美味しいものがあり、様々な伝統文化がある彩の国。その魅力に出会える道の駅20か所の特徴をまとめて紹介します。施設の詳細やアクセスはHPなどで確認してください。なお駅名をクリックすると、各施設のバリアフリー情報を紹介するページにリンクします。
農業体験施設として開業した、広い公園スペースと貸農園などの農業ゾーンがある、総面積10万㎡を超える大規模な道の駅です。農産物直売所と食事処などが入る「本館棟」は、杉戸町の姉妹都市豪州「バッセルトン」の農村的なイメージを取り入れた外観デザイン。直売所は地元産の新鮮野菜が豊富に並ぶ、「アグリ」が特徴な大規模施設です。
千年以上昔から地元に伝わる国重要無形文化財「細川紙」をテーマにした道の駅です。「ふるさと文化伝習館」は和紙や竹籠などの展示館。大きな建物は和紙を製造する道具などが自由に見学できる「和紙製造所」。「特産品販売所」では細川紙が並びます。もう一つのテーマは伝統の蕎麦打ち。「そば打ち体験工房」があり、めん処「すきふね」が営業しています。
埼玉県一のイチゴ生産量を誇る吉見町にある、埼玉県で15(いちご)番目に登録された道の駅です。オリジナル商品は「いちごのしずくサイダー」「いちご生どら焼き」、そして「いちごカレーうどん」。夏のかき氷は「雪いちご」。定番の「いちご大福」「いちごソフト」もあります。週末はいつも賑わう人気施設です。
秩父名物の料理と物産品に出会えるグルメな道の駅です。伝統の手打ち蕎麦、豚肉のみそ漬け、みそポテトに「わらじかつ丼」。物産品では様々なコンニャク、お漬物など。屋台があるのでテイクアウトでも、今の秩父のB級グルメを楽しめます。施設内には名水「ちちぶの水」が汲み放題。安全で美味しい水にも出会えます。
旧妻沼町。大規模な無料バラ園がある、「バラの公園」と自称している道の駅です。この地は日本初の女医「荻野吟子」氏の故郷。地元女性だけの会社により施設の運営が始まり、施設内の「にっぽん女性第一号資料ギャラリー」では、様々な分野における「初女性」の写真パネルが展示されています。グルメでは「野菜ジェラート」が人気です。
旧岡部町、現深谷市にあり、利根川の氾濫でもたらされた粘度質の土壌で栽培されたネギや大和芋が特産。収穫期には直売所に「深谷ねぎ」が山のように積まれます。ネギの販売ラックは生産者別。顔が見える新鮮野菜に出会える道の駅です。新店舗「NOLA –深谷のめぐみ食堂 –」は、ピザ・煮ぼうとう・グリルと新鮮野菜が主なメニューです。
朝採れの季節の野菜や果物、季節限定の果樹のジャムなどが美味しい道の駅です。地元の名物、つるつるシコシコの「ずりあげうどん」は「交流施設食堂処」で。地元の醤油をかけ、ネギ、すりゴマ、七味唐辛子など、好みの薬味をかけていただきます。川の流れが見えるデッキがある、休憩ができる広場も整備されています。
奥秩父の荒川上流沿い、山と川につつまれた静かな環境にあります。一番人気は「行者にんにく」。にんにくのような強い香りが特徴の山菜。東北より南では高山でしか自生しない多年草で、収穫できるまで5年はかかる希少種です。そしてここは蕎麦の里。珍しい山の恵みと美味しいお蕎麦が魅力の道の駅です。
旧吉田町に伝わる、手製のロケットを飛ばす伝統神事「龍勢祭り」を紹介する有料施設が「龍勢会館」です。他に秩父事件首謀者である井上伝蔵邸を復元した有料施設「秩父事件資料館」があります。農産物直売所と食事処はありますが、地域の歴史と文化、民俗を知る、郷土資料館のような道の駅です。
利根川に架かる埼玉大橋の近く、大利根地区にあり、数多くの童謡を作曲した下總皖一の故郷。施設名称は「童謡作家の故郷」の「大利根」を意味します。大利根産コシヒカリは地域のブランド米。直売所には地元産の新鮮野菜、季節の果物が豊富に並び、食事処は手打ち蕎麦やうどんが評判。近くにある田舎。美味しいものと出会える道の駅です。
