栃木県那須町芦野にある、大正から昭和初期に建てられた石蔵をリノベーションした、石の建築空間を鑑賞する美術館です。使用されている石材は特産の芦野石と白河石で、隈研吾氏の設計に基づき、石職人さんだけで建築した「石の可能性に迫る技術やデザインを各所で見ることができる」美術館です。
徒歩圏に駅はありません。石の美術館隣接地に、P1からP4まで来館者用無料駐車場が用意されています。
駐車場に身障者用駐車スペースはありません。路面は石畳または未舗装なので、なるべく出入口近くに駐車した方が楽です。
石の美術館は各所に段差があります。エントランスに向かう石の通路も、小さな段差を乗り越えて進みます。
最初の石蔵がカフェとショップもある受付棟。ここで入館手続きを行います。石の美術館は有料施設ですが障がい者減免制度があり、本人の観覧料が若干割引されます。受付棟から石の路を通り、各石蔵を観覧します。
美術館内の観覧ルートは決まっていません。「石明かりの部屋」などの名称がつけられた、リノベーションされた石蔵を自由に巡ります。
ただし各部屋の出入口はほとんどが手動ドアで段差があります。注意して車椅子で出入りしてください。
「石のラウンジ」も出入口は手動ドアですが、車椅子で中に入れます。
石の美術館には車椅子での利用が難しい箇所があります。「石蔵茶室」は館内で最も小さい石蔵です。
茶室なので空間として狭く段差があるので、車椅子では無理のない箇所から覗き込む鑑賞になります。
「石と水のギャラリー」は車椅子で内部鑑賞ができる石蔵です。
その奥にある「石蔵ギャラリー」は、展示やイベント会場に利用される館内最大の石蔵です。
「石蔵ギャラリー」は2か所ある出入口がいずれも段差構造です。中庭方面からは4段あります。
「石と水のギャラリー」からは5段ある構造です。「石蔵ギャラリー」は車椅子での利用が困難な石蔵です。
トイレは「石のラウンジ」横に一般的な男女別トイレ。そして受付棟の奥に共用トイレがあります。共用トイレがスペースに余裕がある個室で、車椅子で利用できます。ただし便器の周囲に手すりはありません。
那須・芦野石の美術館は、小さな段差や手動ドアがありますが、過半の石蔵を車椅子で鑑賞できる美術館です。
(本稿は2025年5月に執筆しました)