茨城県道の駅バリアフリー情報~県央編~

「道の駅」は車椅子で利用できる施設ですが、現地のバリアフリー状況はそれぞれです。車椅子目線での情報と施設の特徴を紹介します。

本稿は茨城県の県央(水戸市、笠間市、小美玉市、茨城町、大洗町、城里町)にある「道の駅」および車椅子で利用出来る産直ショップの情報です。なお道の駅の名称をクリックすると、より詳しいバリアフリー情報ページにリンクします。ご参照ください。

「道の駅かさま」(笠間市)

2021年に開業した道の駅です。直売所、レストラン、フードコート、CVSなどで構成されます。

道の駅かさま

駐車場は5ブロックあり、身障者用駐車スペースは、Bブロックに屋根付きで4台分用意されています。

道の駅かさま

バリアフリートイレはスペースに余裕がある個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイトが備えられています。

道の駅かさま

直売所棟とグルメ棟の間が、屋根付きの多目的広場になっています。木材を強調した天井空間が印象的な建築デザインです。

道の駅かさま

「道の駅かつら」(城里町)

1992年供用、1993年登録。茨城県で最初の道の駅です。県立の自然公園エリアにある施設で、駐車場と別棟トイレ、そして産地直売所と食堂が入る棟があるシンプルな構成です。

道の駅 かつら

駐車場には身障者用駐車区画を2台分あります。スペースはあまり広くはないので、ヒンジドア全開で乗り降りする人や、助手席や後席から回転シートや昇降シートで車の乗降をする人は、身障者用駐車区画よりも、車道に面した端っこの駐車区画に停めた方が楽です。

道の駅かつら

新築したトイレ棟にバリアフリートイレがあります。

道の駅かつら

メイン棟の出入口は自動ドアで、床面はフラット。バリアフリー要件は整っています

農産物直売コーナーの通路幅は並み、一部は並み以下の幅で、車椅子で快適に移動できる幅ではありません。混雑時は車椅子での店内回遊は苦戦します。

広いショップではありませんが、商品量は豊富です。饅頭などの菓子類やパン類も美味しそう。豆、粉などは売り方にバリエーションがあり、名産の蕎麦類も品数豊富に山積みで販売されています。

食堂は直売所の奥にあり、入り口付近はテーブル席で、店内奥が小間上がり席になっています。営業時間が平日は14時、土日祝が15時まで。自慢はもちろん「常陸秋そば」です。

道の駅かつら

茨城県「道の駅」の紹介記事は、別に「茨城県県北編」「茨城県県西編」「茨城県鹿行編」を掲載しています。クリックすると別稿が開きますので、ぜひご覧下さい。

現時点では茨城県の県南(石岡市、かすみがうら市、土浦市、つくば市、つくばみらい市、守屋氏、取手市、牛久市、龍ヶ崎市、稲敷市、阿見町、利根町、河内町、美浦村)には、「道の駅」登録された施設はありません。

奥久慈 袋田の滝 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

日本三名瀑にも数えられる「袋田の滝」は、1979年に完成した「観曝トンネル」を利用して観光します。車椅子で観光できる名所です。

袋田の滝

袋田の滝へのアクセスは車が便利です。無料町営駐車場が2か所あります。滝までは1km以上の距離がありますが、一般車道を通るので車椅子で利用できないことはありません。

袋田の滝

町営駐車場よりも滝の近くに、民間有料駐車場が複数あります。一回500円程度が相場。ゴールデンウイークなどは高くなります。

滝の近くに土産屋、飲食店などの駐車場が多々あります。お店を利用すれば実質的に無料で駐車できますが、ゴールデンウイークなどは駐車料金が別途かかることもあります。

袋田の滝

無料、有料、土産屋が駐車場の選択肢です。もっとも滝に近い駐車場は、一般車両が通行できる最後の場所にある土産屋の駐車場です。

袋田の滝

車椅子での難関は観曝トンネル入口手前の急坂路です。距離は短い坂ですが傾斜はとても急です。ここは車両通行禁止なので車椅子で上るしかありません。元気な介助者と、または二人以上での車椅子介助が望ましい急坂です。

袋田の滝

この急坂の途中にに公衆トイレがあり、バリアフリートイレがあります。一般的なサイズの個室でシンプルな設備のトイレです。

袋田の滝

観曝トンネルは障がい者減免制度があり、本人と介助者1名の利用料が無料に減免されます。トンネル手前の発券所で入場手続きを行います。トンネル内は舗装路で緩やかな坂道ですが、車椅子での通行は可能です。観曝トンネルは全長276mです。内部は光のトンネル「ダイゴライト」。ライトアップされるようになりました。

袋田の滝

トンネルの途中に恋人の聖地があります。バリアフリーな構造です。

袋田の滝

奥まで進むと「第一観曝台」があります。ここから袋田の滝を眼前に観ることができます。第一観曝台は段差のないバリアフリー構造で、車椅子からの観曝は可能です。

袋田の滝

第一観曝台から更に奥に30m進むと、2008年にオープンした「第二観曝台」へ上がるエレベーターがあります。ここまでの通路およびエレベーターは、車椅子で問題なく利用できます。

