日本三名瀑にも数えられる「袋田の滝」は、1979年に完成した「観曝トンネル」を利用して観光します。車椅子で観光できる名所です。
袋田の滝へのアクセスは車が便利です。無料町営駐車場が2か所あります。滝までは1km以上の距離がありますが、一般車道を通るので車椅子で利用できないことはありません。
町営駐車場よりも滝の近くに、民間有料駐車場が複数あります。一回500円程度が相場。ゴールデンウイークなどは高くなります。
滝の近くに土産屋、飲食店などの駐車場が多々あります。お店を利用すれば実質的に無料で駐車できますが、ゴールデンウイークなどは駐車料金が別途かかることもあります。
無料、有料、土産屋が駐車場の選択肢です。もっとも滝に近い駐車場は、一般車両が通行できる最後の場所にある土産屋の駐車場です。
車椅子での難関は観曝トンネル入口手前の急坂路です。距離は短い坂ですが傾斜はとても急です。ここは車両通行禁止なので車椅子で上るしかありません。元気な介助者と、または二人以上での車椅子介助が望ましい急坂です。
この急坂の途中にに公衆トイレがあり、バリアフリートイレがあります。一般的なサイズの個室でシンプルな設備のトイレです。
観曝トンネルは障がい者減免制度があり、本人と介助者1名の利用料が無料に減免されます。トンネル手前の発券所で入場手続きを行います。トンネル内は舗装路で緩やかな坂道ですが、車椅子での通行は可能です。観曝トンネルは全長276mです。内部は光のトンネル「ダイゴライト」。ライトアップされるようになりました。
トンネルの途中に恋人の聖地があります。バリアフリーな構造です。
奥まで進むと「第一観曝台」があります。ここから袋田の滝を眼前に観ることができます。第一観曝台は段差のないバリアフリー構造で、車椅子からの観曝は可能です。
第一観曝台から更に奥に30m進むと、2008年にオープンした「第二観曝台」へ上がるエレベーターがあります。ここまでの通路およびエレベーターは、車椅子で問題なく利用できます。
第二観曝台へのエレベーターで降りるのは第一デッキです。さらに階段で第二デッキ、第三デッキへと上る構造。車椅子で行けるのは第一デッキまでです。HPなどでも第一デッキからは滝がよく観えない、と案内されています。これは第一デッキと同じ高さにある草木が眺望の邪魔をするからです。冬場は第一デッキ前の草木は枯れていて障害物が少なく、それなりの眺望が楽しめます。夏場でも第一デッキから全く滝が観えないわけではありません。
滝を観ての帰り道は、一般的にはトンネルの途中から「吊橋」へ抜け、滝川渓流散策コースで戻ります。このルートは途中で段差があり車椅子では通行できません。
車椅子では、帰りも観曝トンネルを通行します。
奥久慈の名瀑「袋田の滝」は、観曝トンネル入口手前の急坂を上ることが出来れば、車椅子で観曝が可能です。
近隣のバリアフリーな休憩施設「道の駅奥久慈だいご」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2024年3月に加筆しました)