尾瀬の郷 花の駅・片品 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

群馬県片品村花咲にある日帰り温泉です。温泉は「花咲の湯」。車椅子利用者のための特別な設備はありませんが、手すりなどの一般的なバリアフリー設備はあります。入浴後の休憩スペース「大広間」は畳敷きです。

「花の駅」と名乗るように、入浴をしなくてもドライブ途中の休憩に利用できる「道の駅」のような施設です。車椅子からみた施設のバリアフリー状況を紹介します。

周囲には商業施設がない、山中にあります。駐車場は第一と第二があり、第一駐車場の施設エントランス横に、身障者用駐車スペースが1台分設定されています。

「花の駅・片品」は傾斜地に建つ構造で、駐車場から入るエントランスが2F、地階の日帰り温泉が1Fです。

花の駅・片品 車椅子利用ガイド

エントランスには段差がなく、出入口は自動ドア。館内は土足禁止で、エントランスでスリッパに履き替えます。車椅子はタイヤを拭いて入館。段差回避スロープを上がり館内2Fに入ります。

館内2Fはフラットな構造で、バリアフリートイレが用意されています。ジェラートコーナー、お土産コーナー、レストランは、無料で利用できます。どちらもスペースに余裕があり、レストランは可動式のテーブル席があるので、車椅子で利用できます。

屋外施設として、平成の名水百選「武尊の恵水」があります。無料で汲み放題です。

農産物直売所は2Fの外側にあります。小規模なお店ですが、片品村産の新鮮な高原野菜などが並ぶ、美味しいものに出会える直売所です。

花の駅・片品 車椅子利用ガイド

ジェラートコーナーは外からでも利用できる構造で、前庭に車椅子で利用できるフリーテーブル席が配置されています。

花の駅・片品 車椅子利用ガイド

第二駐車場には巨木の切り株を利用したベンチがあり、花の駅・片品のシンボルになっています。

花の駅・片品 車椅子利用ガイド

ドライブ途中で休憩できる施設です。「花の駅・片品」は車椅子で利用できます。

群馬県片品村にある「道の駅尾瀬かたしな」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2021年7月に執筆しました)

日光バリアフリー観光 車椅子利用者向きのお薦めドライブコース

東照宮や華厳の滝だけが日光の観光スポットではありません。障がいのある家族と一緒に車椅子で観光ができる、バリアフリー施設を巡るお薦めのドライブコースを紹介します。

コースは東北自動車道の宇都宮ICから関越自動車道の沼田ICまでを設定。所要時間は渋滞に巻き込まれない前提で、丸一日または一泊二日の設定です。

(宇都宮IC⇒22km)

「道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣」

高速道路から直結する日光宇都宮道路を利用すると、宇都宮ICから通常20分程度で到着します。2015年に開業した施設でバリアフリーレベルは高く、休憩に適しています。

産直、お土産、食事処に加えて「日本のこころのうたミュージアム・船村徹記念館」があります。

(道の駅日光⇒18km)

「霧降高原キスゲ平園地」

標高1,300mを超える霧降高原の斜面にあるバリアフリー施設です。車椅子で散策できる通路が整備され、ニッコウキスゲをはじめ約100種類の高原の花々を楽しめます。軽食レストランが併設されています。

(キスゲ平園地⇒8km)

「大笹牧場」

歴史のある観光牧場ですが、バリアフリー改修が重ねられ、2Fの「食の体験工房」以外は、車椅子で利用出来ます。食事、お土産、そして何よりも雄大な霧降高原の景観を車椅子で楽しめます。

(大笹牧場⇒20km)

「杉放菴記念日光美術館」

霧降高原から東照宮の近くに移動します。駐車場は隣接する「市営日光神橋駐車場」を利用します。

1997年に開館した美術館ですが、その後に改修されてバリアフリー仕様です。企画展と常設展があり、建物自体もデザインされています。

(日光美術館⇒2km)

「日光田母沢御用邸記念公園」

明治32年に造営された御用邸ですが、屋内を車椅子で見学することができます。ただし2Fは階段なので車椅子では見学できません。庭園の散策路も、一部を除いて車椅子で通行できます。昭和22年まで、三代にわたる天皇・皇太子がご利用された施設です。

(田母沢御用邸⇒17km)

「県立日光自然博物館」

御用邸から「いろは坂」を上がり、「明智平」を超え、中禅寺湖畔にでます。

「県立日光自然博物館」は、古い施設ですがバリアフリートイレがあり、2Fの展示室へはエレベーターがある構造です。1Fのホール、情報センター、トイレは無料で利用出来ます。

「華厳の滝」への観光エレベーターは博物館の近くにありますが、滝壺に向かう通路途中に段差があります。

(自然博物館⇒9km)

「戦場ヶ原 三本松園地」

博物館から中禅寺湖畔をドライブして「竜頭の滝」を超え、戦場ヶ原に出ます。

三本松園地の駐車場にはバリアフリートイレがあります。お土産屋は完全なバリアフリー施設ではありませんが、車椅子で利用できます。

戦場ヶ原をのぞむ展望台は、駐車場から道を渡って20mほど進んだ場所です。その手前までは車椅子で行くことができますが、段差があり車椅子のままでは上れません。

(三本松園地⇒3km)

