障がいのある家族と、足の悪いお年寄りと、そしてベビーカーの幼児と一緒に利用できる、栃木県の穴場的な観光スポットを厳選して紹介します。
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有料の温室「とちはなちゃんドーム」、ショップ「とちはなちゃんのお花屋さん」、カフェ「とちはなちゃんのはなカフェ」、屋外施設「大花壇」「バラ園」「展示温室」「体験温室」などで構成される施設。「みかも山公園」に隣接した立地です。「とちはなちゃんドーム」は一棟立ての温室としては国内最大級ということで、珍しい植物が栽培されています。幅広い層にお薦めできるバリアフリーな穴場施設です。
石灰岩層の葛生地域にある観覧無料の博物館です。エリアの鉱山で発見された、多種多様な化石と鉱物が展示されています。全身がそろって産出した日本で唯一の「ニッポンサイ」の標本、ヤベオオツノシカ、ナウマンゾウ、アケボノゾウの骨格復元模型など迫力ある展示が魅力です。知名度は高くはありませんが、子供から大人まで幅広い層にお薦めできる本格派の穴場博物館です。
佐野厄除け大師の近くにある入館無料の施設です。佐野市の生まれの田中正造を記念して入口正面は「田中正造展示室」。常設展では古代から近代までの佐野の歴史民俗が学べます。また適宜に企画展が開催されます。間違いなく穴場の博物館です。
現在では佐野市立の施設になりましたが、元は葛生町立で、江戸時代から続く葛生の旧家「吉澤家」が建設し、コレクションを寄贈したミニ美術館です。「親しみやすい視点」を大切にしている演出で、展示作品の解説が充実しています。知る人ぞ知る美術館です。
展示室は2Fで常設展示室と企画展示室があります。2Fへは通常は階段を利用。車椅子ベビーカーは、スタッフの案内で業務用のエレベーターを利用します。博物館2Fの中心部から、大きな窓越しに日光連山方面を見渡すことができます。ここは穴場の博物館です。
豪商「小川家」の現存する5棟を利用した施設で、建物は江戸時代から明治時代にかけての、思川乙女河岸の繁栄を今に伝える文化財でもあります。企画展が開催される美術展示室は旧米蔵をリノベーションしたもの。土足禁止ですが車椅子ベビーカーで利用できます。文化財であるほかの家屋や蔵は、段差構造なので車椅子では外部からの見学になります。混雑度合いは企画展によりますが、通常はゆっくり観覧できる穴場美術館です。
常設展はなく企画展やテーマ展が開催されます。車利用の場合は、エントランス前の広場に駐車できるので便利。美術館は2フロアに4つの展示室がある構造です。「日常生活のなかで美術と身近」にふれあうことを目的にした施設。公立施設ですが、どこかアットホームな雰囲気が漂う穴場のアートミュージアムです。
屋内は土足禁止ですが、車椅子で見学ができる国の重要文化財です。もちろん高い知名度がありますが、施設の重要度と規模からみれば、まだまだ見学者が少ないことが多い公園です。建物のもっとも古い箇所は、紀州徳川家江戸中屋敷のもので、数度にわたる増改築が行われた結果、総部屋数は106室になっています。御用邸のお部屋とお庭の大部分が一般公開されています。
東照宮の隣という抜群の立地にしては、観覧者が多くはない穴場美術館です。展示室は小杉放菴の常設展示室と、企画展示室があり、エントランスホールでは、日光山内生れの小杉放菴に関わるガイドビデオがリピート放映されています。また美術館の屋外通路には、小杉放菴に関わる展示物があります。
標高1345m付近から1600m付近まで広がる無料施設です。毎年草刈りを行う「半自然草原」で、ニッコウキスゲをはじめ約100種類の高原の花々が自生。レストハウスを起点にして、バリアフリーコースが整備されています。健脚コースは、標高1582mの「小丸山展望台」に行く、1445段の階段ルート「天空回廊」です。標高にすると235mを階段で上ります。バリアフリーコースから、車椅子やベビーカーでニッコウキズゲなどの高山植物が鑑賞できる穴場施設です。
