三井記念美術館「高麗茶碗」展 車椅子で観覧 バリアフリー情報

東京都中央区日本橋、三井記念美術館の企画展「茶の湯の名碗 高麗茶碗」に車椅子で行きました。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

会期は2019年9月14日から12月1日です。

 

○アクセス方法

日本橋三井タワーは、三越前駅から地下で直結します。またコレド室町テラスの開業後は、JR新日本橋駅からも地下で直結しました。

コレド室町の地下駐車場、コレド室町テラスの地下駐車場からも地下で直結します。

日本橋三井タワー1Fアトリウムにある美術館の入口は階段です。車椅子では横にある昇降機の利用になります。インターフォンで管理センターに連絡をして、スタッフに操作していただく運用です。

そこから先はバリアフリーです。専用エレベーターで7Fの美術館に直行します。

三井記念美術館

○障害者減免制度

三井記念美術館の企画展は障害者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の観覧料が無料に減免されます。

美術館入口で障害者手帳を提示する運用です。

三井記念美術館

○展示のバリアフリー状況

館内の床面はフラットで車椅子での移動に問題はありません。

障害者用トイレは有料展示室内にはなく、パブリックゾーンに1つ用意されています。大型のユニバーサルベッドはありません。

7つの展示室に計125碗が展示されています。第六展示室以外は、すべてが茶碗の展示です。

ほとんどの展示品は、車椅子からの目線と同じ高さの位置に展示されています。したがって車椅子からは、ほぼ真横からの鑑賞になります。茶碗の中を鑑賞したい方は、安全には注意して、座面を高くするクッションなどを利用すると良いかと思われます。

一部の展示品は、車椅子目線で斜め上から鑑賞出来る高さにあります。

展示のバリアフリー状況

○高麗茶碗の分類

侘茶の茶碗として室町時代の末期から江戸時代にかけて流行した高麗茶碗。当初は16世紀の朝鮮で焼かれた茶碗が見立てられて使われていました。

17世紀以後になると、日本人の好みに合わせて焼かれた日本向けの茶碗が登場します。

「高麗茶碗」展では、大きくこの2つの分類に基づいて、高麗茶碗が展示されています。

高麗茶碗

三井記念美術館「高麗茶碗」展は、車椅子で十分に楽しめる企画展です。何らかの方法で座面を高く出来る車椅子利用者は、少しでも高い位置から鑑賞すると茶碗の内側までみることができます。

横浜市立金沢動物園 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

神奈川県横浜市の金沢自然公園は、激しいアップダウンがある地形です。中核施設の金沢動物園を中心に、車椅子からみたバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年10月の取材に基づいています。

金沢動物園

○公園の全貌と車椅子での利用可能範囲

「金沢市民の森」や「横浜自然観察の森」などがある自然エリアの一角にある、約60万㎡の広大な敷地の公園が「金沢自然公園」です。金沢自然公園を拠点に、周囲の森まで続く複数のハイキングコースがありますが、これらは未舗装で段差があり車椅子では無理なコースです。

金沢自然公園

金沢自然公園は無料の「植物区エリア」と有料の「動物園エリア」に分かれます。

植物区エリアの半分以上は急斜面で、そこに大型遊具があるコーナーやバーベキュー場、梅林など様々な施設があります。このエリアは舗装された散策路が整備されていますが、急坂なので車椅子向きではありません。どこまで行けるかは、その人や介助者の体力次第です。

動物園エリア内は、すべて舗装された見学通路が整備されています。入口付近はフラットですが、その先はアップダウンがあります。一部傾斜が急な箇所があり、そこをクリア出来ないと園内の周回路を廻ることはできません。