2020年4月に「きたかわべ」から名称変更した道の駅です。渡良瀬遊水地に面したスーパー堤防の上、埼玉県、群馬県、栃木県の3県の境界にあり、「三県境ショップ さいぐんと」が営業しています。「スポーツ遊学館」の3Fは展望台で、渡良瀬遊水地の形と同じハート状の巨大なオブジェがシンボルです。
旧川本町の時代に開業した施設で、現在は深谷市。この地域は農業王国で、JAふかや農産物直売所には、1年を通して地元産の新鮮野菜が並びます。食事処では、市内で生産加工される畜産物を使用した「もつ煮」や「生姜焼き」などが人気。質実剛健でコスパの良い定食が味わえる道の駅です。
安行は江戸時代からの植木の里、そして盆栽の町。核施設は「川口緑化センター樹里安」、同一敷地内に「川口市営植物取引センター」がある、地域の緑化産業振興を第一目的にした道の駅です。「川口緑化センター樹里安」は5F構造。1Fの70%は大きな吹き抜け空間で、花・植栽の直売所。屋外の広場も植木などの植栽売場です。
旧庄和町の伝統文化「大凧」がシンボル。もう一つのシンボル、春日部市民の「クレヨンしんちゃん」家族が出迎えてくれます。大規模なショップがあり、農産物に限らないスーパーのような品ぞろえです。フードコートがあり、屋台が出店。毎日がお祭りのような道の駅です。
関越自動車道、花園ICの近くにあり、住所は深谷市です。深谷市のイメージキャラクターは「ふっかちゃん」。ふっかちゃんグッズが並ぶ「ふっかちゃんミュージアム」がある道の駅です。販売されているグッズは、ぬいぐるみ、キーホルダー、Tシャツ、タオル、ふっかちゃんパッケージの様々な食品など。2021年7月にネットショップが開店しました。
秩父や長瀞に近い皆野町。直売所には野菜、きのこ、漬物、そばやうどん粉、こんにゃくなどの山の産物が並び、食事処では手打ちうどんや地元素材の田舎料理がいただけます。秋には吊るし柿にする渋柿が山のように積まれて販売。山の恵みと食の文化に出会える田舎自慢の道の駅です。
日本百名山の両神山がそびえる旧両神村にある道の駅で、日帰り温泉と直売所があります。裏山は両神国民休養地。直売所には山里の新鮮な産物、桑の実ジャム、手作りコンニャク、平成の名水百選「毘沙門水」、手作りの木工細工など、山村の恵みが並びます。秩父の中心部からバスで45分かかる案内。ここを目的地にした利用者がいる道の駅です。
羽生市は利根川沿いにあり、豊かな水と肥沃な大地がある農業王国で、郊外には水田が広がります。直売所では「彩のかがやき」などのブランド米が一番人気。最近の名物は「いがまんじゅう」。朝採れ新鮮野菜も豊富に並びます。もう一つの魅力は、遮るものがない利根川の流れと大きな空。開放的な景観が魅力の道の駅です。
三峰口よりも奥の山中。秩父駅から約22㎞、山梨県境までも約22㎞。埼玉県でもっとも西にある道の駅です。CVSと食事処、そして日帰り温泉と「大滝歴史民俗資料館」があります。民俗資料館は有料で、クマのはく製、山仕事の道具など、大滝地区の自然と民俗に関する展示があります。
和紙工房や伝統工芸品の展示販売施設である「埼玉伝統工芸会館」が核施設。常設展示室では埼玉県指定の伝統的手工芸品、ひな人形、和紙の服などが展示されています。また和紙工房では、和紙製作の実演見学や体験ができます。現在、大規模な再整備計画を検討中で、当初予定では2023年頃のグランドオープンを目指していました。
彩の国にある20か所の道の駅は、それぞれに個性的な魅力が輝いています。
(本稿は2021年7月に執筆しました)