光スポット、和歌山県有田川町の「棚田あらぎ島」のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2018年6月の取材に基づいています。

「棚田あらぎ島」は、国の重要文化的景観指定日本の棚田百選。そして展望台に障害者用駐車スペースがあります。

○車椅子で展望台から棚田をみる

独特の景観が美しい棚田、あらぎ島。展望台からその全景を楽しみます。

小さな展望台ですが、車椅子で利用できるフラット設計。ベンチがあるので健常の人も、しばし座って棚田の風景を鑑賞できます。

展望台にはトイレや売店などはなにもありません。ただ展望スペースがあるだけです。

棚田あらぎ島

○3通りのアクセスルート

アクセスは車が便利。展望台の横に、無料の障害者用駐車スペースが1台分だけ用意されています。車椅子利用者は、ここを目指すことお薦めします。

障害者用駐車スペースに先客がいた場合、展望台から50mほどの場所に、無料駐車場があります。路面は未舗装ですが、スペースは10台以上収容できるので、イルミネーションなどイベント開催時以外は、ここが満車になることはおそらくないはず。駐車場から展望台までは、それほどきつい傾斜路ではありません。

展望台は小高い丘の上。丘の下の道路沿いに「道の駅あらぎの里」があります。トイレや飲食はこの道の駅を利用してください。

道の駅に車を停めた場合、展望台までは700mほど。だらだらとした上り坂を進みます。元気な人なら車椅子で行くことも十分可能です。

展望台に直行するなら1台分の障害者用駐車スペース狙い。もし先客がいたら丘の上の未舗装駐車場利用。周辺散策を楽しみたい元気な人は、道の駅から。このようなアクセスルートがあります。

棚田あらぎ島

○江戸初期に誕生した棚田

あらぎ島には現在大小54枚の水田があり、総面積は2.4ha。6軒の農家が耕作しているということです。

開墾されたのは江戸初期の明暦元年、という記録が残っています。およそ360年の歴史がある棚田です。

 

○有田川の河岸段丘

まるで島のように突き出した独特の景観。舌状あるいは扇状とよばれる地形は、有田川の蛇行により形成された河岸段丘です。見えているカーブに沿って、川が流れています。

棚田あらぎ島

○国道の整備はまだまだ

「あらぎ島」に行くには、国道480号線を利用します。徐々に整備が進んでいますが、まだまだ狭くて苦労する箇所がある国道です。特に東側からアクセスすると、その傾向が強い。運転に慣れていない人は覚悟をしてください。

独特の景観です。写真よりも現地は美しい。国の重要文化的景観指定、日本の棚田百選の「あらぎ島」は車椅子で楽しめます。

車椅子で訪ねる水郷佐原 古い町並み バリアフリー情報

千葉県香取市の佐原。古い町並みの車椅子での歩き方、お薦めのバリアフリールートを紹介します。

なお本稿は2018年7月の取材に基づいています。

○ここは歴史的建造物保存地区

人気観光地、佐原は車椅子で散策を楽しめます。古い町並みのエリアは狭く「忠敬橋」を中心に、香取街道沿いと小野川沿い十字状のエリアに、歴史的建造物が残っています。健脚の人がサッと一周するだけなら、30分コース。車椅子でのお薦めコースを紹介します。

佐原の町並み

○障害者専用駐車場あり

佐原駅からも徒歩圏内ですが、アクセスは車が便利です。「佐原町並み交流館」に、障がいのある観光客専用の無料駐車場があります。場所は香取街道沿いの歴史的建造物「三菱館」の裏側。利用時間は17時までです。

ここに車を停めた場合、必ず香取街道を車椅子で通ることになります。この道の路側帯は狭く、車が来ると車椅子では怖い。慎重に道の端を通行してください。

佐原の町並み

○町並み観光駐車場には広い障害者用駐車区画あり

メジャーな駐車場は伊能忠敬記念館の横にある「町並み観光駐車場」です。駐車料金の障害者減免はありません。この駐車場にはとても広い障害者用駐車区画が2台分あります。場所は駐車場の一番奥。「伊能忠敬記念館」の脇です。この駐車場から小野川沿いへ、車椅子で安全に行くことができます。料金はかかりますが、便利さと安全面では「町並み観光駐車場」をお薦めします。

 

○小野川沿いは車椅子で散策可

佐原の町並みは、香取街道沿いと小野川沿い十字状のエリア。香取街道沿いは、狭くて怖い車道。それに比べて小野川沿いは、一方通行の舗装路。「忠敬橋」から南側は歩行者専用路です。車椅子での佐原の町並み観光は、小野川沿いの散策がお薦めです。

佐原の町並み

○障害者用トイレ

佐原の町並みのどこに障害者用トイレがあるのか。障害者専用駐車場がある「佐原町並み交流館」1Fにあります。また「町並み観光駐車場」の公衆トイレにも。そして「伊能忠敬記念館」内に障害者用トイレがあります。

佐原の町並み

○車椅子では無理な施設

歴史的建造物は、車椅子向けではありません。近年新しいお店が増えていますが、段差がなく、土足可で、椅子テーブル席あり、というバリアフリー要件を満たした店舗は少ない。車椅子で利用可能なお店は、全体では半分くらいのイメージです。

無料公開されている「伊能忠敬旧宅」は、段差があり、砂利や石の路面のため、車椅子での見学は難しい施設です。有料施設「伊能忠敬記念館」はバリアフリー施設です。

佐原の町並み

○それでも食べ歩きはできる

歴史的建造物を利用したお店でも、出入口に段差が無く、車椅子で買い物が出来るお店はあります。お煎餅、アイス、お団子、和菓子、そして「すずめ焼き」。佐原の町並みは、車椅子で食べ歩きができます。

 

○舟観光は無理

小野川を観光船で楽しむ企画があります。この舟遊びにバリアフリー対策は全くありません。川岸から段差をおりて乗船。舟はザッパ船。足が悪いレベルの人でも苦労します。健常者のための舟めぐり観光だと、割り切ってください。

小野川沿いの散策だけでも、訪れる価値のある佐原の町並みです。車が怖い香取街道沿いは、無理をしないのが車椅子観光のポイント。安全快適に佐原の町並みを車椅子で散策して下さい。