印刷博物館「グラフィックトライアル2019」バリアフリー情報

印刷博物館、毎年恒例「グラフィックトライアル」は、トップクリエーターと凸版印刷が協力して新しい印刷表現を探る企画です。2019年は4月13日から7月15日の開催。会場は印刷博物館P&Pギャラリー。入場無料です。

印刷博物館はどの駅からもやや距離がありますが、車椅子での徒歩アクセスは可能です。有料の地下駐車場もあります。会場はフラットな構造で、車椅子からの展示鑑賞に大きな問題はありません。

P&Pギャラリーは1F。バリアフリートイレは印刷博物館B1にあります。利用する場合はスタッフの誘導によるエレベーターの利用になります。

印刷博物館全体のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

会場のP&Pギャラリーはワンフロアの展示室。4人のクリエーターによる印刷実験の作品と、その製作プロセスを紹介した展示です。

「グラフィックトライアル2019」は作品の写真撮影が可。会場では作品のトライアルストーリーをまとめた詳しい解説が載る小冊子が無料で配布されます。

「グラフィックトライアル」は、印刷技術と新しい表現が車椅子から楽しめる企画展です。

車椅子で行く日光 お薦め観光スポットバリアフリー情報

車椅子での日光観光は簡単ではありません。例えば「東照宮」周辺は深い砂利路面を通り、段差を上ります。「華厳ノ滝」はエレベーターを下りた先に段差があり、車椅子では手前からの観曝になります。

車椅子で楽しめる日光および奥日光の観光スポットを紹介します。

~初めに車椅子から雄大な自然を観ることが出来る、景勝地の観光情報です~

「霧降高原キスゲ平園地」

霧降高原、ニッコウキスゲが咲く「キスゲ平園地」には、車椅子で散策ができる「バリアフリーコース」があります。身障者用駐車区画はP1に2か所5台分用意されます。屋根無しでスペースに余裕がある一般的な身障者用駐車区画です。

駐車場のバリアフリー状況

P1の横に2F構造の「霧降高原レストハウス」があります。P1駐車場からレストハウスまでは、横断歩道を通ります。レストハウスの入口は自動ドアです。1Fは観光情報センターとトイレ。2Fがレストランと休憩コーナーになっています。

レストハウスの入口は自動ドア

1Fにバリアフリートイレが1つあります。広くて綺麗なウォシュレット付きの設備です。館内にエレベーターが1基あり、車椅子での上下階移動は可能です。エレベーターの室内は一般的なサイズで、多少大きな車椅子でも利用可能です。そして2Fの休憩コーナーの先から、屋外の「バリアフリーコース」につながります。

そして2Fの休憩コーナーの先から

バリアフリーコースの周囲は、ニッコウキスゲなど高山植物が群生しています。

バリアフリーコースの状況

下りルートになり少し進むと「シカ柵ゲート」があります。動物の侵入を防ぐ柵で、手動で開閉します。この柵は車椅子利用者1人だけでは開閉操作がやり難い構造です。介助者がいれば車椅子での通過は問題なくできます。

「シカ柵ゲート」の先には展望コーナーがあります。1300mの高さからの眺望が車椅子で楽しめます。

シカ柵ゲート」の先には展望コーナー

全コースで200m弱ほどのバリアフリーコースです。展望広場から上り坂を行く逆走コースも、車椅子で通行可能です。

「竜頭ノ滝」

急坂路を車椅子で上れば眼前に滝があり、絶景を楽しめる名瀑です。ただし短いながらも急坂を上ります。一般的な車椅子利用者は自走では無理です。元気な介助者が必要です。

「竜頭之茶屋」には無料駐車場があります。身障者用駐車区画の設定はありません。駐車場からみて「竜頭之茶屋」は崖の上にあるイメージ。急な傾斜路ですが道は舗装路です。

竜頭ノ滝

駐車場から急坂を上がり、車椅子で「竜頭之茶屋」の「観曝台」を目指します。竜頭ノ滝は全長210mもある長い滝です。「竜頭之茶屋」の「観曝台」からは、滝の最下流の箇所、流れが二つに分かれて落差60mの滝壺へ流れ込む場面が眼前に広がります。

