奥秩父 彩甲斐街道 出会の丘 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

埼玉県と山梨県の県境の近く、埼玉県秩父市にあるバリアフリートイレがある休憩施設です。周囲は紅葉の名所で、ツーリングに人気のエリア。アクセスは車が便利で身障者用駐車スペースが設けられています。バリアフリートイレは施設棟の1Fで、外側から利用する構造です。

彩甲斐街道 出会の丘

施設棟には「東京大学秩父演習林 ワサビ沢展示室」が併設されていますが、階段のみの2Fなので車椅子では見学できません。1Fの休憩コーナーは車椅子で利用できます。

彩甲斐街道 出会の丘

雁坂トンネルに近い「出会の丘」は、無料休憩所として車椅子で利用できます。

彩甲斐街道 出会の丘

(本稿は2023年12月に執筆しました)

奥秩父の「奥秩父もみじ湖」を別稿で掲載しています。ご参照ください。

秩父の史跡 鉢形城歴史館 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

埼玉県寄居町の鉢形城は、昭和7年に国指定史跡となった戦国時代の代表的な城郭です。現在では鉢形城跡を整備した「鉢形城公園」が無料公開され、ガイダンス施設として有料の「鉢形城歴史館」が開館しています。公園はバリアフリーではなく、車椅子で散策できる範囲は限定的。「鉢形城歴史館」はバリアフリー施設で、入館料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。

鉢形城歴史館

ただし一般入場口から鉢形城歴史館に入館すると、展示室がある地階フロアへはエレベーターがなく階段で下ります。そのため車椅子利用者は地階の高さにある身障者用駐車スペースの利用が推奨されています。しかし受付は上階にしかありません。そのため入館は以下の手順になります。

鉢形城歴史館

先ずは一般駐車場を利用して上階の受付に進みます。駐車場からエントランスまではフラットな構造なので、介助者がいなくても問題ありません。

鉢形城歴史館

上階の受付で入館手続きを行います。有料入場者は入館券を発券していただきますが、障がい者減免制度による無料入館者は何もありません。上階スタッフが地階スタッフへ、受付を済ませた地階からの入館者がある旨の連絡をするそうです。

車で地階の高さにある身障者用駐車スペースに移動します。2台分の駐車スペースがあります。

鉢形城歴史館

そこからフラットな歩道路面を通り地階の入口へ進みます。出入口のドアは手動ドアです。展示室は地階のみで、観覧後の退館ルートは入館と同様です。

鉢形城歴史館

地階の出入口近くにバリアフリートイレがあります。一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

鉢形城歴史館

近年展示のリニューアルが行われたと思われます。特にジオラマと映像を組み合わせた展示解説は秀逸です。現時点では7分半のコンテンツが2本用意されています。車椅子で観覧できるので、ぜひ2本立てでご覧下さい。

秩父地方の寄居町にある鉢形城歴史館は車椅子で観覧できるバリアフリー施設です。秩父ドライブ観光の際にはお立ち寄りください。

(本稿は2023年5月に執筆しました)

埼玉県寄居町にある荒川をテーマにした「埼玉県立川の博物館」のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

秩父神社 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

埼玉県秩父市の「秩父神社」は創建が神代と伝承される古社で、武蔵国が成立する以前からこの地方の総鎮守でした。

毎年12月に行われる例大祭は「秩父夜祭」として知られ、ユネスコの世界無形文化遺産に登録されています。秩父夜祭を紹介する「秩父まつり会館」が境内の隣接地にあります。秩父まつり会館のバリアフリー状況については、別稿「秩父まつり会館 車椅子見学ガイド バリアフリー情報」を参照してください。

秩父まつり会館

秩父神社はバリアフリーではありませんが、決定的な段差を回避して、車椅子で参拝が出来ないことはありません。車椅子での参拝ルートと、参拝が可能な範囲を詳しく紹介します。

秩父神社

車でアクセスした場合、HPでは秩父駅側の駐車場が紹介されていますが、「西門」から境内に入ったエリアも、通常期は参拝者用駐車場として利用できます。車椅子利用者は、西門内駐車場のほうが、社殿までのアクセスが便利です。

