廃校でアート鑑賞「もうひとつの美術館」車椅子バリアフリー情報

栃木県那珂川町の里山にある、明治大正時代に建築された小学校の校舎を活用した美術館です。そしてハンディキャップをもつ人の芸術活動をサポートする「認定特定非営利活動法人もうひとつの美術館」の活動拠点です。

古い建物なのでバリアフリーとは言えませんが、車椅子で利用できないことはありません。車椅子から見た現地の状況を紹介します。

もうひとつの美術館

建物は旧小口小学校の2棟の校舎を活用しています。現在の美術館事務棟は明治時代の建築物、そして展示棟は大正時代の建築物です。小口小学校が閉校になった記録を確認すると2001年なので、21世紀まで学校として利用されていたことになります。

現在来館者用の駐車場になっているのは、学校の裏庭です。校庭であったとおもわれる前庭は、2棟に囲まれて、そのままの姿で残されています。

美術館としては、「みんながアーティスト、すべてはアート」をコンセプトにして、春夏秋の年間3本の企画展が開催されています。その他にイベント、ワークショップなども開催されます。

もうひとつの美術館

事務棟内には、カフェとミュージアムショップが営業しています。

里山にある美術館です。アクセスは車です。駐車場はフラットな未舗装路面です。一般来館者の駐車場から美術館入口への経路は、事務棟の横を抜け、旧校庭側にまわります。この間の通路の路面は荒れていて、車椅子での移動は苦戦します。

もうひとつの美術館

駐車場側からの事務棟への通用口に、ラフな構造ですが簡易スロープが設置されています。駐車場からスロープまでの短い区間の路面は荒れていますが、無理をすれば車椅子で通行できます。そしてラフなスロープを上がることが出来れば、館内に入ることができます。

もうひとつの美術館

館内は土足禁止ではありません。車椅子のまま利用できます。館内に入れば、車椅子での移動は可能です。ただしバリアフリートイレはありません。

通用口から歴史のある木造校舎のなかを車椅子で進むと、本来の入口近くにある受付に着きます。

もうひとつの美術館の観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が半額に減免されます。受付に障害者手帳等を提示して減免措置を受けてください。

観覧手続きを済ませて、大正時代の校舎である展示棟に移動します。大変古い板張りの渡り廊下ですが、車椅子で移動可能です。貸し出し用の車椅子があります。

もうひとつの美術館

この渡り廊下から、校庭側に下りるラフなスロープが設置されています。少し無理をすれば、車椅子で旧校庭に降りることができます。

もうひとつの美術館

展示棟へは引き戸のサッシを開けて入ります。

もうひとつの美術館

棟内は昔の教室そのままです。それを活用して3つの展示室があります。

もうひとつの美術館

大正時代の校舎の廊下を通り、展示室を移動します。

もうひとつの美術館

教室の出入口など、小さなデコボコがある箇所もありますが、気を付けて移動すれば、全ての展示室を車椅子で問題なく観覧できます。

もうひとつの美術館

もうひとつの美術館

展示棟はエアコンが用意されています。

もうひとつの美術館

事務棟側のバリアフリー状況です。なお事務棟には冷房設備はありません。

ショップとカフェはスペースに余裕があります。床面はほぼフラットなので、車椅子での移動は問題ありません。テーブル席も稼働タイプがあるので車椅子での利用は可能です。

もうひとつの美術館

窓越しに旧校庭と現展示棟を臨むことができます。

もうひとつの美術館

建物への出入り箇所はバリアフリーとはいえませんが、そこを何とかクリアできれば、もうひとつの美術館は車椅子で観覧できます。

隈研吾氏が設計した「那珂川町馬頭広重美術館」のバリアフリー状況を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2020年9月に執筆しました)

那珂川町馬頭広重美術館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

栃木県生まれの実業家が、大正から昭和初期にかけて収集した「青木コレクション」の公開と、地域活性化を目的に2000年に開館した美術館です。隈研吾氏の設計による和の建築美も魅力。車椅子からみた「那珂川町馬頭広重美術館」のバリアフリー状況を紹介します。