竜に見える、と聞くと竜の全体像をイメージしますが、「竜頭ノ滝」の場合は、竜の顔を正面から見るイメージです。正面の岩が竜の顔で、両脇を流れ落ちる滝の水流が竜の髭に見える「竜頭ノ滝」です。

「竜頭之茶屋」に到着し、そのまま真っすぐ店内奥に進むと、すぐに「観曝台」に着きます。無料で利用できる「観曝台」です。

竜頭ノ滝

「湯滝」

奥日光の「湯ノ湖」から流れ落ちる高さ約70mの滝です。「竜頭ノ滝」よりも傾斜は緩いアップダウン路を車椅子で進み、観曝台に行くことができます。

県営の有料駐車場を利用します。冬季は無料になりますが、雪や氷の世界になる厳冬の地なので、車椅子での冬季の観曝は積極的にはお薦め出来ません。

収用台数が普通車58台しかないので、観光シーズンは満車の可能性が高い駐車場です。駐車場から「湯滝」観曝台までは、一般的な車椅子利用者なら通行可能なレベルの舗装された傾斜路です。「湯滝」を落ちる水は、この先戦場ヶ原に流れていきます。

湯滝

「湯ノ湖歩道」

奥日光「湯ノ湖」は、秘境感もある山中の堰止湖ですが、湖畔にバリアフリー歩道があります。

「日光湯元ビジターセンター」周辺に無料駐車場があり、身障者用駐車区画が用意されています。駐車場からレストハウス方面に向かいます。歩道は少しデコボコがありますが、一般的な車椅子での通行に問題はありません。

湖寄り箇所に横断歩道があるので、そこで湖側に渡ります。この先は舗装面がほぼフラットな歩行者専用歩道。レストハウスの横を通過し湖の奥の方向へ進みます。車椅子で快適に通行できる一般歩道です。

そして「休暇村日光湯元」に近づいたところに、バリアフリー木製歩道の入口があります。湖畔の林間を抜ける木製歩道です。

湯ノ湖歩道

このバリアフリー歩道は、路面に細やかな配慮があります。フラットな区間は一般的な木材が敷かれていますが、ところどころにある緩やかな傾斜の箇所になると、細かく横に刻みが入った木製の路面に変化。水が溜まらない、滑らないための配慮です。

傾斜といっても、本当にごくわずかの緩やかな傾斜なので、車椅子での通行に問題はありません。

湯ノ湖歩道

とても丁寧に造られている木製歩道です。歩道の幅は通常サイズの車椅子なら、2台並ぶほどの広さがあります。

歩道の終点には、湯ノ湖を臨むバリアフリーな展望デッキがあります。湖に向かって突き出した20坪ほどの木製デッキから、「湯ノ湖」と「男体山」の絶景を楽しめます。

湯ノ湖歩道

この先も湖の周囲を廻る遊歩道がありますが、未舗装の歩道です。

途中にある「休暇村日光湯元」は、スロープ設置などバリアフリー改修が施された施設です。バリアフリートイレの用意もあります。

厳冬の地なので、車椅子では春から秋のお出かけをお薦めします。

~次に知的好奇心が刺激されるバリアフリーな文化施設の紹介です~

「日光田母沢御用邸記念公園」

大正天皇、昭和天皇の避暑地、そして上皇様も戦争末期には疎開先としてお住まいになられた「田母沢御用邸」が公開されています。改修が進みバリアフリーになりました。

日光田母沢御用邸記念公園 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

公衆トイレにはバリアフリートイレがあります。また御用邸の建物内のトイレにもバリアフリートイレが用意されています。

アクセスは車が便利。駐車場は御用邸の道を隔てた反対側。身障者用駐車区画が2台分あります。駐車料金は御用邸に入園しても減免されません。障がい者減免制度もありません。

日光田母沢御用邸記念公園

日光田母沢御用邸記念公園の入園料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。

御用邸内への一般の入口は、靴を脱いで階段を上がります。その横に車椅子用のスロープ入口が用意されています。前庭の舗装路を進むとそのままスロープにつながります。

日光田母沢御用邸記念公園

スロープを上ると車椅子利用者用の玄関になります。屋内は土足禁止です。ここで車椅子のタイヤを雑巾で拭きます。雑巾は御用邸に用意があります。介助者も同じ入口から入館可能です。介助者用の靴箱が用意されています。

