車椅子で参拝できる東京のバリアフリーな神社仏閣~都心部編~

車椅子で参拝できる東京の神社仏閣を紹介します。本稿は「東京都心部編」です。千代田区、中央区、港区のバリアフリーな神社仏閣を紹介します。

「神田明神」(千代田区)

2017年から2018年にかけて再整備事業が行われ、境内の歩道が全面舗装されました。また「鳳凰殿」を取り壊して「文化交流館」を新設したことにより、本殿の前は広場のような空間になり正面参道が広くなりました。

神田明神

2018年に開館した「文化交流館」は地上4階、地下1階の構造で、1Fにはお土産が買える「EDOCCO SHOP」と飲食の「EDOCCO CAFÉ」。どちらもフラットでスペースの余裕があり車椅子での利用は可能です。

神田明神

2Fと3Fは700名収容の「神田明神ホール」。4Fは多目的ラウンジ。B1はステージがある「EDOCCO STUDIO」。いずれも基本設計はバリアフリー仕様です。バリアフリートイレは3Fを除く各フロアに用意されます。

神田明神

「文化交流館」の正面前には「だいこく様」。入口の横には「えびす様」がいらっしゃいます。どちらも周囲はフラット構造で車椅子での参拝は可能です。

境内には他にも、数多くのお末社や銭形平次の碑など、見どころが多々あります。

神田明神

「日枝神社」(千代田区)

日枝神社

車でアクセス出来ればバリアフリーです。車で坂道を上がると、山頂の境内周辺に参拝者用の無料駐車場があります。車椅子利用者は、車で山頂まで上がってからの参拝をお薦めします。

日枝神社

「日枝あかさか」側からと「お稲荷様」側の両方向から車椅子で境内に入ることが出来ます。境内にはバリアフリールートがあり、拝殿へ上がる段差箇所には迂回スロープがあります。バリアフリートイレは境内の外、「斎館」にあります。

日枝神社

日枝神社境内の見どころの一つは「猿像」。猿なので「えん」、だから「縁」という語呂合わせで、近年では縁結びに御利益があることになっています。

日枝神社

もう一つは「藤棚」。花の季節には藤棚の下に赤い毛氈が敷かれた休憩台がおかれ、ゆっくり座って花を観賞できます。

日枝神社は空襲で焼失しているので、現在あるものはすべて戦後に再建されたものです。

日枝神社

「靖国神社」(千代田区)

境内ほぼ全域に舗装された通路が配置されているので、車椅子での通行に決定的な問題はありません。ただし九段下側からアクセスすると、長い上り坂を通ることになります。

靖国神社

第二鳥居から西側の本殿周辺にかけては傾斜のないフラットな地形なので、坂道が苦手な車椅子利用者は、車で第二鳥居周辺まで来るのがお薦めです。

靖国神社

第一鳥居はスロープがあります。本殿周辺から神池庭園へ向かうルートもフラットな舗装路です。

靖国神社

神池庭園から南門方面に抜けるルートだけは砂利道で、車椅子では通行に苦戦します。

靖国神社

「水天宮」(中央区)

2016年、新社殿が完成しました。新社殿は地下と1Fは有料駐車場、2F部が社殿、3Fが事務所の構造です。

水天宮

地下および1Fの駐車場からは、エレベーターで2Fへ直結。2F屋内部に「神札所」があり、さらに安産祈祷の「待合所」があります。

直結駐車場を利用せずに参拝に来た場合、車椅子利用者は社殿の裏側に向うと、やや解り難い場所にB1駐車場からの直結エレベーターの1F口があります。エレベーターは1基だけです。

水天宮

バリアフリートイレは、このエレベーター口の先に1つ用意されています。

水天宮

拝殿は2F空中境内の屋外スペースに建っていますが、「本殿」へは屋内からスロープ通路で、2F屋内部からそのまま行くことが出来ます。安産祈祷に来る妊婦さんにとって、その当日が雨でも車で来れば全く濡れずに祈祷できます。

水天宮

一般参拝の場合は、2Fでエレベーターを降りて「神札所」がある屋内空間へ。そこから外の空中境内に出ると拝殿があります。拝殿は数段の階段の上です。

水天宮

2Fの空中境内には「子宝いぬ」の像、「安産子育河童」、“あうん”の「狛犬」一対、お末社の弁財天などがあります。

水天宮

「築地本願寺」(中央区)

