車椅子で行く浅草 お薦めできるバリアフリー観光情報

浅草は近年バリアフリー化が進んでいます。車椅子での浅草観光に役立つ、観光スポットのバリアフリー情報をお届けします。

○雷門周辺から仲見世へ

車椅子浅草観光の第一の問題はトイレです。「雷門」の正面にある「浅草文化観光センター」で、バリアフリートイレを借りることが出来ます。エレベーターを利用せずに使える1Fの「だれでもトイレ」がとても便利です。オストメイトに大人が利用できるユニバーサルベッドの用意があります。1Fの他に4Fと7Fにも「だれでもトイレ」があります。この2か所のトイレにはオストメイト、大型シートはありません。

浅草~バリアフリー情報

「雷門」は大混雑します。車椅子では横を抜けて進み、門を過ぎたところで後方から門の裏正面へ行くのがお薦めです。「雷門」の裏側は、通常それほどは混雑しません。

浅草~バリアフリー情報

「雷門」から浅草寺方面へ進むと「仲見世商店街」にでます。この間の道はフラットで車椅子で移動可能です。「仲見世」は全長約250m。混雑していることを除くと、車椅子で利用しやすい商店街です。路面はフラットでバリアフリー。そして仲見世のお店は車椅子で利用し易い低めの高さで、ほとんどのお店は店内に入ることなく買い物ができます。

浅草~バリアフリー情報

浅草寺のお参り

仲見世を抜けると「宝蔵門」へ。門の下は段差構造のお寺が多いのですが、「宝蔵門」はバリアフリーです。

浅草~バリアフリー情報

「宝蔵門」の先も参道はフラットな舗装路です。お水舎は車椅子ではやや苦戦するので、無理のない範囲で浄めてください。「常香炉」は車椅子でも何とかなります。問題は混雑だけです。

本堂前に到着します。エレベーターは本堂の左側です。大混雑時は別ですが、本堂階段前の行列が20~30mくらいなら、そのままエレベーターを目指して大丈夫です。大きなサインがあるので、すぐに分かります。

浅草~バリアフリー情報

エレベーターは地上と本堂の2フロア停止。本堂フロアに着いた先はスロープで進みます。そしてそれほど横入りする感覚もなく、お参りができるはずです。

浅草~バリアフリー情報

本堂内は車椅子で移動できますが、「内陣」は段差構造で土足厳禁です。また本堂右側にはスロープがないので、車椅子で外部に出ることは出来ません。

浅草~バリアフリー情報

○浅草六区周辺から「ひさご通り」商店街へ

浅草寺の西側が「浅草公園六区」のエリアです。

2015年に商業施設「まるごとにっぽん」がオープン。1Fから4Fまでの商業施設です。1Fの出入り口は2カ所で、どちらもフラットな床面でバリアフリー構造です。そして入るとすぐにエレベーターがある設計です。エレベーターは2系統4基あります。

1Fは「にっぽん食市場」。「蔵」の売り場内通路は、車椅子では利用が難しい狭い幅です。

2Fは「くらしの道具街」。3Fは「たいけん広場」。2Fと3Fは車椅子での利用に大きな問題がない、余裕があるフラットな動線が確保できています。

4Fは「ふるさと食堂街」。4F食堂街のほとんどの店舗は入口に段差があります。

バリアフリートイレは3Fに一つだけあります。

まるごとにっぽん

「浅草ROX」は4つの棟からなる複合施設です。9階建ての「ROX」は一般商業施設は5Fまでで、6Fから9Fには日帰り温泉施設、フィットネスクラブなどが入ります。

浅草ROX

他に、「ROX2」は4階建て。建て直されて2015年に開業した「ROX・3G」は5階建て。そして2階建ての「ROX DOME」があります。

バリアフリートイレは「浅草ROX・3G」3Fと「ROX」の5Fに各1つあります。

浅草ROX

六区の北側には「浅草ひさご通り商店街」があります。

浅草ひさご通り商店街

そこにある「江戸たいとう伝統工芸館」は、伝統工芸品を紹介する台東区の施設です。入場は無料。江戸指物、江戸べっ甲、東京銀器などの製品の実物展示。その歴史や製法の展示紹介。週末には職人による製作実演が行われます。

エントランス周辺はフラットで出入口は自動ドアです。車椅子での出入りに問題はありません。2フロア構成でエレベーターが1基あります。各フロア内はフラットで通路幅は余裕があります。バリアフリートイレは1Fに1つ用意されています。