御用邸玄関までのバリアフリー状況

最初は御用邸の建物内を歩いて見学します。自分の車椅子で邸内に入れます。建物内に入るときは車椅子を拭いて綺麗にします。貸し出し用の車椅子もあります。

建物内1階はほぼ段差がなく、車椅子で問題なく観覧できます。2階・3階は階段でしか上がれません。

日光田母沢御用邸記念公園

建物を出ると、お庭の見学です。お庭はほぼ全域車椅子で見学できます。

日光田母沢御用邸記念公園

お庭を出ると、休み処、土産屋があります。

「田母沢御用邸」内には冷暖房がありません。避暑用の御殿です。冬季の利用は防寒対策が必要です。

「小杉放菴記念日光美術館」

神橋に近く、東照宮に隣接した地に建つ美術館です。環境に配慮した設計で「日光市立美術館」として建設されました。

日光観光バリアフリー情報 小杉放菴記念日光美術館 車椅子利用ガイド

日光駅からは徒歩25分の案内です。車椅子利用者は車の利用が便利です。身障者用も含めて、来館者専用駐車場はありません。隣接する市営有料駐車場「日光神橋駐車場」の利用が便利です。「日光神橋駐車場」には、最も美術館入口に近い場所に、身障者用駐車区画が2台分用意されます。

日光神橋駐車場

日光神橋駐車場の身障者用駐車区画からは、舗装されたフラットな通路を通り、美術館エントランスに向かいます。

美術館エントランス周辺のバリアフリー状況

エントランス正面は階段路です。車椅子では左側にある迂回スロープを利用します。

美術館エントランス周辺のバリアフリー状況

美術館入口はフラットな床面の自動ドアです。館内エントランスホールは、フラットな広々とした空間です。車椅子での利用に大きな問題はありません。

エントランスは美術館の2Fになります。小杉放菴記念日光美術館は観覧料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。2F受付で減免措置を受けて下さい。受付の横から、眺めの良い通路を通り展示室へ向かいます。

美術館のバリアフリー状況

展示室は小杉放菴の常設展示室と、企画展示室があります。展示室内はフラットでスペースに余裕はあり、車椅子で観覧できるバリアフリーな美術館です。

「JR日光駅舎」

大正元年に完成した洋館が駅舎です。改札口から続く1Fフロアはフラット構造で、車椅子で問題なく利用できます。エントランスの天井には「鳴龍」が描かれ、真下から車椅子で手を打つことができます。

JR日光駅のバリアフリー状況

2Fが有名な「ホワイトルーム」。昔の一等旅客専用特別待合室で、当時のシャンデリアが保存され点灯しています。無料で観覧できる大正時代の特別室です。

JR日光駅のバリアフリー状況

ただし2Fへは階段のみで、エレベーターはありません。車椅子では少し離れた場所から、駅舎全体の景観と2F室内に輝くシャンデリアを眺めることになります。

JR日光駅のバリアフリー状況

1F「みどりの窓口」は、日光の観光情報コーナーにもなっています。武者兜や小杉放菴の作品の展示があります。

JR日光駅のバリアフリー状況

駅舎の横にトイレ棟があり、綺麗なバリアフリートイレが1つ用意されています。

JR日光駅のバリアフリー状況

JR日光駅舎内には大きな物販店はありません。

「日光自然博物館」

「中禅寺湖」の近くにある博物館です。日光の地形と成り立ち、動植物の生態などを学ぶことが出来ます。

日光

アクセスは車が便利。専用駐車場はなく、県営駐車場「華厳の滝第一駐車場」を利用します。駐車料金の障がい者減免制度はありません。

日光

駐車場から博物館まではフラットな舗装路です。ただし冬季は降雪、積雪の可能性があります。

「日光自然博物館」は有料の博物館ですが障がい者減免制度があり、本人の観覧料が無料に減免されます。障がいの等級によっては介助者も減免されます。

博物館は2フロア構成でエレベーター、バリアフリートイレが有ります。1Fには映像ホール、2Fには展示室があり、奥日光の自然を学べます。明治以後の国際避暑地としての日光の文化史を学ぶことも出来ます。

