栃木県宇都宮市にある超大型道の駅です。総面積は東京ドーム10個分相当の46ha。施設は大きく「里のエリア」「森のエリア」「集落のエリア」の3つに分かれます。
「里のエリア」は、体験農場「ろまんちっくふぁーむ」、広大な芝生広場「にぎわい広場」、広場に隣接して「にぎわい広場ドックラン」などがあるエリア。
「森のエリア」は、10haの整備林「みのりの森」、丹頂鶴を飼育する施設「つるの家」、子供向け遊具公園「ポケットパーク」などがあるエリア。
そして「集落のエリア」に、ショップ&レストラン、温泉施設、スパ施設、宿泊施設、多目的ドームなどがあります。
キャッチコピーは「46haの滞在型ファームパーク」。車椅子で利用できる「集落のエリア」を中心に、現地のバリアフリー状況を紹介します。
「集落のエリア」だけでも広い敷地で、直売所「あおぞら館」や食事処があるエリア、温泉、スパ、宿泊棟がある「ビィラ・デ・アグリ」のエリア、「噴水広場」や「多目的ドーム」があるエリアに分かれます。
広い施設なので、駐車場は複数か所あります。もっとも数多くの身障者用駐車スペースが並ぶのは、第1駐車場のメインゲート前です。
第1駐車場と集落のエリアの施設棟間は高低差があります。メインルートは階段ですが、その横に段差回避スロープ路が設置されています。傾斜角度はそれほど急ではありません。
温泉、スパ、宿泊棟がある「ビィラ・デ・アグリ」の駐車場にも、身障者用駐車スペースが用意されています。
集落のエリア内の主な施設と、トイレ棟の内に、バリアフリートイレが用意されています。直売所、多目的ドーム内にもバリアフリートイレがあります。
下の写真はメインゲートの横にある独立棟24時間トイレです。
個室のバリアフリートイレがあります。
下の写真はビィラ・デ・アグリ1Fのバリアフリートイレ。固定式の赤ちゃん用ベッドがあるので、スペースが狭くなっています。オストメイトはありません。
メインショップは「ろまんちっく村市場 情報センター あおぞら館」。大型店で店内の通路は車椅子で移動できる幅が確保されています。
地元の生産者、あるいは「里のエリア」で生産された新鮮野菜、加工品、花卉、県内の物産品などが豊富に並びます。そして観光情報コーナーが併設されています。
屋外には屋台が出店。賑やかな雰囲気です。
食事処のバリアフリー状況です。直売所と同じエリアにグルメ店が並びます。
メインダイニングは「村の食堂・畑の台所 麦の楽園」。出入口には段差回避スロープを設置。屋内席、テラス席とも可動式のテーブル席があるので、車椅子で利用できるお店です。
「地元食材を豊富に使った季節ごとの里山料理や和洋各種のこだわりメニューを気軽に食べられる」と案内されています。そして地ビールが自慢です。
他に「フードコートとちのは」があり、蕎麦処とラーメン餃子処、アイス&総菜デリが営業しています。
出入口は複数あり、周囲は段差のないバリアフリー構造です。
店内は可動式のテーブル席です。セルフサービスに対応できれば、車椅子で利用できます。
ビィラ・デ・アグリのバリアフリー状況です。温泉、スパ、宿泊棟がある「ビィラ・デ・アグリ」は、直売所とグルメ店があるエリアと道を隔てた場所にあります。下の写真は、ビィラ・デ・アグリ側から直売所があるエリア方面を写しています。
ビィラ・デ・アグリの駐車場内に、2台分の身障者用駐車スペースがあります。
駐車場からエントランスへは階段があり、段差回避スロープが設置されています。
そのスロープの前にも、1台分の身障者用駐車スペースが用意されています。
ビィラ・デ・アグリ内のレストランは「お食事処ゆず庵」。可動式のテーブル席がある車椅子で食事ができるお店です。「里山料理からダイナミックな創作和食まで、旬の食材をふんだんに使った料理が自慢」と案内されています。
館内1Fのパブリックスペースには、宇都宮餃子をテーマにした、ポップアートな記念撮影スポットがあります。見逃せません。
ビィラ・デ・アグリのエリアから、「噴水広場」へのルートは階段路で、そこには大規模な段差回避スロープ「公園連絡橋」が設置されています。
スロープの傾斜は緩く、車椅子で通行できます。このスロープを上がると噴水広場にでます。
〇多目的ドーム周辺のバリアフリー状況
下の写真は、集落のエリア内の3つ目のエリアにある、噴水広場です。今回取材時は、噴水は停止していました。
大きな「多目的ドーム」は車椅子で利用できるバリアフリー施設です。
内部は広い空間で、ここにもバリアフリートイレがあります。
その隣に無料で利用できるドッグランがあります。ここは小型犬専用で、大型犬用のドッグランは「里のエリア」に用意されています。
噴水広場から直売所などがあるエリアへは、中央部は階段で両脇はスロープ構造の「カスケード」を通行して移動できます。
以上が、車椅子で利用できる集落のエリアのバリアフリー状況です。
道の駅登録は2012年ですが、それ以前から開業している施設で、現在も施設の拡張が計画されています。「道の駅うつのみや・ろまんちっく村」は、車椅子で利用できる「集落のエリア」だけでも、十分に広い大型施設です。
(本稿は2021年11月に書き直しました)