江戸たいとう伝統工芸館

○浅草EKIMISE

浅草寺の東側、隅田川方面のバリアフリー施設は「浅草EKIMISE」。東武スカイツリー線の始発「浅草駅」の駅ビルです。建物は1931年の竣工。改装されて「浅草EKIMISE」として全面開業したのが2012年です。B1から3Fまでが「松屋」。4Fから7Fまでが専門店街の「EKIMISE」。屋上が「浅草ハレテラス」です。

浅草~バリアフリー情報

外部より段差なく「浅草EKIMISE」に入れるのは、正面東武線の乗り場入口からのアクセスだけで、他の入口は段差があります。エレベーターは一系統二基で小型タイプ。エレベーターはよく混雑します。バリアフリートイレは3Fと7Fの2ケ所に、2010年に設置されました。

浅草~バリアフリー情報

長国寺・鷲神社

近隣の神社仏閣のバリアフリー情報です。

酉の市で有名な浅草の「おとりさま」。「お寺のおとりさま」が「長国寺」。「神社のおとりさま」が「鷲神社」。並んで建つお寺と神社です。「長国寺」が本家で、1868年に明治政府の「神仏分離令」で寺社引き分けが行われ、そのまま現在に至っています。

浅草おとりさま

どちらも参道は車椅子で通行可能。寺社をつなぐ通路も車椅子で通行可能。「鷲神社」の参拝所はスロープ対応で、「なでおかめ」は車椅子からでも撫でることができますが、「酉の市」の日はあまりの混雑で危険があるということで「なでおかめ」はしまわれます。また「鷲神社」の「大鳥居」の横には「大熊手」が常時展示されています。バリアフリートイレは「鷲神社」の境内にある公衆トイレに併設されています。

浅草おとりさま

「長国寺」の本堂の中へは靴を脱いで上がる段差構造。車椅子のままでは行けません。「長国寺」の本堂正面の欄間には、雌雄の鷲が彫り込まれていて、車椅子からの見学は可能です。

浅草おとりさま

平時であれば、寺社の中間地に参拝者用駐車場があり、利用することができます。

鷲神社

○下谷神社

読み方は「したや」。地下鉄稲荷町駅の近くにあり、駅名に残る町名の由来になったお稲荷様です。上野駅からも近い「下谷神社前」の交差点にある、真っ赤な大鳥居が目印です。

下谷神社

その先の境内の入口には、石の鳥居があり、正面には社殿がそびえます。

下谷神社

石の鳥居をくぐると、左手に手水舎があります。

下谷神社

この手水舎には、手を清める作法が、かわいらしいイラストで説明されています。車椅子で手を清めることが出来るかは、ギリギリです。

下谷神社

社殿の前には階段。参拝場所は段の上で、車椅子では段の下からの参拝になります。

下谷神社

社殿内の最も手前にある拝殿の間の天井に、横山大観筆の「龍」の天井画があります。縦174cm横296cmの大作。雲の中に突如現れた龍を描いた水墨画です。この絵を、拝殿に上り鑑賞することができます。横山大観の天井画が製作されたのも昭和9年の社殿再建の際。戦火を逃れた天井画です。

拝殿に上がるには、許可を得て、階段の上の参拝所で靴を脱ぎ、社殿に入る木製の段を上ります。この社殿への階段は、幅が狭くて急な段。車椅子どころか、足が少し悪いレベルの人でも厳しい階段です。

稲荷町にある下谷神社は東京で最も古いお稲荷様です。

下谷神社

境内には「下谷稲荷社」があります。路面はデコボコや一部段差がありますが、無理をすれば車椅子で参拝可能です。

下谷神社

「下谷神社」から浅草方面に向かうと、そこは「仏壇街」。仏壇を扱うお店が軒を並べます。

○かっぱ橋道具街

最後に「かっぱ橋道具街」のバリアフリー状況です。

かっぱ橋道具街

全長800mの道の両脇に、170店舗ほどが並ぶ道具街です。全店舗を見て回ると1600mの移動距離になります。

かっぱ橋道具街

ほぼ全域にわたりアーケードがついているので、車で来て「かっぱ橋道具街」のパーキングメーターに停めて、すぐにアーケードの下に入る動線であれば、小雨くらいなら車椅子で散策可能です。ただし交差点はアーケードが切れます。

かっぱ橋道具街

おおよそ40%くらいのお店は、車椅子である程度の店内回遊は可能ですが、完全にバリアフリーなお店は、数多くはありません。

かっば橋道具街

かっば橋道具街

2001年に出来た「生涯学習センター」内に、バリアフリートイレがあります。

かっば橋道具街

かっば橋道具街

かっば橋道具街

浅草は雷門周辺を中心に観光客で大変混雑します。車椅子で歩道を通行することが困難になることもあるので、注意してください。

(本稿は2018年の取材に基づいています)