袋田の滝バリアフリー情報

第二観曝台へのエレベーターで降りるのは第一デッキです。さらに階段で第二デッキ、第三デッキへと上る構造。車椅子で行けるのは第一デッキまでです。HPなどでも第一デッキからは滝がよく観えない、と案内されています。これは第一デッキと同じ高さにある草木が眺望の邪魔をするからです。冬場は第一デッキ前の草木は枯れていて障害物が少なく、それなりの眺望が楽しめます。夏場でも第一デッキから全く滝が観えないわけではありません。

袋田の滝

滝を観ての帰り道は、一般的にはトンネルの途中から「吊橋」へ抜け、滝川渓流散策コースで戻ります。このルートは途中で段差があり車椅子では通行できません。

袋田の滝

車椅子では、帰りも観曝トンネルを通行します。

奥久慈の名瀑「袋田の滝」は、観曝トンネル入口手前の急坂を上ることが出来れば、車椅子で観曝が可能です。

近隣のバリアフリーな休憩施設「道の駅奥久慈だいご」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2024年3月に加筆しました)

水戸 茨城県立歴史館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

1974年に開館した「茨城県立歴史館」は、博物館だけではなく、公文書館、古民家や明治の建築遺産の展示、公園と様々な機能があります。現地のバリアフリー状況を紹介します。

茨城県立歴史館

アクセスは車が便利。大きな無料駐車場が用意されています。身障者用駐車区画の用意があるので、車椅子利用者も無料駐車場に進入して下さい。

茨城県立歴史館

無料駐車場は通り抜けて、歴史館建物の裏手へ進みます。そこに業務用の駐車場があります。身障者用駐車区画は、歴史館建物沿いの道に縦列駐車する形式で3台分が用意されています。

茨城県立歴史館

身障者用駐車区画から歴史館内への車椅子の動線です。歴史館建物の裏から、車椅子利用者は建物に入ることができます。段差解消スロープがあり、その先が通用口です。ドアを開けて建物へ入ると、守衛室の横を通ります。少し薄暗い通路をしばらく進むと手動ドアがあります。このドアを開けると歴史館1F総合案内横にでます。

茨城県立歴史館

歴史館の建物内には博物館と公文書館の2つの機能があります。

博物館としては、茨城県の歴史を解説する「常設展」、一橋徳川家から寄贈された美術工芸品などを展示する「一橋徳川家記念室」、そして年間4本程度開催される企画展「テーマ展」があります。博物館は有料展示です。

公文書館の利用は無料。30万点以上の古文書や公文書があり、閲覧できます。

茨城県立歴史館バリアフリー情報

博物館の入館料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。1F総合案内で入館手続きをおこないます。

館内のフロアはフラットなので、車椅子利用に大きな問題はありません。設備は古いトイレですが、バリアフリートイレはあります。

博物館は1Fが企画展室と「一橋徳川家記念室」。2Fが常設展示室です。車椅子での上下階移動はエレベーターを利用します。

企画展が開催されていない時期は、構造上の問題から一般来場者はエレベーターが利用できないことがあります。その場合車椅子利用者は、スタッフの誘導によってエレベーターを利用します。2Fから1Fへ下りるときも同様です。スタッフに声をかけてエレベーターを利用してください。

茨城県立歴史館バリアフリー情報

常設展は江戸時代を中心に茨城の歴史の紹介しています。「一橋徳川家記念室」は徳川家から寄贈された6,000点の資料をテーマ別に展示。常設展、記念室とも、極めて真面目な展示内容です。小さなお子様向けの展示はありません。内容的には小学校高学年以上の歴史好き向きです。

茨城県立歴史館バリアフリー情報

この地には1970年まで水戸農業高校がありました。

茨城県立歴史館

歴史館の敷地は広く、公園としての機能があり、歴史的建造物の展示があります。屋外の利用は無料です。

茨城県立歴史館

公園としては広い芝生エリアと野草園や池、茶室などがあります。

茨城県立歴史館

屋外展示物としては、明治14年築の校舎「旧水海道小学校本館」と、築300年の古民家「旧茂木家住宅」などがあり無料公開されています。

茨城県立歴史館

茨城県立歴史館

歴史館から公園エリアへの車椅子での動線です。歴史館正面玄関から外に出ると、段差迂回スロープが両側に設置されています。

茨城県立歴史館バリアフリー情報

歴史館建物側からみて、左手のスロープを利用すると、その先の歩道がゴツゴツ路面をフラットにしたバリアフリー改修路で、右手のスロープの先はゴツゴツ路面のままです。左側ルートで進むと、車椅子でバリアフリーに公園エリアに進むことができます。

茨城県立歴史館

公園内のイチョウ並木は黄葉の名所です。

茨城県立歴史館

「旧水海道小学校本館」と「旧茂木家住宅」は、内部は段差構造です。車椅子からは外観の見学になります。

茨城県立歴史館

茨城県立歴史館

「旧水海道小学校本館」の正面からみて右側にスロープがあり、その先のドアを開けると館内にもスロープがあります。1Fはその気になれば車椅子で上がることができます。通常は無人の施設なので、玄関先にある電話でドアの開錠を依頼して下さい。

茨城県立歴史館

複合施設「茨城県立歴史館」は、歴史館建物内はバリアフリーです。公園エリアの通路は車椅子で通行可能です。屋外展示物の内部は、段差構造で車椅子では利用できません。

千波湖を臨む高台に建つ「茨城県立近代美術館」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2020年11月に加筆修正しました)