「湯滝」

戦場ヶ原の横を走ると、ほどなく県営有料駐車場があります。湯滝は高さ70m、湯ノ湖から流れ落ちる滝です。駐車場から滝壺までは傾斜路ですが、一般的な車椅子利用者と介助者なら、なんとか通行できる坂道です。

(湯滝⇒1km)

「湯ノ湖」

湯滝の先から側道に入ると日光湯元です。「日光湯元ビジターセンター」周辺に無料駐車場があります。

ビジターセンターは車椅子で利用出来ます。また湯ノ湖畔には、距離は短いですが木製のバリアフリー歩道が整備されています。「休暇村日光湯元」はバリアフリー仕様で、バリアフリートイレ、車椅子で利用できるレストランがあります。

(湯ノ湖⇒30km)

「道の駅尾瀬かたしな」

日光湯元から冬季は通行止めになる金精峠を超えて群馬県に移動します。峠を過ぎると「菅沼」、その先に「丸沼」があり、湖畔にキャンプ場などが整備されています。気分次第で好きなところで、車を下りて大自然の景観を楽しめます。

ただしこの区間には誰にでも安心してお薦めできるバリアフリー施設はありません。湯本から30km先、群馬県片品村に2018年に開業したバリアフリーな道の駅があります。「道の駅尾瀬かたしな」は安心して利用できるバリアフリー施設です。

(道の駅尾瀬かたしな⇒20km)

「道の駅白沢」

「尾瀬かたしな」から関越自動車道沼田ICに向かいます。この間に「吹割の滝」がありますが、通路に段差があり車椅子での観曝は困難です。

沼田ICまであと5kmの地点に「道の駅白沢」があります。日帰り温泉がメインの施設で、産直ショップとバリアフリートイレがあります。

(道の駅白沢⇒5km関越自動車道沼田IC)

宇都宮ICから沼田ICまで、すべての施設に立ち寄ると約155kmの距離を走ります。バリアフリーな日光ドライブをお楽しみください。

(本稿は2020年6月に執筆しました)

霞ヶ浦 天王崎観光交流センター「コテラス」車椅子利用ガイド バリアフリー情報

茨城県行方市の天王崎観光交流センター「コテラス」は、霞ヶ浦の景勝地「天王崎」にある車椅子で利用できる施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

2013年に誕生した、観光拠点と地域交流を目的とした施設です。駐車場には身障者用駐車スペースが用意されています。

天王埼交流センターコテラス

日帰り温泉、ショップとカフェ、そして会議室や多目的室など地域住民のための公共施設があります。

2フロア構造でエレベーターは1基。かごは一般的なサイズで、問題なく車椅子を収容します。

天王崎観光交流センター「コテラス」

バリアフリートイレは1Fと2Fにそれぞれ用意されています。下の写真は1Fのバリアフリートイレです。

天王埼交流センターコテラス

一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイト装置が備えられています。綺麗なトイレです。

天王埼交流センターコテラス

ショップ&カフェのバリアフリー状況です。下の写真は「コテラスマルシェ」専用の出入口で、段差回避スロープが設置されています。

天王埼交流センターコテラス

次の写真はメインエントランス。段差のない構造、バリアフリー仕様です。

天王埼交流センターコテラス

1Fにはショップとカフェを併設しています。ショップとカフェはフラット構造で、車椅子で利用できます。

天王埼交流センターコテラス

日帰り温泉の状況です。日帰り温泉は、地元の人に人気の様子です。名称は「あそう温泉 白帆の湯」。霞ヶ浦をのぞむ展望風呂や露天風呂が自慢のお風呂です。

日帰り温泉は一般的なバリアフリー仕様です。入浴リフトなど、車椅子利用者のための特別なバリアフリー設備はないようです。

天王埼交流センターコテラス

この地は夕陽の美しさで知られる「天王崎公園」。この公園は湖岸を埋め立てて造られたそうです。霞ヶ浦を一望し、筑波山が見える景勝地。条件が良い日は、富士山が見えます。

1Fの霞ヶ浦側はテラスで、車椅子で霞ヶ浦ビューが楽しめます。冬場は営業していませんが、足湯があります。

屋上は展望デッキ。バリアフリーな霞ヶ浦ビューポイントです。車椅子で問題なく利用できます。

天王埼交流センターコテラス

天王崎観光交流センター「コテラス」は、「観光帆引き船」の「見学乗車船」の乗合基地になります。

観光帆引き船の基地

現在はコロナ禍の影響を受けていますが、2015年の企画では、霞ヶ浦の3市、「行方市」「かすみがうら市」「土浦市」が共同開催。それぞれの市で開催期間は違いがあり、ここ行方市の開催は9月5日から12月6日までの土日開催。1人2000円で「観光帆引き船」に伴走する「見学乗車船」に乗るという企画でした。午後に2回の運行で、2回目の15:30からの運行は「夕陽操業」です。

1月は「わかさぎ釣り大会」の拠点になります。

天王崎観光交流センター「コテラス」

バリアフリーな施設内から、車椅子で霞ヶ浦の眺望を楽しめる施設は希少です。天王崎観光交流センター「コテラス」は、車椅子で夕陽の景観を楽しめます。

美しい霞ヶ浦の風景が車椅子から楽しめる「浮島園地和田公園」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2021年8月に加筆修正しました)