都立日比谷公園 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

「東京ミッドタウン日比谷」の開業で、車椅子でのアクセスが便利になった「日比谷公園」のバリアフリー状況を紹介します。

日比谷公園の目の前に誕生した「東京ミッドタウン日比谷」は、地下鉄駅直結で地下駐車場がある施設です。電車でも車でも、車椅子での日比谷公園へのアクセスが改善されました。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

日比谷公園の地下駐車場は、身障者用駐車区画がありますが、地上へのルートは階段しかなく、駐車料金の障がい者減免制度はありません。車でのアクセスでは「東京ミッドタウン日比谷」の駐車場か、周辺道路のパーキングメーターの利用が便利です。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

日比谷公園には8カ所の出入口があります。日比谷通りと晴海通りの「日比谷交差点」にある「有楽門」から園内に入る路面は、改装されてフラットになりました。

有楽門周辺の路面は改装済み

園内は段差のある通路、未舗装のエリアがあります。しかし園内の主要な散策路は舗装路で、車椅子での通行は可能です。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

また園内6か所にある公衆トイレには、すべてバリアフリートイレが併設されています。以下、車椅子での利用に注意を要する施設、箇所を詳しく紹介します。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

「祝田門」側の「三笠山」はアップダウンルートで、「健康広場」と「草地広場」は未舗装です。「草地広場」内で開催されるイベントに参加する場合は、「大噴水」側にある広場入口からなら車椅子で通行できます。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

「霞門」の近くにある「緑と水の市民カレッジ」は2Fと3Fにある施設で、エレベーターがありません。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

「西幸門」近くの「かもめの広場」周辺は、一部段差路があります。段差を迂回するルートがあるので、車椅子では道を選んで進んで下さい。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

「日比谷図書文化館」は、改装されて段差迂回スロープが設置されています。

日比谷図書文化館

正面からはエントランスは階段にみえます。

日比谷図書文化館

車椅子での館内へのルートは、建物横にあるロングスロープを上がります。

日比谷図書文化館

スロープの傾斜は緩やかです。専用口をスタッフに開けていただき入館します。帰りも同じルートです。

日比谷図書文化館

現地に案内があるので、参照して利用してください。

日比谷図書文化館

春秋を中心に、数多くのイベントが開催される「にれのき広場」は、長年未舗装路面でしたが、2020年3月にアスファルト舗装されました。

日比谷公園

舗装工事は「第二花壇」周辺まで行われ、「第二花壇」の周囲には中に立ち入れないようにレールが取り付けられました。

日比谷公園

日比谷公園

大音楽堂で開催されるイベント参加は、ほとんどの場合は会場内へのバリアフリールートが用意されます。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

小音楽堂のスロープルートは、「大噴水」からみて右手にあります。ただしイベントによっては閉鎖されていることがあるので、個別に確認してください。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

開園は明治36年、長い歴史がある公園です。園内の主要な散策路でも、舗装面が傷みデコボコがある箇所が少なからずあります。車椅子での散策は、油断なく足元を確認しながら進んで下さい。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

「松本楼」と「日比谷花壇」は営業中。「日比谷公会堂」は現時点では閉鎖されています。

車椅子で行く日比谷公園バリアフリー情報

四季折々の花が咲き、紅葉も美しい公園です。また近年はイベントの開催がとても多くなりました。「日比谷公園」は、車椅子でのアクセス、園内の散策が可能な公園です。

(本稿は2020年3月に加筆修正しました。)

アークヒルズ 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

商業施設、文化施設、オフィス、レジデンスからなる複合施設「アークヒルズ」は、「アーク森ビル」「サウスタワー」「仙石山森タワー」の3つのエリアに分かれます。商業施設を中心に、現地のバリアフリー状況を紹介します。

赤坂~アークヒルズ バリアフリー情報

「アーク森ビル」

17年かけて木密エリアを再開発して1986年に竣工しました。ANAインターホテル、サントリーホールなどが入ります。

地下鉄駅からは至近で、施設内に路線バスのバス停があります。時間貸し地下駐車場は平置きで身障用駐車スペースが設けられています。

隣接する「サウスタワー」とは、2F連絡通路で直結しています。

車椅子で行く赤坂~アークヒルズ バリアフリー情報

車椅子で行く赤坂~アークヒルズ バリアフリー情報

改修が進みバリアフリーレベルが上がりました。バリアフリートイレは1Fと3Fに用意されています。フロア内はフラットでビル内の車椅子利用に大きな問題はありません。2Fの屋外にあるカラヤン広場への車椅子での出入り、広場周辺の車椅子での回遊に問題はありません。