したがって一般的な車椅子利用者の場合、「植物区エリア」の平坦な一部分と、「動物園エリア」を無理のない範囲で利用するのが標準的コースになります。

金沢自然公園

○アクセスと駐車場の状況

徒歩圏内に駅はありません。アクセスは車が便利です。

有料駐車場が2か所用意されています。駐車料金は障害者減免制度があり、障害者手帳の提示で無料に減免されます。

高速道路である「横浜横須賀道路」から直結する「高速側駐車場」と、一般道路から利用する「正面口駐車場」があり、車椅子での利用方法が大きく異なります。

「高速側車場」は上り線からの入庫、下り線への出庫しかできません。障害者減免を受けるには、入庫時に駐車料金支払い機の横にある緊急電話をかけて指示に従ってください。カメラ付きインターフォンではありません。後続の車が続いて電話連絡で時間がかかるのが迷惑な場合は、いったん前金制度に従って料金を支払い、動物園入口の発券所で返金を受けることも出来ます。駐車場には10台分程度の障害者用駐車区画があります。駐車場から公園入口までは、極端な傾斜路を通らずに移動できます。

高速側車場

「正面口駐車場」にはスタッフが常駐しています。駐車料金支払い機の手前で、スタッフに障害者手帳と車椅子利用を申告します。障害者用駐車区画は一般駐車場とは別に坂の上にあります。車両通行止めの柵をあけていただき、公園スタッフのバイクの誘導に従って坂道を上ります。公園入口とほぼフラットな高さの場所に、障害者駐車区画が3台分用意されています。

正面口駐車場

駐車場から公園入口

一般利用者は正面口駐車場から公園入口まで、無料で利用できる「コアラバス」で上ることができます。現在のところ「コアラバス」は車椅子乗車が出来ない仕様です。

「コアラバス」が運行される正面口駐車場から公園入口までの坂道は、細い舗装路で車のすれ違いが出来ません。そのため来園して坂を上るときは、公園スタッフが運転するバイクの誘導を受けます。帰るときは、坂上のバス停から出発した「コアラバス」の後ろについて坂を下ります。

 

○障害者用トイレの状況

園内の各所に障害者用トイレが用意されています。現時点で10カ所あります。障害者用トイレがないトイレは、動物園エリア内の「アメリカ休憩所」の階段の下にあるトイレだけです。

今回取材時の状況では、トイレによって設備更新の状況がバラバラで、ウォシュレットなど付加設備のあるトイレもあれば、老朽化が目立つトイレもありました。

チャック出来た限り、大型のユニバーサルベッドのあるトイレは未発見です。

障害者用トイレの状況

○植物区エリアのバリアフリー状況

駐車場から公園入口に向かうと、最初にあるトイレ休憩施設が「にこにこプラザ」です。駐車場からここまでのルートおよび「にこにこプラザ」周辺はほぼフラットで、車椅子で問題なく利用できます。

にこにこプラザ

そのままフラットな舗装通路を進むとカフェやショップが入る「ののはな館」があります。ドアは手動ですが館内はフラットで、車椅子で利用できます。館内に障害者用トイレがあります。

ののはな館

「ののはな館」から動物園エリアに向かう通路は、多少のアップダウンはありますが車椅子で通行可能です。

動物園エリアに向かう通路

「こども広場」や「梅林」、「うきうき林」などがあるゾーンは、車椅子では辛い急坂を下ります。

動物園エリアに向かう通路

○動物園エリアのバリアフリー状況

横浜市立金沢動物園は有料の施設ですが障害者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者2名まで入園料が無料に減免されます。入口の発券所で障害者手帳を提示して無料入園券を発券していただく運用です。

