福井県の若狭湾国定公園を代表する景勝地「三方五湖」。その景観を楽しめる全長11.4kmのドライブコースが、美浜町から若狭町までつながる県道三方五湖レインボーライン線で、その途中に有料施設「レインボーライン山頂公園」があります。山頂公園は有料駐車場に車を停め、ケーブルカーまたはリフトで山頂に移動し、三方五湖と日本海の絶景を楽しむ有料両施設です。ある程度の傾斜路を通行できる人なら、ケーブルカーを利用すれば車椅子で利用できる公園です。
レインボーラインは通行無料。山頂公園駐車場は有料。そしてケーブルカーまたはリフトが利用できる山頂公園入園料がかかります。このうち山頂公園入園料は障がい者割引制度があり、一般料金よりも本人分が減額されます。
現地のバリアフリー状況です。山頂公園入園ゲート前にある有料駐車場はフラットな舗装路面です。身障者用駐車スペースは見当たりませんでしたが、乗降しやすい場所に駐車すれば車椅子で利用できます。
駐車場の横にトイレがあります。
バリアフリートイレはやや狭い個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。
駐車場の横にある「レストラン&カフェ レインボー」はバリアフリー仕様のお店。車椅子で利用できます。
チケット売り場で山頂公園入園料を支払い、ケーブルカー乗り場へ進みます。階段路とは別に、やや角度があるスロープ路が設けられています。元気な介助者がいれば車椅子で通行可能です。
スロープ路ルートの途中に、民話を題材にした巨大なたぬき像がある記念撮影スポットがあります。未舗装路面ですが車椅子で見学できます。
スロープ路を上がるとケーブルカー乗り場です。ここからはスタッフの誘導を受けてください。
ケーブルカーの後部が車椅子乗車可能エリア。一般的なサイズの車椅子なら収まるスペースがあります。乗降の際にはスタッフが必要に応じた支援をして下さいました。
絶景を堪能しながら山頂公園に到着します。山頂公園は散策路と5つの眺望テラスが整備されています。散策路はアップダウンがあり、また一部段差構造の箇所があるので、車椅子ではルートを選びながら散策します。
山頂公園の中央部に整備された散策路は車椅子で通行可能です。
車椅子での散策が難しいのは「五湖テラス」エリアです。「カウンターテラス」や「丸いソファーテラス」段差路の下です。
「恋人の聖地」や「こもれびテラス」も、段差やデコボコ路を通ります。
「五木の園」は傾斜の強いスロープ路を通れば車椅子で行けないことはありません。
周囲の散策路から景観を楽しむことができます。車椅子では無理のない範囲で散策することをお薦めします。
他のエリアはほぼ全域車椅子で散策できます。各所に段差解消装置が設置されています。
「若狭テラス」方面は、階段を利用する展望デッキ「カウンターテラス」以外は車椅子で散策可能です。
車椅子で「三方五湖」の絶景を楽しめます。
「かわらけ投げ」も車椅子で参加可能です。
「茶屋テラス」方面へは舗装路を通り移動できます。
「五湖庵」まで車椅子で移動可能です。
「美浜テラス」方面は段差解消スロープを通り移動します。
テラス内の通路はあまり広くはありませんが、車椅子で通行可能です。
テラス内に足湯があります。足湯は一般的な段差構造です。
テラス内のカウンター席は車椅子で利用できます。
「中央テラス」の横にトイレがあります。
バリアフリートイレはやや狭い個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。
帰りルートもケーブルカー利用です。スタッフの誘導に従って下山します。傾斜路を通りますが、三方五湖レインボーライン山頂公園は車椅子で楽しめる絶景スポットです。
(本稿は2024年6月に執筆しました)
三方五湖の一つ、水月湖の神秘を学ぶ「福井県年縞博物館」のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。