秩父神社

大鳥居のある参道入口は、段差があるので車椅子では通行できません。

秩父神社

西門内駐車場からは、段差の上にある境内の高さに横移動できます。手水舎は大鳥居の近くにあり、車椅子でお浄めができる構造です。

秩父神社

西門内駐車場の横にあるトイレ棟には、バリアフリートイレがあります。

秩父神社

秩父駅から徒歩3分の案内です。駅から、あるいはHPで紹介されている駐車場からのバリアフリールートを紹介します。秩父神社に近づくと、道の左側に「まちなか観光パーキング」があります。

秩父まつり会館

その正面付近に秩父神社の「平成殿」があります。車椅子では平成殿内から境内へ向かいます。

秩父神社

平成殿の正面入口は階段ですが、段差迂回スロープが設置されています。

秩父神社

スロープを上がり平成殿のエントランスに進みます。

秩父神社

出入口は2重の自動ドアです。横に靴箱がありますが、土足禁止ではありません。車椅子でそのまま館内に入ります。

秩父神社

館内はフラットな構造です。館内を直進すると、境内側の出入口があります。

秩父神社

境内側の出入口もフラットな構造で、2重の自動ドアです。

秩父神社

平成殿境内側のドアから外に出ると、参道入口の段差を回避した高さ、西門内駐車場からのルートと同じ高さに出ます。しかし、御本殿があるエリアは更に段差の上になります。

秩父神社

ここからは西門内駐車場ルート、平成殿ルート共に同じ段差回避ルートを通行します。平成殿の出口の横に車椅子マークが掲示された段差回避スロープ路があります。

秩父神社

スロープ路を折り返しながら、御本殿がある高さに車椅子で上がります。

秩父神社

スロープを上がりきると境内の最高地点、御本殿の高さに出ます。

秩父神社

車椅子マークルートの出口から、境内中央部の舗装路面まで、舗装路が設けられています。

秩父神社

境内中央部の舗装路は、御本殿前まで続きます。拝殿の賽銭箱は2段の上にあります。車椅子では段の手前からの参拝になります。

秩父神社

神札所は御本殿の横にあり、デコボコがある石畳を進みます。ゆっくり進めば、車椅子で通行可能です。

秩父神社

窓口は車椅子から手が届く高さです。

秩父神社

御本殿は素晴らしい彫刻で飾られています。左甚五郎作「子育ての虎」などがある正面側は、車椅子から問題なく見学できます。

秩父神社

御本殿の周囲は、未舗装の砂利路面です。砂利の深さは一律ではなく、砂利が薄い地点を選んで通行すれば、車椅子が動かないことはありません。もちろん快適な移動ではありません。

秩父神社

無理をして御本殿を一周すると、見事な彫刻を楽しむことができます。左回りで紹介します。クジャクが舞う世界が広がります。

秩父神社

まだまだクジャクが舞い続けます。

秩父神社

御本殿左側奥まで進むと「お元気三猿」がいます。日光東照宮とは異なり、秩父神社の三猿は「よく見て・よく聞いて・よく話す」お元気三猿です。

秩父神社

御本殿裏側は「北辰の梟」。体は正面を向き、頭は正反対の真北を向いています。秩父神社は、北極星を中心とした北辰北斗の信仰です。

秩父神社

御本殿右側には左甚五郎作「つなぎの龍」。修復事業が完了し、色鮮やかに蘇りました。

秩父神社

境内にはいくつも祠やお末社がありますが、未舗装の砂利路面を通行するので、車椅子では全域を参拝するのは困難です。

秩父神社

「神降石」と「柞稲荷神社」がある一帯は、車椅子で近づくことができます。

秩父神社

「つなぎの龍」まで進むことができれば、「皇大神宮」は参拝できます。

秩父神社

バリアフリー神社とはいえませんが、秩父神社の御本殿は車椅子で参拝できます。そして無理をすれば、車椅子で見事な装飾を鑑賞することができます。

(本稿は2022年3月に執筆しました)