石造りの古代インド様式。ステンドグラスに、パイプオルガンがある寺院です。

築地本願寺

本堂は階段の上ですが、車椅子利用者用のエレベーターがあり、館内にはバリアフリートイレもあります。本堂内は椅子が置かれるフラット構造です。

築地本願寺

浄土真宗本願寺派の寺院。本山は京都の西本願寺。ご本尊は「阿弥陀如来」。宗祖は親鸞聖人です。

築地本願寺

新設された「インフォメーションセンター」は、バリアフリー仕様です。ブックセンター、カフェ、ガイドビデオが放映される多目的ルームは車椅子で利用できます。

築地本願寺

とても綺麗なバリアフリートイレがあります。ユニバーサルベッドはありません。

ただし2Fのルコニーへは階段のみです。

築地本願寺

「福徳神社」(中央区)

別名は芽吹神社。千年の歴史をもつ都内有数の古社で、駐車場の屋上に鎮座していた時代もある「さまよえる神社」の異名をもつ神社です。日本橋コレド室町の一角にあります。

福徳神社

神殿は5段ほどの階段を登った上に鎮座しています。車椅子利用者は正面から見て左手に進むと、地下駐輪場と地上と神社階を結ぶエレベーターが1基あり、車椅子で境内に上がることが出来ます。

福徳神社

江戸時代に富くじの発行が許された神社で、参拝所に宝くじの当選を祈る専用のコーナーがあります。

福徳神社

神社の横は「福徳の森」、日本橋の鎮守の森です。地下2階部には、災害時に備えた物資の備蓄設備もあります。

福徳神社

コレド室町内にバリアフリートイレが複数あります。アクセスは地下鉄駅直結で、地下駐車場もあり、いずれもバリアフリーです。

「豊川稲荷東京別院」(港区)

最寄駅は赤坂見附で、赤坂御用地の隣です。参拝者専用の無料駐車場があります。

赤坂豊川稲荷東京別院

正門入口は段差があるので、車椅子利用者は駐車場から境内に向かって下さい。

赤坂豊川稲荷東京別院

赤坂豊川稲荷東京別院

境内はバリアフリー設計ではありませんが、およそ境内の7割ほどは車椅子でまわることができます。

赤坂豊川稲荷東京別院

駐車場の横には「文化会館」があり、1Fにはお茶屋さんが4~5軒営業しています。名物は「稲荷寿司」で、他に甘味や土産物などを販売しています。

豊川稲荷東京別院

本殿の前には狛犬ならぬ狛キツネが鎮座します。本殿の参拝所は両側からスロープがあります。車椅子で参拝できます。

赤坂豊川稲荷東京別院

赤坂豊川稲荷東京別院

車椅子での通行が難しいのは、千本のぼりが奉納されている「奥の院」周辺です。通路が石畳や一部飛び石で、小さなデコボコや段差が多々あります。

赤坂豊川稲荷東京別院

お札やお守りの授与をする「三所殿」などは車椅子で利用できます。

赤坂豊川稲荷東京別院

「山門」は外部からは階段の上なので、境内から見学します。「山門」横の「子宝観音」は、ご利益のある大型の観音様です。

赤坂豊川稲荷東京別院

駐車場側にある「霊狐塚」は、信者から納められたキツネの像がいくつも並びます。このキツネ象は、供養されて地下のスペースに納付されます。周辺は車椅子で参拝可能です。

豊川稲荷東京別院

本殿横に「弁財天」が祀られています。小川が流れザルが用意され、銭を洗うことが出来ます。「弁財天」だけではなく、境内には七福神が勢ぞろいしていています。

赤坂豊川稲荷東京別院

大岡越前のお墓「大岡廟」がある「豊川稲荷」ですが、そもそもは大岡越前が私邸に建てたお社でした。当時の江戸では庶民の間に稲荷信仰が盛んで、大岡越前も月に二日間は一般庶民に私邸を開放し、参拝を許していたそうです。その後、大岡越前邸の一部を正式に豊川稲荷東京別院とし、常時一般開放されるようになりました。

