埼玉県 道の駅大滝温泉 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

埼玉県 道の駅 大滝温泉 車椅子からみたバリアフリー情報

埼玉県秩父市の「道の駅大滝温泉」は、1994年から供用されている施設です。一般的な道の駅とは違い、車椅子での利用は注意すべき点が多々あります。現地の状況を詳しく紹介します。

道の駅大滝温泉

施設の全体概要です。大規模な複合施設で、CVS、食事処、歴史民俗資料館、日帰り温泉という構成で、一つ一つが独立した建物です。また敷地内に高低差があり、一般ルートでは高地と低地は階段で移動します。

日帰り温泉以外の各施設内にバリアフリートイレはなく、低地部の駐車場横にあるトイレ内にバリアフリートイレが1つあります。「道の駅大滝温泉」は、一般的な道の駅のイメージとは異なる施設です。

低地部の駐車場横にあるトイレ内に障害者用トイレが1つ

CVSのバリアフリー状況です。CVSは高地部にある施設です。店舗前に駐車場があり、最も店舗よりに身障者用駐車区画が屋根無しで2台分用意されています。店舗前は階段ですが段差解消スロープがあります。

道の駅大滝

出入口は自動ドアで、気になる段差はありません。店内の通路は車椅子で通行できる幅が確保されています。

車椅子でここから低地にあるトイレや他の施設に移動するには、坂道の車道を通るか、車で低地部の駐車場に移動するか、どちらかの選択になります。

大滝特産品販売センター

低地部駐車場付近の状況です。トイレ棟は「大滝特産品販売センター」の下にあります。トイレ棟からみると敷地の反対側に、他の施設が並びます。

低地部駐車場の状況

低地部の駐車場には、身障者用駐車区画がトイレ棟寄りと、日帰り温泉近くの2か所に用意されています。空いている状況であれば、利用したい施設の近くに駐車すると便利です。

低地部駐車場の状況

食事処「郷路館」はウッディーな造りです。食券制テイクアウト方式で、蕎麦など山の田舎料理系メニューが用意されます。店内の床面はフラットです。テーブル席ですが、テーブルは固定タイプで、車椅子の足がテーブルの下に入り難い、しっかりした構造の木造テーブルです。車椅子で食事が出来るかは、その人の車椅子の仕様によります。店内の一部は物産販売コーナーになっています。このコーナーの通路幅は狭く、車椅子では通り抜けできない箇所があります。

大滝歴史民俗資料館は有料の施設です。入館料の障がい者減免制度はありません。

歴史民俗資料館のバリアフリー状況

出入口は手動ドアが2枚ある構造です。床面には気になる段差はありません。

歴史民俗資料館のバリアフリー状況

ワンフロア構造で館内の常設展示室は1つです。小規模な歴史民俗資料館です。

歴史民俗資料館のバリアフリー状況

展示室内はフラットで車椅子での見学は可能です。

歴史民俗資料館のバリアフリー状況

大滝の自然と民俗に関する展示があります。

大滝歴史民俗資料館

館内のトイレは男女別の和式です。バリアフリートイレはありません。

大滝歴史民俗資料館

日帰り温泉「大滝温泉 遊湯館」は今回の取材では実際には利用していません。スタッフにヒアリングした状況を紹介します。

出入口はスロープがあり車椅子での入館は可能です。利用料の障がい者減免制度があり、等級により半額までの減免措置があるそうです。館内にバリアフリートイレは1つあります。岩風呂など、館内で階段を利用する施設があるそうです。また休憩室は和室ということです。

大滝温泉

「道の駅大滝温泉」は、車椅子での利用は簡単ではありません。ご自身やご家族の障がいの状況に応じて、無理なく利用して下さい。

(本稿は2023年12月に加筆しました)