サントリー美術館「狩野元信」展 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都港区六本木の東京ミッドタウン内、サントリー美術館の企画展「狩野元信」は、2017年9月16日から11月15日の開催。公開初日の夕方に取材しました。土曜日なので混雑を予想したのですが、意外にもガラガラ。車椅子でとても鑑賞しやすい状況でした。重要文化財級の作品をゆっくり正面から堪能。元信の世界にどっぷり浸ります。

企画展の解説によると、狩野派二代目元信は卓越した画技で、歴代狩野派絵師の中で最高評価を受けているそうです。それにとどまらず「画体」と呼ばれる絵画制作手法を確立し、それを弟子たちに学ばせることで集団製作を実現。工房の主催者として優れた能力を発揮したとのこと。天才芸術家であり、製造工程管理の発明者であり、プロジェクトマネジャーであった元信。狩野派を確立したのは二代目元信ということです。

ほとんどの展示は車椅子で見やすい仕様。巻物の展示も傾斜台の上。車椅子目線で鑑賞可能です。そのなかで「第2章」パートの一部展示ケースが旧型。真上から除きこまないと作品が見えない展示ケース。高さもあるため車椅子からほぼ見えません。

展示作品のうちサントリー美術館所蔵品はごく少数。東京国立博物館、栃木県立美術館、京都国立博物館、永青文庫などから、また大徳寺や竜安寺など京都のお寺からも作品が集められています。企画展のサブタイトルは「天下を治めた絵師」。画壇を制覇した天才の作品を一度に鑑賞できる機会です。

車椅子で見にくい展示ケースはごく一部だけです。それを除けば「狩野元信」展は車椅子で見やすい展示です。

サントリー美術館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

サントリー美術館「神の宝 玉手箱展」車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都港区東京ミッドタウン。サントリー美術館が所有する国宝の蒔絵手箱が、このたび修理されました。その展示を核にした「神の宝 玉手箱展」。2017年5月31日から7月17日の開催。展示ケースの高さが低く、かつ立体的な作品展示が多い、とても車椅子で鑑賞しやすい展示方法です。

「神の宝 玉手箱展」は障害者手帳の提示で、本人と介助者1名の観覧料が無料に減免されます。会場内は基本的にバリアフリー。フロア間移動はエレベーター。バリアフリートイレが美術館の中にもあります。

サントリー美術館の開館は10時。東京ミッドタウンの営業は11時から。今回隙間の10時台に取材に出かけましたが、すでにそれなりの混雑状況でした。10時台を狙うファンが増えているのかもしれません。

会場に展示される数多くの玉手箱。その多くは鎌倉時代から室町時代の作。再生された模造品も数多く展示されています。高貴な女性に愛された逸品たち。箱の中に入る櫛や鏡なども数多く展示。そのものだけを見ても楽しい世界です。

展示の解説を読むと、その当時の貴族の生活文化の理解がないと解りにくい内容もあります。それなりの日本史の知識が求められる企画展でもあります。こういう装飾品が現実にあった事実。玉手箱は物語の世界ではなかったことを体感できる企画展です。

企画展のパンフのサブコピーは「政子も魅了?」です。あまりそのようなイメージがありませんが、北条政子は玉手箱の愛玩家で、政子の手箱コレクションを有していたということです。

車椅子からの低い目線を意識した展示です。「神の宝 玉手箱展」は、車椅子でみやすい企画展です。

サントリー美術館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

東京都写真美術館「イメージを読む 場所をめぐる4つの物語」バリアフリー情報

東京都目黒区の東京都写真美術館(TOP)のコレクション展です。2019年の年間テーマは「イメージを読む」。第一期の企画展は4人のアーティストによる「場所をめぐる4つの物語」。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。

「イメージを読む 場所をめぐる4つの物語」の会期は2019年5月14日から8月4日。会場はTOPの3階展示室です。TOPのコレクション総数は35,000点以上。その中から選ばれた4つのシリーズの展示会です。

所蔵作品は35,000点超

TOPは恵比寿ガーデンプレイス内の施設。大規模な改修工事を経てバリアフリーになりました。車椅子での利用に大きな問題はありません。

また「イメージを読む 場所をめぐる4つの物語」の観覧料は、障害者手帳の提示で本人と介助者2名までが無料に減免されます。

TOPの3階展示室の出入口に幅の狭い小さな傾斜箇所があります。車椅子ではゆっくり進むようにしてください。

会場のバリアフリー状況

最初の展示はW.ユージン・スミスの「カントリードクター」。1948年の作品。町でただ一人のドクターが、住民全員のあらゆる医療を一人で背負っています。このドクターは30代後半ということ。責任とプライド、そして疲労が映し出されます。車椅子での作品観覧に大きな問題はありません。カントリードクターの責任を写す

次の展示は奈良原一高の「人間の土地 緑なき島 軍艦島」。1954年から1957年にかけて製作されたシリーズです。

2015年、世界文化遺産に登録された海底炭鉱の島での、人々の限界に挑む生を写しだします。労働者のみならず、その家族、子供達のギリギリの日常が今に伝わります。小型の作品が多いので、車椅子で作品に近づいて観覧します。

軍艦島の生を写す

3つの目の展示は内藤正敏の「出羽三山」。1980年から1982年にかけて、内藤氏が自ら修行者となったドキュメンタリーです。宗教学および民俗学からの解析が面白い。インパクトのあるカラー写真が中心で、車椅子からとてもみやすい展示です。

最後の展示は山崎博の「Ten Points Heliography」。1982年に製作された長時間露光写真シリーズです。調布の空にカメラをむけて3時間に一度シャッターを切る心情が紹介されています。大型作品と中央部にケース展示物があります。車椅子からの観覧に問題はありません。

調布の空を長時間露光

東京都写真美術館「イメージを読む 場所をめぐる4つの物語」は、車椅子で観覧できるコレクション展です。

東京都写真美術館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。