茨城県道の駅バリアフリー情報~県西編~

車椅子で行く道の駅バリアフリー情報~茨城県県西編~

「道の駅」は車椅子で利用できる施設ですが、現地のバリアフリー状況はそれぞれです。車椅子目線での情報と施設の特徴を紹介します。

本稿は茨城県の県西(桜川市、筑西市、結城氏、下妻市、常総市、坂東市、結城氏、古河市、八千代町、境町、五霞町)にある「道の駅」情報です。開業年が新しい順に紹介します。なお道の駅の名称をクリックすると、より詳しいバリアフリー情報ページにリンクします。ご参照ください。

「道の駅常総」(常総市)

2023年開業。1Fの農産物直売所では地場産品が豊富に並び、2Fは大人気の食堂でランチタイムは行列ができます。

道の駅常総

身障者用駐車スペースは屋根付きで4台分設けられています。新しい施設なのでバリアフリー面での大きな問題はありません。

道の駅常総

バリアフリートイレは1Fと2Fに用意されています。下の写真は1Fの24時間トイレの個室。ウォシュレット付き便器、オストメイト装置が備えられています。

道の駅常総

「道の駅グランテラス筑西」(筑西市)

2019年開業。有料のキッズスペースやドッグラン、収穫体験コースがあるBBQ施設、コインランドリーやコインシャワーがあるリラクゼーションルーム、スポーツ施設スラックラインパーク、地元の伝統工芸販売コーナー、2軒のレストランとフードコートにスタバ、CVSなどがあります。

コンセプトは「ハイブリッド道の駅」

施設全域、段差はありません。2F部にあり筑波山を見晴らす「渡り廊下デッキ」へは、CVSの横からエレベーターで上ることができます。

渡り廊下デッキ」へは、CVSに横からエレベーターで

身障者用駐車区画は「トイレ・情報提供施設棟」の前に屋根付きで6台分あります。屋根は施設内にある4棟すべてにつながります。

屋根付きの障害者用駐車区画

バリアフリートイレは「トイレ・情報提供施設棟」の中に独立室で1つ。男女別トイレの中に、車椅子が入るサイズのトイレがそれぞれ1つ。産直ショップなどが入るメイン棟のなかにインドアトイレに1つ。スタバの裏側の外側から利用するトイレにも1つ。合計で5つのバリアフリートイレがあります。

トイレ・情報提供施設棟

「芝生広場」を中心にした屋外スペースは、フラットで開放感あふれる空間です。中央部にはステージがあり、イベント会場としての利用が可能です。

施設よりのフラット通路場にはフリーテーブルやベンチが置かれ、休憩や飲食に利用できます。

広々とした屋外スペース

農産物やお菓子など物産品売場、フードコート、レストランが入るメイン棟。

店内の通路幅は一般的なサイズで、車椅子での移動は可能ですが、混雑すると一部の通路は移動に苦戦します。

フードコートとレストランのスペースも一般的なもので、特別に余裕のある状況ではありません。

グランテラス筑西

グランテラス筑西は、これまでの道の駅を超えた施設を目指しています。混雑以外は車椅子での利用に問題がない、バリアフリー施設です。

「道の駅まくらがの里こが」(古河市)

2013年開業。キャッチコピーは「茨城県最大級の道の駅」です。施設全域段差がなく、スペースに余裕があります。

道の駅まくらがの里こが

身障者用駐車区画は屋根付きで3台分を用意。バリアフリートイレは屋外と屋内の2か所にそれぞれ設置されています。

車椅子で行く道の駅バリアフリー情報~茨城県県西編~

店舗への出入口ドアは、手を近づけて作動させるタイプの自動ドアでワイドタイプ。ショップの通路幅は余裕のある設定です。

車椅子で行く道の駅バリアフリー情報~茨城県県西編~

農産物産直ショップは「古河マルシェまくらが」。物産コーナーは「お土産処ゆきはな」。食事処は「地産地消フードコートみやことほまれ」。パン屋は「カフェベーカリーはなもも」。銘茶が「お茶コーナーさしま」。惣菜コーナーは「惣菜屋けやき」。すべて車椅子で利用可能です。CVSが併設されています。

道の駅まくらがの里こが

「道の駅ごか」(五霞町)

2005年開業。産直ショップとレストラン、フードコートの構成。バリアフリートイレはトイレ棟に1つ。屋内トイレにはありません。

道の駅ごか

「五霞IC」から至近の施設で、2018年3月から高速道路を一時退出しても通行料が変わらない「立寄り施設」に指定されています。ただし適用には各種の条件があります。「道の駅ごか」は、67台分の大型車両駐車区画があります。身障者用駐車区画は屋根付きで2台分用意されます。