赤坂豊川稲荷東京別院

明治維新後の廃仏毀釈政策により、お寺に変りました。ここは神社ではなく、お寺のお稲荷様で、曹洞宗の「豊川閣妙厳寺」が正式名称。作法は二礼二拍手ではありません。

豊川稲荷東京別院

現在の地に拡大移転したのが明治20年と伝えられます。最初の創建からは約200年。この地に移ってから約130年の歴史です。

赤坂豊川稲荷東京別院

本山は、愛知県の豊川市にあります。ここは東京別院。単に豊川稲荷というと、愛知県のお寺を指します。

赤坂豊川稲荷東京別院

「金刀比羅宮」(港区)

読み方は「コトヒラグウ」。虎ノ門にあるビル一体型神社です。桜田通りから見た場合、26階建ての琴平タワーの横に鳥居があり、近代的な印象を受ける参道を進むと左手に社殿があります。この地に1679年から鎮座するお宮です。

ビル一体都市型神社 虎ノ門金刀比羅宮 車椅子参拝バリアフリー情報

基本はバリアフリーで玉砂利などはありませんが、参拝所の最後のところは4段ほどの階段で、車椅子での参拝はできません。車椅子では階段の下からの参拝になります。現在の社殿は、戦時中に焼失した本殿を1951年に再建したものです。

金刀比羅宮

琴平タワーが竣工して現在の姿になったのが2004年。社殿は旧建築のままですが、社務所は琴平タワーの1階の一部、手水舎や神楽殿は2004年の新築です。

虎ノ門金刀比羅宮 車椅子参拝バリアフリー情報

琴平タワーの前に建っていたビルが「琴平会館ビル」でした。再開発では「総合設計制度」を活用し、金刀比羅宮の社殿をそのまま残すことで発生する余剰容積を活用してタワーを建築。タワーのデザイン上の特徴はアルミカーテンウォールの採用。これによって和風建築のテイストを醸し出して、金刀比羅宮と一体化した建築デザイン上の連続性を狙っています。開発の主導は三井不動産です。

金刀比羅宮

「東京バリアフリー神社」の紹介記事は、他に「東部編」「西部編」を掲載しています。クリックすると別稿が開きますので、ぜひご覧下さい。

車椅子で行く真岡市~観光スポットのバリアフリー情報

栃木県真岡市には、車椅子で利用できるユニークな観光スポットがあります。各施設のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

初めに、SLが走る真岡鉄道をテーマにした施設を紹介します。

「真岡鉄道SLキューロク館」

2013年に誕生した入館無料のSL展示館です。車両に乗り込むのは階段なので車椅子では無理ですが、施設は1F構造で一部を除きバリアフリー。真岡駅のすぐ横で専用無料駐車場があり、館内にはバリアフリートイレがあります。

蒸気機関車2両に加え、客車や貨車なども展示。館内に入ると、汽車の匂いがします。屋内展示されている9600(キューロク)形SLは、土日祝日に1日3回動きます。

屋外の真岡駅線路のすぐ横には、D51機関車が展示されています。土日祝日は真岡鉄道を走るSLが展示D51の真横を通り、走るSLと展示されているD51の2ショットが楽しめる場所です。

館内には売店とカフェがあり、売店ではSL由来のクッキーや煎餅、地域の養護施設で製作されている商品などが販売されています。

SLキューロク館

「真岡市情報センター SLギャラリー」

外観はSLをモチーフにした真岡駅直結の駅ビル4Fに、「SLギャラリー」と子ども向けの「マルチ体験ゾーン」そして「展望デッキ」があります。隣接する「SLキューロク館」とともに、真岡SL観光の拠点です。

駅直結ですが無料駐車場があり、身障者用駐車区画は2台分あります。駅ビルにはエレベーターが1基あり車椅子で利用可能。バリアフリートイレは3Fで、エレベーターを降りてすぐ右手にあるドアを開けるとトイレがあります。

「SLギャラリー」では、昔の真岡鉄道の様子などが展示されています。

SLギャラリー

「マルチ体験ゾーン」は、プラレールで遊べたり、鉄道系プリクラが撮れたりと、幼児向けの施設です。

「展望デッキ」は屋上広場のようなもの。南向きのデッキなので、下館方面からSLが来るとよく見えます。

車椅子で行く真岡市

次は、2014年にオープンした文化施設を紹介します。

「久保記念観光文化交流館」

旧久保邸を改装し開放した、記念館、美術館、物産館、イベントホール、レストランで構成される施設です。

敷地内の駐車スペースは5台分で、内1台分が身障者用駐車区画。収容台数が少ないので、近隣の「木綿会館」駐車場の利用が薦められています。トイレは独立棟を新設。綺麗なバリアフリートイレが併設されています。

