箱根 石仏群と歴史館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

神奈川県箱根町元箱根にある無料公開されている資料館です。箱根駅伝のコースである国道1号線に面した立地で、精進池のすぐ近くにあります。

石仏群と歴史館

エントランス前に7台程度を収容する来館者用の無料駐車場があります。未舗装路面の駐車場で身障者用駐車スペースの設定はありません。

石仏群と歴史館

車椅子での散策は困難ですが、石仏群と歴史館から精進池付近にかけて、未舗装で階段路がある散策路が整備され、近隣にも駐車場が用意されています。箱根町のHPでは、合計で普通車32台、バス2台を収容すると案内されています。石仏群と歴史館前から「六道地蔵」が鎮座する崖などが見えます。

石仏群と歴史館

エントランス前の駐車場から、かなりラフな段差やデコボコがある未舗装スロープ路を通り、石仏群と歴史館の入口に進みます。

石仏群と歴史館

その先は経年劣化で路面が痛んでいるスロープを通り石仏群と歴史館の入口に進みます。

石仏群と歴史館

館内はバリアフリー仕様、ワンフロアのコンパクトな展示室は車椅子で観覧できます。やや狭い個室ですがバリアフリートイレが用意されています。シンプルな設備のトイレです。

箱根路は鎌倉時代には京と鎌倉を結ぶ重要な交通路で、火山活動の痕跡が残る荒涼とした地形は「地獄道」と呼ばれ、当時の旅人に恐れられていたそうです。旅人の安全を祈願するために、今から約700年前の鎌倉時代後期に石仏や石塔群が造られました。箱根の石仏群は国の史跡と重要文化財に指定されています。そのような石仏群の歴史が紹介されている資料館です。

石仏群と歴史館

館内にはウッドデッキ調の屋内テラスがあり、ガラス越しに石仏や石塔群がある精進池方面を眺めることができます。

石仏群と歴史館

石仏群と歴史館は、エントランス周辺のバリアフリーレベルは低い施設ですが、館内はバリアフリーな資料館です。

「箱根の地形と火山の歴史」などが紹介されている無料公開施設「環境省箱根ビジターセンター」のバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年12月に執筆しました)

箱根ケーブルカー・ロープウェイ「早雲山駅」がバリアフリー化

箱根観光のケーブルカーとロープウェイの乗換駅「早雲山駅」が、リニューアルでバリアフリー化。2020年7月9日から供用されます。主なバリアフリー化ポイントは以下です。

・エレベーターの増設

早雲山駅はB1が箱根登山ケーブルカー乗り場、1Fがケーブルカーとロープウェイの改札、2Fが箱根ロープウェイ乗り場です。

B1と1Fのエレベーターが2基、1Fと2Fのエレベーターが1基増設されました。

・多機能トイレ等の設置

多機能トイレが2箇所、そして救護室と授乳室が新設されました。各施設の設備の詳細は現時点では不明です。

・昇降式ホーム柵の設置

B1ケーブルカーのホームに設置されました。

この他に、火山活動が活発化した時に備えて駅舎に噴石対策が施され、1Fは300人を収容する一時避難場所に利用出来ます。

そして新施設「cu-mo箱根」が2Fにオープンしました。ショップ、喫茶、そして足湯があります。足湯は写真で見る限り、車椅子乗車での利用は難しい構造です。

《生きるちから舎ニュース 2020年7月9日付》

表側は車椅子で見学可 完全復元された箱根関所のバリアフリー情報

神奈川県箱根町の有料観光施設「箱根関所」は、車椅子での見学に注意点があります。現地のバリアフリー状況を紹介します。

箱根関所

箱根関所は、芦ノ湖湖畔の恩賜箱根公園と遊覧船乗り場の間にあります。来場者用の専用駐車場はありません。国道沿いの施設入口に身障者専用乗降場があります。乗降場なので駐車は出来ません。

駐車料金の障がい者減免制度がある「県立恩賜箱根公園駐車場」が近くにあります。この駐車場からは、国道の歩道が一部未整備なので、芦ノ湖寄りの裏道を通り、箱根関所の芦ノ湖側の入口へ向かいます。

身体障害者専用乗降場あり

箱根町の障がい者減免制度が2019年4月に変更され、町立観光施設の利用料が、割引から無料に変わりました。箱根関所の観覧料は、障害者手帳等の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。入場口で手帳を提示する運用です。

障害者減免制度あり

有料エリア内にバリアフリートイレはありません。国道側施設入口の無料エリアにある公衆トイレにバリアフリートイレがあります。

復元施設の裏側は段差あり

江戸の関所を完全復元した施設です。車椅子で施設の表側を見学することはできます。裏側にまわる見学ルートは段差などがあり、車椅子では通行が困難です。

復元施設の裏側は段差あり

有料施設は復元された箱根関所と「箱根関所資料館」で構成されます。資料館は芦ノ湖畔にあり、関所の芦ノ湖側口から、細い歩道を進みます。

この細い歩道は傾斜があり、路面はデコボコしています。車椅子での移動は快適ではありません。資料館の内部はフラット構造で車椅子での見学は可能です。ただし資料館にはトイレはありません。

資料館への道はデコボコあり

箱根関所は車椅子で全てを見学することは出来ませんが、表側だけでも見ごたえのある完全復元施設です。

隣接する「神奈川県立恩賜箱根公園」のバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2019年8月に加筆修正しました)