道の駅ごか

直売所、店内フードコート、レストランが横並びにあります。屋内施設はフラットでドアは自動ドア。車椅子での利用に大きな問題はありません。

道の駅ごか

直売所は「わだい万菜」。通路幅は余裕があり、よほど混んでいる場合を除けば、車椅子で店内移動は可能。品数豊富な産直ショップです。

道の駅ごか

レストラン「華こぶし」は車椅子で利用できます。地場産に拘ったメニューで、野菜とお米、そして常陸秋そば、ローズポーク、ナマズ。天然ナマズ天丼があります。

道の駅ごか

屋内外にお店があるフードコートでは、お饅頭、お団子の単品から、肉まん、から揚げ、ラーメンなどの軽食類まで販売しています。セルフ形式ですが、席は車椅子での利用が出来る、椅子移動が可能なテーブル席です。

道の駅ごか

「道の駅しもつま」(下妻市)

1999年の開業ですが、2015年9月にリニューアルオープン。メイン棟の1Fが大改装されてバリアフリーになりました。

道の駅しもつま

また駐車場から施設棟の間の段差が削られて、やや不完全ながら段差のない路面に改修されています。

道の駅しもつま

身障者用駐車区画は、施設メイン棟の中央部に近い一般駐車場ゾーンに幅広い駐車区画が数台分あります。

バリアフリートイレは別棟トイレと施設メイン棟屋内にそれぞれ一つ用意されます。

施設メイン棟内には複数のショップが入ります。

道の駅しもつま

直売所の通路幅は一般的なサイズで、混雑しなければ車椅子での買い物が楽しめます。

CVSがあり7時30分から20時の営業。CVSながら地元のお酒、納豆、お豆腐に油揚げなどが充実。道の駅のお土産屋さんとしての使命を担っています。直売所が農産物、CVSがお土産、という分担です。

インストアベーカリーの店名は「ベーカリー しもんぱん」。下妻のパンの短縮だと推定されます。フードコートの店名は「しもん亭」。いずれも車椅子での利用は可能です。

施設別棟があり「そば打ちめいじん亭」とセルフサービスの「下妻食堂陽陽」が営業しています。この2店は構造的には車椅子で利用できます。

道の駅しもつま

隣接して別棟に「納豆工場」があります。ここは車椅子での見学は難しい段差構造です。

施設メイン棟の3F部は、お城のような外観の「展望ギャラリー」です。ただしアクセスは階段のみでエレベーターはありません。

道の駅しもつま

「道の駅さかい」(境町)

「道の駅さかい」は1996年の開業。2019年に大規模なリニューアルが行われました。

道の駅さかい

地ビールを製造する「さかい河岸ブルワリー」が誕生。地産の美味しいものなんでもサンドする「さかいサンド」を新設。情報館、物産館とも内装をリニューアル。食事度処のスペース拡張。そしてトイレ設備の更新。車椅子で利用出来る電話ボックスは健在です。

道の駅さかい

駐車場は第一と第二に分かれています。第二はトンネルをくぐった道の反対側。第一駐車場に身障者用駐車区画が屋根無しで2台分あります。

道の駅さかい

独立トイレ棟の男女別トイレの入口にそれぞれバリアフリートイレが用意されます。入口なので異性介護でも利用できるトイレです。

道の駅さかい

3つの物販棟が連続する構造の施設です。最初に入るのは「情報館」。観光情報コーナーと、お菓子、お茶、お酒など特産品の売り場があります。自動ドアでフラット構造なので車椅子での買い物は可能ですが、一部販売棚の配置が悪く、車椅子で通行できない通路があります。

道の駅さかい

「情報館」を出てすぐ左手に新設された「さかいサンド」があります。サンドの販売コーナーとイートインスペースで構成される店舗です。絶対的なスペースはありませんが、混雑していなければ車椅子での利用は可能です。

道の駅さかい

「物産館」は農産物を中心にした直売所と食事処が入ります。出入口は自動ドアで店内はフラット構造。店内通路に車椅子で通行できないほどの狭い箇所はありません。

道の駅さかい

食事処は食券式カウンターテイクアウトの軽食店。スペースに余裕があり、可動式のテーブルと椅子が配置されるお店なので、車椅子での利用は可能です。

道の駅さかい

茨城県「道の駅」の紹介記事は、別に「茨城県県北編」「茨城県県央編」「茨城県鹿行編」を掲載しています。クリックすると別稿が開きますので、ぜひご覧下さい。

現時点では茨城県の県南(石岡市、かすみがうら市、土浦市、つくば市、つくばみらい市、守屋氏、取手市、牛久市、龍ヶ崎市、稲敷市、阿見町、利根町、河内町、美浦村)には、「道の駅」登録された施設はありません。