那珂川町馬頭広重美術館 

アクセスは車が便利です。美術館を中心に複数の公共施設があるエリアで、「那珂川町馬頭郷土資料館」は隣接しています。

那珂川町馬頭広重美術館 

美術館の前に広い無料駐車場があり、身障者用駐車区画が用意されています。そのすぐ近くのトイレ棟にバリアフリートイレがあります。

那珂川町馬頭広重美術館 

トイレ棟の前からなだらかな傾斜路を上がり、車椅子で美術館に向かうことができます。

那珂川町馬頭広重美術館 

もう一カ所、郷土資料館の前にも身障者用駐車区画があります。ここへは、美術館前駐車場からはアクセスできません。その隣の道路、郷土資料館につながる道からアクセスします。

那珂川町馬頭広重美術館 

郷土資料館前の身障者用駐車区画からは、竹林の横のフラットな路面を通行して美術館のエントランスに移動できます。

那珂川町馬頭広重美術館 

美術館のデザインは広重の代表作「東海道五十三次 庄野 白雨」がモチーフです。地元産の八溝杉のルーバーで全体が覆われた特徴的な外観です。

那珂川町馬頭広重美術館 

美術館本棟とカフェとショップが入る別棟が杉の屋根でつながります。その中央部の通路は「広重街道」です。エントランス周辺は全く段差の無いフラット構造で、問題なく車椅子で移動できます。

那珂川町馬頭広重美術館 

美術館内のバリアフリー状況です。アプローチからエントランスへ、そして館内に入ります。受付があるので入館手続きを行います。馬頭広重美術館の観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が半額に減免されます。受付で障害者手帳等を提示して減免措置を受けます。

那珂川町馬頭広重美術館 

受付の横はミュージアムショップ。その奥にバリアフリートイレが1つ用意されています。広さ、設備とも一般的なトイレで、ユニバーサルベッドはありません。

展示室は2室あります。いずれもフラットでスペースに余裕があり、問題なく車椅子で観覧できます。

常設展はありません。2020年度は年間で、企画展と特別展を合わせて7本が開催される予定です。

那珂川町馬頭広重美術館 

展示室を出ると、大きなガラス窓があるオープンギャラリーがあります。

那珂川町馬頭広重美術館 

ここから庭や森の景観を楽しめます。

那珂川町馬頭広重美術館 

エントランスには、建物と隈研吾氏の紹介展示があります。

那珂川町馬頭広重美術館 

那珂川町馬頭郷土資料館のバリアフリー状況を紹介します。隣接する郷土資料館は入館無料の施設です。入口までは舗装路通り、美術館から車椅子で移動できます。

那珂川町馬頭広重美術館 

資料館の出入口は大きな手動ドアです。

那珂川町馬頭広重美術館 

資料館は2フロア構造ですが、エレベーターはありません。1F の展示室は車椅子で見学可能です。館内1Fのトイレにはバリアフリートイレはありません。

那珂川町馬頭広重美術館 

栃木県那珂川町の馬頭広重美術館は、作品と建物、そして窓越しの景観が車椅子で楽しめるバリアフリー美術館です。

那珂川町にある「いわむらかずお絵本の丘美術館」の詳しいバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2020年9月に執筆しました)

栃木県佐野・足利・栃木を車椅子で巡るお薦めバリアフリードライブコース

栃木県佐野市、足利市、栃木市には、障がいのある家族と一緒に楽しめる、バリアフリーな観光スポットが多数あります。車椅子利用者にお薦めできる、バリアフリーなドライブコースを紹介します。

東北自動車道の佐野藤岡ICを起点に3市を東回りで周回して、佐野藤岡ICまた戻るルートです。主要時間は丸一日から一泊二日のコースです。

(佐野藤岡IC⇒1km)

「道の駅みかも」

ショップと食事処が入るメイン棟と、独立したトイレ棟、そして別棟の無料休憩所で構成される施設です。

「新鮮野菜直売所・物産館」は、通路幅に余裕があり、少々の混雑なら車椅子での店内回遊は可能です。開店は8時です。

(道の駅みかも⇒2km)

「とちぎ花センター」

屋外施設は「大花壇」と「バラ園」で、大花壇の横の通路は階段ですが、中央広場から花壇を眺めるのなら、車椅子からでも問題はありません。

大温室の「とちはなちゃんドーム」は有料の施設で、一棟立ての温室としては国内最大級。ドーム内の通路はフラットで極端な傾斜はありません。車椅子で温室を鑑賞できます。

(とちぎ花センター⇒12km)