動物園エリアのバリアフリー状況

入口から「なかよしトンネル」を通ります。トンネル内はフラットで、車椅子で通行できます。

なかよしトンネル

なかよしトンネル

トンネルの先「わくわく広場」の周辺や「アフリカ区」は、ほぼフラットです。車椅子で問題なく利用できます。

わくわく広場

わくわく広場

アフリカ区

「オセアニア区」に行くには坂道を上ります。元気な介助者がいれば何とかなる坂道です。

オセアニア区

オセアニア区

オセアニア区

「オセアニア区」内のカンガルー舎に近づく見学ルートは、カンガルーの移動を防止するための2枚の手動ドアを開閉して出入りします。見学路はフラットな舗装路です。

「オセアニア区」内のカンガルー舎

「オセアニア区」内のカンガルー舎

コアラ舎内はフラット構造です。車椅子で問題なく見学できます。

コアラ舎内はフラット構造

コアラ舎内はフラット構造

「ユーラシア区」と「アメリカ区」は、車椅子ではつらい急坂があります。急坂が始まる箇所の路面にサインがあるので、体力の範囲で無理なく利用して下さい。

「ユーラシア区」と「アメリカ区」

「ユーラシア区」と「アメリカ区」

「ユーラシア区」と「アメリカ区」

金沢自然公園は整備されていますが、車椅子では辛いアップダウンがあります。車で来園して、急坂を避けた無理のない移動範囲だけでも、車椅子で自然や動物を楽しむことが出来ます。

横浜の宿泊研修施設 上郷森の家 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

神奈川県横浜市栄区の研修宿泊施設「上郷森の家」が、2019年9月にリニューアルオープンしました。7名で宿泊可能なバリアフリールームがあります。現地のバリアフリー状況と、車椅子でのアクセス方法を紹介します。

なお本稿は2019年10月の取材に基づいています。

上郷森の家

○施設の概要とユニークな施設

横浜市ですが豊かな自然に囲まれた山の中の施設です。隣接して「横浜自然観察の森」「金沢市民の森」「金沢動物園」などがあります。

横浜市の研修宿泊施設で、運営は民間に委託されています。誰でも利用できますが、横浜市民は利用料の割引があります。

本館には客室、レストラン、カフェ、大浴場、そして屋内で焚き火が出来る「火の間」、144名を収容する「森のホール」、体育館のような「フォレストプラザ」などがあります。

別館には工作棟、陶芸棟、小さな体育館のような「ミニドーム」などの、体験棟があります。

屋外施設は「アウトドアフィールド」が整備され、グランピングやフリーサイトキャンプ、バーベキューなどが出来ます。

横浜自然観察の森へのアクセス

○本館のバリアフリールーム

リニューアルされた本館内はバリアフリーです。パブリックスペースに障害者用トイレがあります。

宿泊棟にバリアフリールームが2室あります。広いバルコニーと余裕のある室内空間。シングルベッドが2つ、ソファーベッドが1つ、二段ベッドが2つあり、7名まで利用できます。

障がいのある人と介助者のグループでの利用ができるバリアフリールームです。

本館のバリアフリールーム

○アクセス方法

激しいアップダウンがある山中の施設です。

アクセスは車です。一般駐車場は別館の隣接地にあり、障害者用駐車区画が1台分あります。そこから本館までのルートは、距離は短いですがアップダウンがあります。

一般駐車場は別館の隣接地

本館のエントランス前は車が寄せられる構造です。車椅子利用者が本館を利用する場合は、玄関前で乗降すると便利です。

本館の近くの路上に、縦列駐車で2台分の障害者用駐車区画が用意されています。「上郷森の家」で駐車許可を受けて許可証を掲示して駐車するルールです。

健常者の運転者がいる場合は、一般駐車場を利用しても、元気な人なら本館と駐車場の往復は問題なく出来ます。

 

○別館のバリアフリー状況

別館は高低差のある立地に4つの棟が連なる構造です。施設内の連絡通路は階段なので、車椅子では施設外の車道を通り目的の棟に移動します。

別館内のトイレには障害者用トイレはありません。

別館のバリアフリー状況

○横浜自然観察の森へのアクセス

隣接する「横浜自然観察の森」は、「自然観察センター」や障害者用トイレがあるトイレ棟などがある森の施設です。

一般車両の通行は「上郷森の家」までで、その先は舗装路を徒歩で進みます。途中に段差があるので、「上郷森の家」から「自然観察センター」へは車椅子での移動はできません。

「長倉口」から入る別ルートは段差がありませんが、約800mのアップダウンのあるルートです。

 

ユニークな施設がある「上郷森の家」は、障がいのある人のグループで利用できる施設です。