大自然に抱かれた観光地、埼玉県の秩父長瀞エリアから山梨県の甲州市方面は、車椅子では観光が難しい有名スポットが多々あります。障がいのある家族と一緒に、適切に休憩をとりながら遊べる、バリアフリーなドライブコースを紹介します。
関越自動車道の花園ICから中央高速道路の一宮御坂ICまでのコース設定で、所要時間は丸一日または一泊二日程度です。
(花園IC⇒3km)
「JA花園直売所」
新鮮野菜や花卉売り場がある大型産直ショップです。2015年に新築されたバリアフリー施設で、車椅子で快適に買い物が出来ます。朝9時開店です。
(JA花園⇒500m)
「花園フォレスト」
スイーツやパンのアウトレットです。レストランも人気です。大型施設でバリアフリー仕様。庭園にはバラ園があります。キャッチコピーは「薔薇とスイーツのシャトー」です。
(花園フォレスト⇒16km)
「寶登山神社」
この神社はバリアフリー仕様ではありません。
長瀞渓谷の景観を楽しめる287号線を走るか、急ぐなら有料道路「西関東連絡道路」を利用します。
創建は神代の古社です。境内は段差回避スロープルートがあり、きつい傾斜路を進めれば、車椅子で本殿の前までは行くことが出来ます。ただし拝殿は3段の上です。
多少無理をしても、長瀞らしい観光を楽しみたい家族にだけお薦めします。
(花園フォレスト⇒15km)
「埼玉県立自然の博物館」
無理をしない場合は、「寶登山神社」はとばしてこの博物館を目指してください。
寶登山神社からも近く、名勝長瀞の岩畳や「月の石もみじ公園」に隣接。車椅子で長瀞らしい風景に出会える立地です。
無料駐車場があり、館内はバリアフリー仕様、屋外は野外展示観察園「カエデの森」です。車椅子での長瀞観光にお薦めできる施設です。
(自然の博物館⇒12km)
「道の駅ちちぶ」
秩父市内中心部に近い道の駅です。お土産、食事、トイレがあり、敷地内には汲み放題の名水「ちちぶの水」があります。
(道の駅ちちぶ⇒1km)
「西武秩父駅前温泉 祭の湯」
駅前ですが専用駐車場と提携駐車場があります。
2017年に開業した施設でバリアフリーです。日帰り温泉を利用しなくても、車椅子で利用できる物販コーナーとフードコートがあります。
(祭の湯⇒10km)
「道の駅あらかわ」
荒川の上流、秩父鉄道線路沿いにある道の駅です。古い施設なのでバリアフリーレベルは高くはありませんが、休憩に利用できます。地元の自然を紹介する入館無料の「山里自然館」があります。
(道の駅あらかわ⇒20km)
「奥秩父もみじ湖」
荒川上流方面へ進みます。途中に「道の駅大滝温泉」がありますが、高低差のある地形に施設が分散している構造なので、車椅子では利用しにくい道の駅です。
冬場であれば、この近くに「三十槌の氷柱」があります。ただしバリアフリー環境ではありません。
車椅子で景観を楽しめるのは「滝沢ダム」、通称「奥秩父もみじ湖」です。ダム管理事務所の近くに、整備された駐車場と公園のようなスペースがあり、車椅子で奥秩父の眺望を楽しめます。
(奥秩父もみじ湖⇒28km)
「道の駅みとみ」
快適なドライブルートを通り、雁坂トンネルをくぐり山梨県に入ります。
山梨県の北の玄関口にある休憩スポットです。古い施設でバリアフリーレベルは高くはありません。トイレ休憩など必要に応じて利用して下さい。
(道の駅みとみ⇒2km)
「広瀬ダム」
笛吹川の上流にある広瀬ダムは、無料駐車場と公園スペースがあり、車椅子で眺望を楽しめます。
(広瀬ダム⇒14km)
「道の駅花かげの郷まきおか」
山梨県内を南下します。次の休憩スポットになる道の駅です。この施設も古くバリアフリーレベルは高くはありません。隣接する「牧岡郷土文化館」は、段差構造で車椅子での見学は出来ません。
(道の駅花かげの郷⇒10km)
「笛吹川フルーツ公園」
山をまるごと公園にした施設です。公園、温泉、資料館、ショップなど数多くの施設があります。高低差が激しいので、立ち寄りたい施設の近くの駐車場を利用するのが車椅子のコツです。
(フルーツ公園⇒9km)
「 桔梗信玄餅工場テーマパーク」
信玄餅の工場見学、アウトレットなどがある大人気の観光施設です。お菓子の詰め放題は、朝一番に整理券をとらないと利用出来ません。
バリアフリートイレはありますが、施設全般バリアフリーレベルは高くはありません。混雑時の車椅子での利用は苦労します。考え方次第ですが、空いている夕方に行き、売れ残って更に値下げ販売している商品を選ぶのが、車椅子では快適で面白いかもしれません。
(桔梗信玄餅工場⇒2km一宮御坂IC)
全ての施設に立ち寄ると、約130kmの走行距離になります。秩父・長瀞・甲州方面へのドライブが、家族の楽しい思い出になることをお祈りいたします。
(本稿は2020年6月に執筆しました)