栃木県立日光自然博物館

「日光湯元ビジターセンター」

1994年に開設された環境省の施設です。駐車場無料、入館無料で、奥日光の地形、動植物の生態、ハイキングコースなどを紹介しています。

湯ノ湖歩道

駐車場は道を挟んだビジターセンターの正面にあり、身障者用駐車区画が用意されています。

入口へのスロープがあり車椅子での入館は可。ただし地面からスロープに乗り上げるところに5㎝ほど段差があります。

湯ノ湖歩道

トイレは、ビジターセンターの本棟の横に独立トイレ棟があり、バリアフリートイレが併設されています。ただし冬季は積雪で利用が難しくなるトイレです。

湯ノ湖歩道

センターは館内に入った瞬間に全貌を見わたせる広さですが、詳しい解説がある展示物が数多くあります。館内の床はフラットで通路幅は余裕があり、車椅子では見難い展示もありません。車椅子で利用できるビジターセンターです。展示物として通路脇のベンチのような台の上に動物の毛皮があります。

湯ノ湖歩道

ビジターセンター内のスタッフの皆さんに質問をすると、実に博学な知識をもって答えていただけます。疑問があればどんどんスタッフに聞いてください、という案内です。

湯ノ湖歩道

~最後に日光観光を楽しみながら買い物が出来る、バリアフリーショップの情報です~

「大笹牧場」

車椅子でお買い物や食事ができる観光牧場です。

日光車椅子観光ガイド 霧降高原 大笹牧場 バリアフリー情報

古い歴史をもつ牧場ですが、観光牧場のなかではバリアフリー度が高い施設です。日光から霧降高原に向かうロケーションなので、観光のピークは夏場。涼しい高原で牧場遊びが楽しめます。駐車無料、入場無料の牧場です。

大笹牧場

広い駐車場があります。観光シーズンは誘導係のスタッフがいるので、車椅子利用者はその旨を申告相談してください。身障者用駐車区画の用意があり誘導していただけます。バリアフリートイレは2か所のトイレ棟内にあります。

レストハウス入口には車椅子用のスロープがあります。売場内の通路幅は、それほど余裕はありませんが、極端な混雑がなければ車椅子で利用可能です。

大笹牧場

ショップには、牛乳やソフトクリームなどの乳製品、ハムやソーセージなど、観光牧場の定番は揃っています。お菓子類も豊富です。

ショップ以外には、ジンギスカンハウス、アスレチック、乗馬体験、夏場はオートキャンプ場、冬場はスノーモービル広場。観光牧場でイメージできることは、用意されています。ただし体験工房はレストハウスの2Fが会場で、階段しかありません。

食の体験工房」はレストハウスの2F

「戦場ヶ原三本松園地」

戦場ヶ原で買い物や食事ができます。「三本松園地」の語源は、かつて三本の松があったこと。枯れてしまい今はありません。標高約1,400m、男体山をバックにした広い駐車場がある園地です。

施設構成は、駐車場、数軒のお土産屋&食事処、公衆トイレ、そして「園地」と称される緑の公開空地です。

駐車場には身障者用駐車区画が2カ所に設けられています。駐車場の出入口近くの戦場ヶ原展望台に行くには近い場所と、駐車場奥の公衆トイレの近くです。

1998年に建てられた独立棟の公衆トイレにバリアフリートイレが併設されていますが、水が凍結するので冬季は閉鎖されます。

数軒の土産屋と食事処は、完全にバリアフリーとまではいきませんが、車椅子で何とか利用できるお店です。お店を選び、行動する場所を選べば、車椅子でも利用可能です。

一番の老舗である「三本松茶屋」は明治4年の開業で145年の歴史があります。現在の社長は3代目。初代、2代目と、いずれも社長を50年以上務めています。すでに4代目も2003年に入社済みです。