車椅子で行く真岡市

「久保記念館」は明治40年築で、入口からすぐに段差があり、靴を脱いであがります。1Fは久保邸で使用されていた応接セットがおこれた「観光サロン」、特産の木綿を飾った「真岡木綿展示室」など。2Fに階段で上ると、美術家久保貞次郎氏が残した書簡、原稿、写真などが飾られた「久保資料室」。「久保記念館」は車椅子では利用できない施設です。

車椅子で行く真岡市

「美術品展示館」は大正12年築の米蔵。昭和32年に久保貞次郎氏がアトリエに改修。そして1Fだけの小さな美術館に改装されました。バリアフリーに鑑賞できる美術館です。

車椅子で行く真岡市

「観光物産館」はいわゆるお土産屋さん。小さなお店で通路幅はそれほど余裕はありませんが、空いていれば車椅子での利用に問題はありません。

「観光まちづくりセンター」は明治12年築のなまこ壁の土蔵。出入口が段差構造で車椅子での入館は困難です。多目的フリースペースといった位置づけで、真岡の各種観光振興団体の活動拠点になっています。

レストランは「トラットリア ココロ」。「フレンチをベースにしたイタリアン」のお店。テーブル席があるので車椅子での利用は可能です。

真岡には、日本一の大きさを誇る二臂半跏像弁財天が鎮座するお寺があります。

「長蓮寺」

開創は1297年と伝承される時宗のお寺。場所は「観光文化交流館久保記念」の横です。

境内に入ると特徴的な「太鼓櫓」と大きな「本堂」が見えます。「弁財天」は「本堂」の中ではなく「太鼓櫓」1F部のお堂に鎮座しています。

「太鼓櫓」へ向かうと舗装路は途中で終わり、砂利道に飛び石が配置されたゾーンになります。このゾーンが約5m。ここが車椅子での最初の難所です。さらに「太鼓櫓」の1F部のお堂に入るところに、高さ数センチレベルの段差が3段ほどあります。段差間の幅が50cmくらいと、車椅子で乗り越えるのには辛い幅です。

開創は1297年と伝承される時宗のお寺

「太鼓櫓」の1F部のお堂の入口ドアはタッチ式自動ドアで段差なし。お堂の中は車椅子が1台入るには十分な広さがありますが、2台でギリギリの広さです。

本尊は高さ3.45mの「弁財天」像。脇侍には「毘沙門天」と「大黒天」。さらに従者として使える「十五童子」像が鎮座します。

開創は1297年と伝承される時宗のお寺

「太鼓櫓」の「櫓」はとても大きく特徴的。また境内にある「鐘楼」もとても立派です。

最後に特産の「いちご」に特化した道の駅を紹介します。

「道の駅にのみや」

真岡市は「いちご生産量日本一」。道の駅のコンセプトはいちご。ワンランク上の「プレミアムとちおとめ」などが人気です。

道の駅にのみや

2020年春に、商業棟がリニューアルオープンしました。バリアフリーな施設に生まれ変わっています。

道の駅にのみや

農産物・いちご販売コーナー、お土産コーナー、パン工房、スイーツ工房、ジェラート販売コーナー、食堂があり、車椅子で利用できます。

道の駅にのみや

伝統の真岡木綿をテーマにした「真岡木綿会館」は、2019年1月現在、増築改装工事中です。

また隣接する「岡部記念館金鈴荘」は、車椅子では外観の見学すら利用が難しい観光スポットです。

岡部記念館金鈴荘

バリアフリー情報を参考に、車椅子での真岡観光をお楽しみ下さい。

(本稿は2020年6月に加筆しました)

車椅子で行く浅草 お薦めできるバリアフリー観光情報

浅草は近年バリアフリー化が進んでいます。車椅子での浅草観光に役立つ、観光スポットのバリアフリー情報をお届けします。

○雷門周辺から仲見世へ

車椅子浅草観光の第一の問題はトイレです。「雷門」の正面にある「浅草文化観光センター」で、バリアフリートイレを借りることが出来ます。エレベーターを利用せずに使える1Fの「だれでもトイレ」がとても便利です。オストメイトに大人が利用できるユニバーサルベッドの用意があります。1Fの他に4Fと7Fにも「だれでもトイレ」があります。この2か所のトイレにはオストメイト、大型シートはありません。