「アークガーデン」一帯は段差構造です。サントリーホールの屋上にある「ルーフガーデン」は、車椅子では散策できません。

赤坂~アークヒルズ バリアフリー情報

飲食店の内、3Fに入口が段差のお店、カウンター席しかないお店があります。また2Fには店内通路が狭いお店があります。

赤坂~アークヒルズ バリアフリー情報

コロナ禍以後は縮小されていますが、カラヤン広場を中心に、車椅子で参加可能なイベントが開催されていました。毎週土曜日に開催される「ヒルズマルシェ」。第四日曜日に開催される「赤坂蚤の市」。春は「さくらまつり」。夏は「YONA YONAビアガーデン」。秋は「音楽週間」。冬は「クリスマス イルミネーション」などです。

車椅子で行く赤坂~アークヒルズ バリアフリー情報

「アークヒルズサウスタワー」

古い小型の森ビル2棟を建て替えて2013年に竣工しました。低層階は商業施設で屋上は「スカイパーク」です。

地下鉄駅から直結します。時間貸し駐車場は機械式ですが、車椅子での利用は可能です。隣接する「泉ガーデンタワー」へも、B1のサンクスガーデンからバリアフリーに移動できます。

泉ガーデン

B1を中心にした商業エリアは「アークキッチン」です。

車椅子で行く赤坂~アークヒルズ バリアフリー情報

スーパー「福島屋」は車椅子で利用できます。お店前の通路には若干のフリースペースがあり、お店で買ったお弁当を食べることが出来ます。

赤坂~アークヒルズ バリアフリー情報

飲食店は、車椅子利用が難しい足の長い座面が高い椅子を利用したお店が数店あります。また店内通路が狭いお店もあり、10店舗ほどの飲食店の内、車椅子で何の問題なく利用できる店は半分ほどです。ただし一部の席なら車椅子で利用できるお店があります。

車椅子で行く赤坂~アークヒルズ バリアフリー情報

「スカイ―パーク」は地上20F、高さ110mにある約1100㎡の屋上庭園です。専用エレベーターで昇ると緑あふれる屋上庭園に出ます。

アークヒルズサウスタワー

「スカイパーク」の一般開放は、4月から10月までの土日祝日10時から17時。強風および荒天時は予告なく閉鎖になります。

アークヒルズサウスタワー

屋上にはバリアフリートイレがあり、例年5月からBBQビアガーデンの営業が始まります。

アークヒルズサウスタワー

「アークヒルズ仙石山森タワー」

2012年竣工の高層タワーで、B2から1Fが商業施設。「ヒルズスパ」を挟み24階までがレジデンス、その上の47階までがオフィスになります。

高台の傾斜地に建つタワーで、メインエントランスの高さは、泉ガーデンタワーの上部にある「泉屋博古館」と同等です。

アークヒルズ仙石山森タワー

地下鉄駅から、または「森ビル」「サウスタワー」から車椅子での徒歩のアクセスは、急坂を上がるので大変です。時間貸し駐車場は機械式ですが、車椅子での利用は可能です。

アークヒルズ仙石山森タワー

駐車場フロアから各階へエレベーターで移動できます。

アークヒルズ仙石山森タワー

仙石山森タワー及び同エリアは、緑豊かな自然との共生を目指した施設です。

アークヒルズ仙石山森タワー

1Fの屋外にある「仙石山エリア」は、メタセコイア、スダジイ、コナラなどの植生があり、緑の中でくつろげる空間にベンチが配置されています。

アークヒルズ仙石山森タワー

B1相当にある「こげらの庭」へは、施設内エレベーターで移動します。小規模ながら池と回遊路が整備され、車椅子で庭を散策できます。

アークヒルズ仙石山森タワー

B2相当にある「大ケヤキ広場」は、大ケヤキがシンブルツリーとして植生された芝生広場です。

仙石山森タワー

仙石山森タワー

1Fにはカフェとステーキの店があり車椅子での利用は可能です。B1にCVSが入店しています。B2「しいのき坂」の上り口にある中華レストランは、車椅子でも利用できる、緑豊かで静かな環境のテラス席があります。

仙石山森タワー「アークヒルズ」は、「アークガーデン」一帯は段差構造で車椅子での利用は不可。「仙石山森タワー」へは、坂道があるので車の利用が便利です。また一部のグルメ店は車椅子利用が困難で、他は施設全般車椅子で利用できます。

(本稿は2022年6月に加筆しました)