奥日光三本松園地

「園地」には「開拓農地・・・」という掲示や碑が何か所かにあります。ここは第二次大戦後、満州開拓団の引き上げ地になり、開拓された「戦場ヶ原開拓農地」です。

未舗装なので車椅子での散策はやや厳しいのですが、頑張って開拓農地方面に進むと、北海道の開拓地を思い起こすような農地が広がってきます。「園地」の見ものは、バックにそびえる男体山の雄姿です。

戦場ヶ原をのぞむ展望台は、駐車場から道を渡って20mほど進んだ場所。手前まで車椅子で行くことができますが、段差があり車椅子のままでは上れません。

展望台への階段は2ルートあり、一つは手すりも何もない階段。もう一つは、手すりはありませんが横柵があり、その上部に手を添えることは出来る階段です。5段ほどの階段を上ることが出来る人は、展望台からの戦場ヶ原を臨めます。ちなみに戦場ヶ原は、この地で神様が戦ったという伝説が語源です。

戦場ヶ原展望台

ご自身やご家族の障がいの状況に応じて、無理のない範囲で、車椅子で日光観光をお楽しみ下さい。

「太子食品日光工場直売所」

※2020年2月以後、コロナ対策で直売所は休業しています。以下は営業時の状況です。

日光の美味しい水でお豆腐が作られます。年末年始以外は土日も営業している、バリアフリーで試食も楽しめる豆腐工場の直売所です。周囲は緑豊かな自然あふれる環境。青森が本社の「太子食品」の日光工場。工場見学ができることでも有名ですが、見学は階段を通るので車椅子では難しいコース設定です。直売所は1F。バリアフリー構造でバリアフリートイレがあります。

太子食品日光工場直売所工場入口には守衛所などはありません。そのまま敷地内へ入っていくと来場者用の駐車区画が現れます。身障者用駐車区画はその先、直売所入口の横に用意されています。

太子食品日光工場直売所店内はフラットでスペースの余裕があります。試食品専用の冷蔵ケースがあり、試食用のお豆腐がカットされて並べられています。他にゆばや豆乳なども。

セルフでケースから取り出して、試食をする方式です。セルフマシン利用でのお茶やコーヒーの用意もあります。そして試食できるテーブルや椅子があり、お醤油など調味料がセットされています。紙のおしぼりの用意もあります。至れり尽くせりの試食コーナーで、出来たてのお豆腐を車椅子で試食できます。

気に入った商品は、冷蔵陳列台にある商品を手に取りレジへ。工場直売品のお土産がバリアフリーに購入できます。

(本稿は2019年3月に初稿を執筆し、2021年7月に加筆しました)

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

宇都宮には車椅子で利用できる観光スポットが数多くあります。各施設のバリアフリー状況を紹介します。

最初は県立の美術館と博物館のバリアフリー状況です。

「栃木県立美術館」

県立美術館は1972年の開館で「日本における公立の近現代美術館の先駆け」です。常設展示室が増設されたのが1981年。いずれも同一建築家の設計で、建築物として素晴らしい調和がある昭和の名建築です。

栃木県立美術館

無料駐車場があり身障者用駐車区画が2台分用意されています。

栃木県立美術館

駐車場からスロープ上りの企画展入口か、フラット路面で常設展入口か、どちらかに進みます。企画展入口は建物の2Fですが、スロープは緩い傾斜です。企画展ルートを通ると、美術館の全景や中庭がよく見えます。

栃木県立美術館

常設展は障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。ほとんどの企画展にも同様の障害者減免制度があります。館内の段差構造の箇所はすべてスロープ改修が施され、エレベーター、バリアフリートイレがあります。中庭への出入口と常設展前出入口は手動ドアです。

栃木県立美術館

常設展室の一角の「伊東直子マイセン磁器コレクション」コーナーも、車椅子で鑑賞できます。

「栃木県立博物館」

県立博物館は1982年の開館ですが、改修されてバリアフリーです。入館料は障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。バリアフリートイレは1Fにあります。展示室内はバリアフリーで、車椅子からは見難い展示はありません。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