浅草~バリアフリー情報

「雷門」は大混雑します。車椅子では横を抜けて進み、門を過ぎたところで後方から門の裏正面へ行くのがお薦めです。「雷門」の裏側は、通常それほどは混雑しません。

浅草~バリアフリー情報

「雷門」から浅草寺方面へ進むと「仲見世商店街」にでます。この間の道はフラットで車椅子で移動可能です。「仲見世」は全長約250m。混雑していることを除くと、車椅子で利用しやすい商店街です。路面はフラットでバリアフリー。そして仲見世のお店は車椅子で利用し易い低めの高さで、ほとんどのお店は店内に入ることなく買い物ができます。

浅草~バリアフリー情報

浅草寺のお参り

仲見世を抜けると「宝蔵門」へ。門の下は段差構造のお寺が多いのですが、「宝蔵門」はバリアフリーです。

浅草~バリアフリー情報

「宝蔵門」の先も参道はフラットな舗装路です。お水舎は車椅子ではやや苦戦するので、無理のない範囲で浄めてください。「常香炉」は車椅子でも何とかなります。問題は混雑だけです。

本堂前に到着します。エレベーターは本堂の左側です。大混雑時は別ですが、本堂階段前の行列が20~30mくらいなら、そのままエレベーターを目指して大丈夫です。大きなサインがあるので、すぐに分かります。

浅草~バリアフリー情報

エレベーターは地上と本堂の2フロア停止。本堂フロアに着いた先はスロープで進みます。そしてそれほど横入りする感覚もなく、お参りができるはずです。

浅草~バリアフリー情報

本堂内は車椅子で移動できますが、「内陣」は段差構造で土足厳禁です。また本堂右側にはスロープがないので、車椅子で外部に出ることは出来ません。

浅草~バリアフリー情報

○浅草六区周辺から「ひさご通り」商店街へ

浅草寺の西側が「浅草公園六区」のエリアです。

2015年に商業施設「まるごとにっぽん」がオープン。1Fから4Fまでの商業施設です。1Fの出入り口は2カ所で、どちらもフラットな床面でバリアフリー構造です。そして入るとすぐにエレベーターがある設計です。エレベーターは2系統4基あります。

1Fは「にっぽん食市場」。「蔵」の売り場内通路は、車椅子では利用が難しい狭い幅です。

2Fは「くらしの道具街」。3Fは「たいけん広場」。2Fと3Fは車椅子での利用に大きな問題がない、余裕があるフラットな動線が確保できています。

4Fは「ふるさと食堂街」。4F食堂街のほとんどの店舗は入口に段差があります。

バリアフリートイレは3Fに一つだけあります。

まるごとにっぽん

「浅草ROX」は4つの棟からなる複合施設です。9階建ての「ROX」は一般商業施設は5Fまでで、6Fから9Fには日帰り温泉施設、フィットネスクラブなどが入ります。

浅草ROX

他に、「ROX2」は4階建て。建て直されて2015年に開業した「ROX・3G」は5階建て。そして2階建ての「ROX DOME」があります。

バリアフリートイレは「浅草ROX・3G」3Fと「ROX」の5Fに各1つあります。

浅草ROX

六区の北側には「浅草ひさご通り商店街」があります。

浅草ひさご通り商店街

そこにある「江戸たいとう伝統工芸館」は、伝統工芸品を紹介する台東区の施設です。入場は無料。江戸指物、江戸べっ甲、東京銀器などの製品の実物展示。その歴史や製法の展示紹介。週末には職人による製作実演が行われます。

エントランス周辺はフラットで出入口は自動ドアです。車椅子での出入りに問題はありません。2フロア構成でエレベーターが1基あります。各フロア内はフラットで通路幅は余裕があります。バリアフリートイレは1Fに1つ用意されています。

江戸たいとう伝統工芸館

○浅草EKIMISE

浅草寺の東側、隅田川方面のバリアフリー施設は「浅草EKIMISE」。東武スカイツリー線の始発「浅草駅」の駅ビルです。建物は1931年の竣工。改装されて「浅草EKIMISE」として全面開業したのが2012年です。B1から3Fまでが「松屋」。4Fから7Fまでが専門店街の「EKIMISE」。屋上が「浅草ハレテラス」です。

