東京都大田区の日蓮宗大本山池上本門寺は、大堂は段差構造のため車椅子でのお参りは段の下からになりますが、境内のほとんどは車椅子で移動可能です。現地のバリアフリー状況を紹介します。
池上本門寺は山寺です。車椅子でアクセスする場合、階段や傾斜路を回避することがポイントになります。
池上駅方面からの徒歩でのアクセスと、車を利用して山の上の駐車場を利用する方法があります。それぞれを紹介します。
池上駅方面からはフラットな舗装路を通ります。駅から徒歩10分の案内です。「総門」をくぐるとその先は階段路になります。
総門を正面にみて右に進むと、「大田区立池上会館」があります。
開館は自由に利用できます。車椅子で利用できるバリアフリー施設です。
会館の1Fにはバリアフリートイレがあります。
開館のエレベーターを利用して段差回避します。
会館のエレベーターで屋上階に上ると、本門寺の境内の高さに出ます。
会館の屋上から境内へは段差回避スロープがあります。
車椅子で問題なく移動できます。
その先にある「仁王門」は段差がある構造です。
境内の「五重塔」まで進み左折して大堂方面へ向かうと、「仁王門」前の段差を回避して車椅子で進めます。
車でアクセスする場合は、坂道を上り境内に向かいます。「大堂」の裏と「本殿」の前が参拝者用の無料駐車場です。「大堂」周辺を中心にお参りをするなら、大堂裏の駐車場利用が便利です。身障者用駐車区画はありません。
駐車場の横に、蕎麦や軽食、喫茶ができるお休処と、本門寺たくあんなど名物が並ぶ売店があります。
駐車場から境内へは、ほぼフラットな舗装路面を移動します。
大堂は階段構造です。昇降機やエレベーターは見当たりません。
大堂から仁王門の間はフラットで、舗装通路があります。「経蔵」「霊宝殿」「鐘楼」「日朝堂」は車椅子からお参り、または見学ができます。
車椅子で移動できる境内です。
五重塔へも、アップダウンなく車椅子で移動できます。
「力道山の墓」へは、途中に5m未舗装なデコボコした箇所がありますが、そこを乗り切れば車椅子で墓参ができます。
以上の範囲を超えると、アップダウンがあります。車椅子で問題なく移動できる範囲は、大堂、仁王門、五重塔、力道山の墓を結ぶライン内です。
車椅子で大堂にあがることは出来ませんが、池上本門寺の境内のほとんどは、車椅子で移動できます。
車椅子で観梅ができる「池上梅園」の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2020年2月の取材に基づいています)