アクセスは車が便利。栃木県中央公園の一角にあり、同公園内の無料駐車場「博物館北駐車場」の利用が便利です。一般駐車場の奥に、3台分の身障者専用駐車スペースがあり、そこから博物館正面入口へ向かいます。車椅子のためのフラット路面が用意されています。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

ユニークなのは日光の自然を垂直分布で紹介するスロープ展示。1Fから2Fへとらせん状に72m続くスロープの壁面に、標高600mの神橋付近から2,578mの白根山頂までの動植物を生態的に展示しています。このスロープは車椅子で上ることができる傾斜ですが、難しい人はエレベーターで2Fに上がります。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

2Fには二つの展示室。展示室1は栃木の歴史、展示室2は栃木の自然がテーマ。いずれも正統派で真面目な展示です。

次は市の公益法人が運営する美術館の紹介です。

「宇都宮美術館」

宇都宮市制100周年を記念して、1997年にオープンした美術館。バリアフリーで車椅子で利用しやすい施設です。宇都宮市は大谷石の産地。「宇都宮美術館」には、多くの大谷石が使用されています。

宇都宮市の中心部から北へ約5km、広さ26haの公園「文化の森」に建つ美術館です。「文化の森」の駐車場は無料。一般用、高齢者用、身障者用の3種の駐車場があり、美術館に一番近いのは6台収容する身障者専用駐車場です。

宇都宮美術館

障害者手帳の提示で、本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。展示室は3つ。展示室1が常設展。展示室2と3が企画展に使われます。3つの展示室をつなぐ空間が中央ホール。このホールも展示室の機能を有しています。

宇都宮美術館

受付から展示室に向かうプロムナードはデザインされた空間。開放的な窓から、美術館のお庭がよく見えます。お庭には大きなアートオブジェがあります。

宇都宮美術館

バリアフリートイレは、エントランス横の無料ゾーンと、展示室のある有料ゾーンのそれぞれにあります。

併設されているレストランは無料ゾーンに。高級感があるレストランで、結婚式やパーティーが出来ます。美術館に入らずに外から直接レストランに入店するスロープがあります。

宇都宮美術館

エントランス近くにはミュージアムショップ。通路幅にそれほど余裕はありませんが、混雑してなければ、車椅子での利用は可能です。

宇都宮美術館

宇都宮には人気の超大型道の駅があります。

「道の駅ろまんちっく村」

46haの滞在型ファームパーク、というのがキャッチコピーの道の駅です。日帰り温泉、宿泊施設、温浴スパ施設、レストラン、フードコート的な出店、イベントステージ、超大型産直ショップ、そして広いお散歩エリアや体験農場があります。

ロマンチック村

「森のエリア」「里のエリア」は未舗装でアップダウンがありますが、「集落のエリアは車椅子で利用できます。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

「集落のエリア」の正面にある駐車場は、休日はすぐに満車になってしまいます。その場合少し離れたポケットパーク裏の臨時駐車場的なスペースに誘導されますが、この駐車場は未舗装且つ傾斜があるので、車椅子利用者には辛い駐車場です。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

日帰り温泉や温浴スパの駐車場に、身障者用の駐車スペースが2か所に計3台分設置されています。この駐車場から産直ショップ方面には、温浴スパ「アグリスパ」経由で、スロープを利用して車道を渡らずに行くことができます。「アグリスパ」からスロープで噴水広場に抜けられます。やや傾斜がきついスロープですが、介助者がいれば問題のないレベル。噴水広場奥には多目的ドームがあり、このなかにもバリアフリートイレがあります。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

噴水広場前から「カスケード」とよばれる橋があり、中央部は階段ですが両脇はスロープ。渡ると産直ショップのあるエリアに抜けられます。産直ショップ「あおぞら館」の中にも、バリアフリートイレがあります。

宇都宮には、紀元前3000年頃の縄文前期遺跡復元施設があります。

「うつのみや遺跡の広場」

遺跡名は「根古谷台遺跡」。竪穴式住居が4棟、墓標群と墓標レプリカ、資料館があります。「日本有数の規模を誇る復元」施設で、入場無料です。

場所は公営霊園である「聖山公園」の頂上付近。車で霊園に向かい、そのまま上り坂を進みます。「うつのみや遺跡の広場」の入口近くのロータリー横に無料駐車場があり、身障者用駐車区画は入口の先までロータリーを回った場所にあります。公衆トイレにはバリアフリートイレが併設されています。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