浅草~バリアフリー情報

外部より段差なく「浅草EKIMISE」に入れるのは、正面東武線の乗り場入口からのアクセスだけで、他の入口は段差があります。エレベーターは一系統二基で小型タイプ。エレベーターはよく混雑します。バリアフリートイレは3Fと7Fの2ケ所に、2010年に設置されました。

浅草~バリアフリー情報

長国寺・鷲神社

近隣の神社仏閣のバリアフリー情報です。

酉の市で有名な浅草の「おとりさま」。「お寺のおとりさま」が「長国寺」。「神社のおとりさま」が「鷲神社」。並んで建つお寺と神社です。「長国寺」が本家で、1868年に明治政府の「神仏分離令」で寺社引き分けが行われ、そのまま現在に至っています。

浅草おとりさま

どちらも参道は車椅子で通行可能。寺社をつなぐ通路も車椅子で通行可能。「鷲神社」の参拝所はスロープ対応で、「なでおかめ」は車椅子からでも撫でることができますが、「酉の市」の日はあまりの混雑で危険があるということで「なでおかめ」はしまわれます。また「鷲神社」の「大鳥居」の横には「大熊手」が常時展示されています。バリアフリートイレは「鷲神社」の境内にある公衆トイレに併設されています。

浅草おとりさま

「長国寺」の本堂の中へは靴を脱いで上がる段差構造。車椅子のままでは行けません。「長国寺」の本堂正面の欄間には、雌雄の鷲が彫り込まれていて、車椅子からの見学は可能です。

浅草おとりさま

平時であれば、寺社の中間地に参拝者用駐車場があり、利用することができます。

鷲神社

○下谷神社

読み方は「したや」。地下鉄稲荷町駅の近くにあり、駅名に残る町名の由来になったお稲荷様です。上野駅からも近い「下谷神社前」の交差点にある、真っ赤な大鳥居が目印です。

下谷神社

その先の境内の入口には、石の鳥居があり、正面には社殿がそびえます。

下谷神社

石の鳥居をくぐると、左手に手水舎があります。

下谷神社

この手水舎には、手を清める作法が、かわいらしいイラストで説明されています。車椅子で手を清めることが出来るかは、ギリギリです。

下谷神社

社殿の前には階段。参拝場所は段の上で、車椅子では段の下からの参拝になります。

下谷神社

社殿内の最も手前にある拝殿の間の天井に、横山大観筆の「龍」の天井画があります。縦174cm横296cmの大作。雲の中に突如現れた龍を描いた水墨画です。この絵を、拝殿に上り鑑賞することができます。横山大観の天井画が製作されたのも昭和9年の社殿再建の際。戦火を逃れた天井画です。

拝殿に上がるには、許可を得て、階段の上の参拝所で靴を脱ぎ、社殿に入る木製の段を上ります。この社殿への階段は、幅が狭くて急な段。車椅子どころか、足が少し悪いレベルの人でも厳しい階段です。

稲荷町にある下谷神社は東京で最も古いお稲荷様です。

下谷神社

境内には「下谷稲荷社」があります。路面はデコボコや一部段差がありますが、無理をすれば車椅子で参拝可能です。

下谷神社

「下谷神社」から浅草方面に向かうと、そこは「仏壇街」。仏壇を扱うお店が軒を並べます。

○かっぱ橋道具街

最後に「かっぱ橋道具街」のバリアフリー状況です。

かっぱ橋道具街

全長800mの道の両脇に、170店舗ほどが並ぶ道具街です。全店舗を見て回ると1600mの移動距離になります。

かっぱ橋道具街

ほぼ全域にわたりアーケードがついているので、車で来て「かっぱ橋道具街」のパーキングメーターに停めて、すぐにアーケードの下に入る動線であれば、小雨くらいなら車椅子で散策可能です。ただし交差点はアーケードが切れます。

かっぱ橋道具街

おおよそ40%くらいのお店は、車椅子である程度の店内回遊は可能ですが、完全にバリアフリーなお店は、数多くはありません。

かっば橋道具街

かっば橋道具街

2001年に出来た「生涯学習センター」内に、バリアフリートイレがあります。

かっば橋道具街

かっば橋道具街

かっば橋道具街

浅草は雷門周辺を中心に観光客で大変混雑します。車椅子で歩道を通行することが困難になることもあるので、注意してください。

(本稿は2018年の取材に基づいています)