「太平山謙信平」

上杉謙信があまりの絶景に目を見張ったという故事が伝わる「謙信平」。車でアクセスすれば、車椅子で眺望を楽しめる景勝地です。

「大平山県立自然公園」内の「謙信平駐車場」を利用して、そこから車椅子で絶景ポイントに移動することができます。ただし自然公園全体を車椅子で散策することは困難です。

(謙信平⇒6km)

「岩下の新生姜ミュージアム」

「岩下の新生姜」の世界を表現した展示、アトラクションを核にした施設です。テーマ色は新生姜のピンク。館内外は新生姜色で彩られています。

バリアフリートイレは「ジンジャー神社」の奥にあります。

(新生姜ミュージアム⇒1km)

「とちぎ山車会館」

観光駐車場として有料の「蔵の街第一駐車場」があります。「蔵の街」の観光スポットは必ずしもバリアフリーではありませんが、「とちぎ山車会館」は、2フロア構成ですがエレベーターがあり、車椅子で利用できます。

時間があれば無理のない範囲で「蔵の街」の散策をお薦めします。観光地としては「蔵の街大通り」沿道と、「重要伝統的建物群保存地区」があります。

(蔵の街⇒16km)

「吉澤記念美術館」

市町村合併により佐野市立になりましたが、元は葛生町立の美術館でした。旧家「吉澤家」が建設し、コレクションを寄贈した美術館です。

平屋構造の美術館で、エントランスから館内、そして展示室、すべてバリアフリー仕様です。

近隣には「葛生化石館」「葛生伝承館」そして町の駅「葛の里壱番館」がある、石灰の町葛生の観光スポットにあります。これらの施設もバリアフリーで車椅子で観覧、利用できます。時間が許せば立ち寄ってください。

(吉澤記念美術館⇒9km)

「道の駅どまんなかたぬま」

佐野市の旧田沼町、日本の中心点に位置するので「どまんなか」と称する道の駅です。

産直ショップ、物産コーナー、レストランが2軒、たい焼き屋など出店は4店、週末には屋台が多数出店します。屋外には、ミニSL、ちびっこ広場、足湯にイタリアンガーデン。「どまんなかホール」という屋内型イベント会場があります。

(道の駅どまんなかたぬま⇒12km)

「ココ・ファーム・ワイナリー」

足利市の障がい者施設「こころみ学園」が運営する、誰でも利用できるワインショップとカフェがある施設です。最低限のバリアフリーは確保されて、車椅子で利用できます。

ブドウ畑は1950年代に施設の少年たちによって手作業で開墾されました。そしてワイン造りは1984年から続いています。

(ココ・ファーム⇒5km)

「足利学校」

足利学校の正面にある「太平記記念館」観光駐車場の利用が便利です。

足利学校内の散策路の車椅子での難所は「学校門」です。かなりのデコボコ路を通過します。他の箇所はマットを敷くなど最低限のバリアフリー対策があり、車椅子での通行はなんとか可能です。

「庫裏」「書院」「方丈」そして「遺蹟図書館」は内部見学が出来ますが、段差構造で靴を脱いで入るので、車椅子での見学はできません。

(足利学校⇒7km)

「あしかがフラワーパーク」

このエリアでもっとも有名な観光施設です。季節により入園料が大幅に変わります。見どころが多い時期、すなわち料金が高い時期は、混雑して車椅子での観覧に苦労することがあるので注意してください。施設自体はバリアフリー仕様です。

(あしかがフラワーパーク⇒6km)

「佐野厄除け大師」

通常期は厄除大師の境内正面の無料駐車場が利用できます。

「佐野厄除け大師」の境内は未舗装路面がありますが、主な参拝ルートは舗装路または、小さなデコボコがある石畳路です。本堂前の賽銭箱は、段差のない路面に設置されています。車椅子でのお参りは可能です。

(佐野厄除け大師⇒4km)

「佐野プレミアムアウトレット」

エリア最大の商業施設でバリアフリー仕様です。駐車場が複数個所あり、身障者用駐車区画は豊富に用意されています。

バーゲンシーズンなど大混雑することがあるのが難点で、周辺道路が大渋滞することがあります。ここから佐野藤岡ICまでは、渋滞しなければ2~3分です。

(佐野プレミアムアウトレット⇒1km 佐野藤岡IC)

以上の全ての施設に立ち寄ると、走行距離は約80kmになります。栃木県の佐野市、足利市、栃木市のドライブが、家族の楽しい思い出になることをお祈りします。

(本稿は2020年7月に執筆しました)