東京ミッドタウン「ざわつく日本美術」「北斎づくし」「富士山づくし」

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

2021年夏。東京ミッドタウンで3つの企画展が開催されています。

サントリー美術館で「ざわつく日本美術」。ミッドタウン・ホールが「北斎づくし」。フジフィルムスクエアは「富士山づくし」。車椅子からみた、それぞれの状況を紹介します。

 

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

サントリー美術館らしい工夫された企画です。キャッチコピーは「これは見るを愉しむ展覧会だ」。国宝や重文は数点しか展示されていませんが、提案された見方で古美術を楽しむ企画展です。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

会期は2021年7月22日から9月17日まで。日時予約は不要です。観覧料の障害者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

多くの展示品は車椅子から鑑賞できます。とくに壁掛け展示される大型作品などは問題なく車椅子から鑑賞できます。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

車椅子で鑑賞難いのは、平台ケースの中に平面的に置かれる展示品です。多くの平台ケースが車椅子目線と同じ高さがあるので、真横から、あるいは見上げて鑑賞することになります。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

ケースの中に沈められるように置かれた展示品は、車椅子からほとんど見えません。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

鏡を利用して作品の裏側を鑑賞する展示品も、車椅子目線では見難い状況です。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

ケース内に傾斜をつけて展示していただくと、車椅子から作品が見えます。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

このような縦型のケースは、車椅子からとても観覧しやすい展示です。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

美術館そのものはバリアフリー仕様です。ミュージアムショップも車椅子で利用できます。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

先進の印刷技術と映像技術で「北斎漫画」「冨嶽三十六景」「富嶽百景」の全頁、全点、全図を展示する大型の企画展です。会期は2021年7月22日から9月17日まで。有料イベントで日時予約制ですが、観覧料の障害者減免制度があり、本人と介助者1名は予約不要で無料入場できます。ただし会場の混雑状況により、入場できない場合もあります。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

高い天井を利用して、大きく印刷された北斎作品が吊り下げられています。もちろん車椅子から見上げて鑑賞できます。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

「北斎漫画」と「富嶽百景」の展示の中心はケース内展示です。今回取材時、会場はかなりの混雑状況。車椅子で展示ケースに近づくのに苦労しました。また下部に空間がないケースは、車椅子を横向きにして鑑賞することになります。ケースの高さは車椅子目線でなんとか見える位置。見やすいとまでは言えませんが、近づいて横向きから鑑賞することはできます。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

大判錦絵の「冨嶽三十六景」は車椅子で鑑賞しやすい壁掛け展示です。

デジタル北斎は見やすい場所さえ確保できれば、車椅子から鑑賞できます。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

展示の最後にグッズコーナーがあります。レアな企画品があると大人気。今回取材時は大混雑で、車椅子で通り抜けるだけで苦戦しました。
ミッドタウン・ホールそのものはバリアフリーですが、今までにない大型の企画展、会期末にむけて人気が高まることが予想されます。車椅子ではなるべく混雑を避けて観覧することをお薦めします。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

フジフィルムスクエア「富士山づくし」

北斎の冨嶽三十六景の展示もありますが、展示の中心は岡田紅陽、白籏史郎、竹内敏信、大山行男、4人のカメラマンによる富士山の写真です。会期は2021年7月21日から8月19日まで。入館無料の企画展です。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

「富士山づくし」は、大型のパネルが壁掛け展示されています。展示場はフラットでスペースに余裕がある配置。車椅子で問題なく富士山を楽しめる企画展です。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

東京ミッドタウン全体はバリアフリー仕様で、車椅子で利用しやすい施設です。2021年夏、いままでにない連動企画が開催されています。

(本稿は2021年7月に執筆しました)