群馬県片品村の「道の駅尾瀬かたしな」は、2018年に開業したバリアフリー施設です。車椅子からみた現地の状況を紹介します。
アクセスは車が便利です。関越自動車道の沼田ICから約25km。「吹割の滝」を過ぎ、「丸沼高原」に向かう途中の「片品村役場」隣接地にあります。標高は813m。展望テラスからは「尾瀬国立公園」の「アヤメ平」までを一望します。
産直ショップ棟、レストラン棟、休憩棟で構成される施設です。
展望テラスには「展望足湯」があります。
足湯は車椅子のままでの利用は出来ません。
直売所棟には「スナックコーナー」があり、ソフトクリームなどを販売しています。芝生広場は「813ひろば」。標高813mの自由広場です。
「湧水コーナー」があり、2本の蛇口から片品の名水が流れ出ています。
駐車場のバリアフリー状況です。65台を収容する駐車場があります。
身障者用駐車区画は屋根無しで2台分。直売所棟に最も近い場所に設けられています。
直売所のバリアフリー状況です。店名は農産物直売所「かたしな屋」。スペース的には中規模店で店内は広くはありません。出入口は自動ドアです。幅にあまり余裕はありませんが、車椅子での通行は出来ます。店内の床面はフラットで、通路は車椅子で通行できる幅はあります。ただし余裕がある通路幅ではないので、混みあうと車椅子での店内移動は苦戦します。
地元の産物、尾瀬ブランドの加工商品などが並びます。今回取材時は、果物などの試食が沢山ありました。
レストラン棟のバリアフリー状況です。レストラン棟はスペースに余裕があり、車椅子で問題なく利用できます。
フードコート方式の「かたしな食堂」、セルフサービスですが食堂スタイルの「村民キッチン」があります。どちらもフラットでスペースに余裕があるので車椅子での利用に決定的な問題はありませんが、セルフ方式なので健常な介助者いると助かります。
他には「インフォメーション」と「キッズベース」があります。
レストラン棟の中にトイレがあり、バリアフリートイレが1つ用意されています。
大型のベッドはありませんが、広くて設備の良いトイレです。
休憩棟のバリアフリー状況です。駐車場の横に24時間利用できるトイレ棟があります。
バリアフリートイレはスペースに余裕がある個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。男女別トイレの中にもスペースが広い個室が用意されています。
他に「歯磨き用個室」が1つ用意されています。洗面台が1つある、カギのかかる個室です。
展望テラスのバリアフリー状況です。展望テラスは舗装されたフラットなスペースです。車椅子から尾瀬を臨む眺望が楽しめます。
テラスへは、産直ショップ棟とレストラン棟の間の通路を通ります。テラスに出る箇所が玉砂利路面で、中央部だけがフラット通路になっています。
レストラン棟からテラス出る引き戸の手動ドアがあります。ここから出ると玉砂利路面を通過することになります。車椅子では正面通路へ戻り、テラスへ移動したほうが安全です。
「道の駅尾瀬かたしな」は、産直ショップはスペース的な余裕はあまりありませんが、それ以外は車椅子で気持ちよく利用できるバリアフリー施設です。
群馬県にある道の駅32か所を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2021年7月に加筆修正しました)