広場入口周辺の路面は大谷石舗装で、車椅子で通行するとゴツゴツします。復元エリアは砂利路面で、場所によっては車椅子がスタッグするレベルの深い砂利になります。慎重にルートを選んで車椅子で進んで下さい。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

もっとも大きな復元住居「1号長方形大型建物」内に自由に入ることができます。出入口付近はデコボコしていますが、慎重に進めば車椅子で乗り越えられます。出入口の広さ高さは一般的な車椅子なら通行可。頑張りは必要ですが、車椅子で復元住居の内部に入ることができます。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

墓墳は縄文時代。公園入口横にある「将軍塚古墳」は7世紀の古墳時代の遺跡。霊園は平成の開園。「聖山公園」は5千年間続く墓の山です。

大谷石の「大谷」は宇都宮市です。採掘場跡が公園になっています。

「大谷公園」

大谷町にある無料の公園です。別にある大谷石の採掘場跡の巨大な地下空間をみる施設が人気ですが、すべて階段や梯子で移動する施設なので、車椅子での利用は出来ません。大谷公園は、車椅子でもなんとか利用できます。

大谷公園

広い無料駐車場があり、出入口に最も近い場所に身障者用駐車区画の用意があります。駐車場から道を渡ると大谷公園に入ります。通路脇にある公衆トイレは新しくて綺麗で、バリアフリートイレが併設されています。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

大谷石でできた巨大な観音様や大谷石の居壁、親子ガエルに見える大谷石の巨石などが見どころです。園内の歩道は大谷石が敷き詰められています。これがデコボコできつい振動を発生させます。車椅子は衝撃を和らげるために、ゆっくりと進んでください。車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

最後に餃子観光地のバリアフリー状況を紹介します。

宇都宮餃子「来らっせ本店」

有名店の餃子食べ比べが出来る「来らっせ本店」は、ドンキホーテの地下にあります。元長崎屋の古い建物ですが、エレベーターは2基あります。バリアフリートイレは3Fの一か所だけです。

近隣には提携駐車場が複数あり、2,000円以上の利用で2時間無料の駐車料金減免サービスがあります。また市内3カ所の市営駐車場は、障害者手帳の提示で2時間料金が無料になります。「来らっせ本店」に最寄りの「市営相生駐車場」は機械式駐車場で、車椅子利用者が運転する場合は、利用が難しい構造です。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

店舗は5店舗からなる「常設店舗ゾーン」と、曜日でメニューが変わる「日替わり店舗ゾーン」があります。車椅子で利用しやすいのは、広くてスペース的に余裕がある「常設店舗ゾーン」です。「常設店舗ゾーン」の店内通路は広く、床面はフラット。止まり木方式のカウンター席もありますが、車椅子利用者は普通の可動式テーブル席に案内されるはずです。

宇都宮餃子

「常設店舗ゾーン」内に5店舗それぞれの店舗があります。お好みの店舗に行き、オーダーして精算。その際に席の番号を申告。出来上がった餃子は、店舗スタッフが席に持ってきてくれます。したがって車椅子利用者が自分でオーダーをしても大丈夫ですが、各店舗の受付カウンターがやや高いため、現金精算などはスタッフに出てきてもらう必要があります。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

餃子のたれ、醤油、お酢は、各テーブルに備えがありますが、ラー油はなし。各店舗自慢のラー油を、小皿に入れてもらいオーダー時に受け取り、自分で席に持ち帰る方式です。ラー油が入った小皿を車椅子で持ち帰る自信のない人は、お店の人に頼んでください。帰る際のお皿の片づけはスタッフの仕事で、セルフではありません。

車椅子で行く宇都宮~観光スポットのバリアフリー情報

このような状況ですが「来らっせ本店」は、最低限のバリアフリー要件は満たしています。

バリアフリー情報を参考に、車椅子での宇都宮観光をお楽しみ下さい。

(本稿は2019年1月に執筆しました)