山梨県山梨市の「道の駅みとみ」は、1998年に開業した施設です。埼玉県との県境、山梨県の北の玄関口にあります。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
大型施設です。農産物と物産品が販売される売店と、セルフサービスの食事処、情報コーナー、大小2棟のトイレ棟で構成されます。高低差のある立地で、駐車場と施設はスロープでむすばれます。
施設内全域の路面に小さな段差があります。細かい段差解消改修は行われていません。車椅子では常に気をつけて通行する必要があります。
駐車場は、舗装路面の正駐車場と、隣接して未舗装の臨時駐車場があります。正駐車場は低地にあり、施設にはスロープを上ります。臨時駐車場はほぼ施設と同じ高さにあります。しかしながら臨時駐車場の未舗装路面は、車椅子での移動が困難なほどの荒れ方なので、車椅子利用者は正駐車場の利用をお薦めします。
正駐車場には屋根無しで2台分の身障者用駐車区画があります。身障者用駐車区画に隣接してスロープがあり、施設へ上ることが出来ます。スロープの傾斜はそれほど急坂ではありません。一般的な車椅子利用者なら通行できます。
バリアフリートイレの状況です。施設棟を正面から見て、右側に小さなトイレ棟、左側に大きなトイレ棟があります。
小さなトイレ棟には、独立した個室のバリアフリートイレがあります。このトイレは狭く、車椅子が入るかギリギリのサイズです。今回取材時は「故障中」という掲示で使用禁止になっていました。
大きなトイレ棟のバリアフリートイレは、男女別トイレの中にそれぞれ1つあります。位置は男女別トイレの中へ数歩入った正面。異性介護では困る構造のトイレです。ただし洗面台は個室内にあります。
今回取材時の状況では、近年設備更新された気配はないトイレで、老朽化が目立ちました。ウォシュレットやユニバーサルベッドなどの付加設備はありません。
売店のバリアフリー状況です。農産物と物産品が販売される売店は大型店舗です。店舗内はフラットで店内の通路は車椅子で通行できる幅が確保されています。店舗内は車椅子での利用に大きな問題はありません。
しかし店舗前のスペースや通路には、小さな段差や路面の経年劣化によるデコボコが数多くあります。車椅子では路面状況をよく見て移動する必要があります。
食事処のバリアフリー状況です。食券制のセルフサービスというよりは、テイクアウト店のような店舗です。飲食コーナーの手前側は、カウンター席など車椅子で利用できない席です。一般的なテーブル席は奥にあります。
食事処の入口には「風間深志」氏のコーナーがあります。
「道の駅みとみ」は、未舗装、傾斜、小さなデコボコなどに注意して車椅子で利用してください。売店は1998年開業施設としては、大型ショップです。
周辺のドライブルートを別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2019年10月の取材に基づいています)