「道の駅那須与一の郷」内にある穴場の有料施設です。館内には展示室と「扇の的劇場」があります。「扇の的劇場」は、琵琶法師や那須与一、義経などが登場する、ロボット人形劇が楽しめる施設で、フラットな観覧席にスペースの余裕があるので、車椅子ベビーカーでの観覧は可能です。一見の価値がある人形劇です。
「那須国造碑」や「侍塚古墳」が点在する古代那須国の中心地に建つ資料館です。展示室はワンフロアに1室。正面に西暦700年頃建立された碑、国宝指定「那須国造碑」のレプリカがあります。穴場の資料館です。
黒羽城址公園の三の丸跡に造られた、「おくのほそ道」や「芭蕉」をテーマにした資料館です。ほかに、黒羽城主の大関家に関する展示「大関記念室」、名誉町民高瀬青山氏が寄贈した本のコレクション「青山文庫」の展示、大関家伝来の甲冑や刀剣を飾る「特別展示室」があります。エントランスまでのアクセスにバリアフリー面で課題はありますが、それをクリアできる人にはお薦めの穴場施設です。
真岡駅のすぐ横にある入館無料のSL展示館です。蒸気機関車2両に加え、客車や貨車などが展示されています。館内には売店とカフェがあり、売店ではSL由来のクッキーや煎餅、地域の障がい者施設で製作されている商品などが販売されています。知名度は高い施設ですが、それほど混雑することはありません。
車椅子ベビーカーで立ち寄ることが出来るネイチャーセンターです。駐車場、那須塩原の自然を紹介する無料展示コーナーがある本館、レクチャーセンター、独立トイレ棟で構成される施設です。また本館の入口近くにショップがあり、オリジナル商品が販売されています。ドライブ途中の休憩にも利用できる穴場施設です。
名称通り、広場や遊具、アトラクションなどがある、元気な子供が楽しく遊べる大きな無料公園ですが、季節のお花が栽培され、大人の散策にも適した公園です。公園の中心部には「夢花壇」があります。それなりの利用者はいますが、とても広い公園なので、混雑する心配はほとんどありません。綺麗に整備された、幅広い層が楽しめる公園です。
絵本作家のいわむらかずお氏が自ら建てた個人美術館で、館内はバリアフリー仕様。小さなお子様も楽しめる穴場施設です。里山には「えほんの丘フィールド」「えほんの丘農場」があると紹介されていますが、この2つは車椅子やベビーカーでの利用は困難なワイルドな施設です。
里山にある明治大正時代に建築された小学校の校舎を活用した美術館です。古い建物なので今どきのバリアフリー施設ではありませんが、車椅子やベビーカーで利用できないことはありません。美術館としては「みんながアーティスト、すべてはアート」をコンセプトにして、春夏秋の年間3本の企画展が開催されています。棟内は昔の教室そのまま。それを活用して3つの展示室があり、大正時代の校舎の廊下を通り、展示室を移動します。小さな段差やデコボコを通過する必要がありますが、それがクリアできる人にはお薦めできる穴場美術館です。
隈研吾氏の設計による和の建築美が魅力な美術館です。美術館のデザインは広重の代表作「東海道五十三次 庄野 白雨」がモチーフ。地元産の八溝杉のルーバーで全体が覆われた特徴的な外観です。展示室は2室あり、いずれもフラットでスペースに余裕があります。常設展はなく、企画展と特別展が開催されます。それなりに人気のある美術館ですが、もっと多くの人に知っていただきたい素晴らしい施設です。
以上、障がいのある家族、足の悪いお年寄り、小さなお子様と一緒に、車椅子やベビーカーで安全安心に利用できる、栃木県お薦め穴場観光スポットです。
(本稿は2021年5月に執筆しました)