2013年のリニューアルで、トーハク東洋館はバリアフリーに生まれ変わりました。アジアギャラリー東洋館を紹介します。

トーハク東洋館は、B1から5Fまでの6フロア構成です。

車椅子利用者が注意すべき点は、バリアフリートイレが1Fにしかないことです。一般用トイレは、1Fの他にB1と3Fにあります。トイレが少ないのは、東洋館独特の設計「スキップフロア構造」が原因です。

建物内部は半フロアずつ階段で上ります。2基あるメインエレベーターは2Fと4Fには行けません。リニューアル以前は2Fと4Fは車椅子では行けないフロアでした。

1Fのバリアフリートイレは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイト装置が備えられています。

2013年の大規模リニューアルの目的は耐震とバリアフリーで、5Fまでの吹き抜け部にエレベーターが設置されました。このエレベーターのおかげで、車椅子で全フロアに行くことが出来るようになりました。

ドアが2方面にあるエレベーターで、フロアにより乗降口が変わります。普通サイズの車椅子なら利用できるサイズのかごです。

展示はエリア別、国別が基本。エントランスから1Fへ入ると、最初の展示は中国の仏像です。

2Fはインド・ガンダーラ、西アジア、エジプト。3Fは中国の青銅器や磁器、ほか。4Fは中国の絵画や書、ほか。5Fは中国の工芸と朝鮮。B1はクメール、東南アジアです。

東洋館のテーマは「東洋美術をめぐる旅」。車椅子で行けるバリアフリーな旅です。

全フロアを通じて、概ね車椅子から見にくい展示はありません。また通常は極端に混むことはありません。バリアフリーな展示を、ゆっくり車椅子で見学できるはずです。

3Fにはテラスがあります。ここはトーハク全体を眺めることができるビュースポット。正面が表慶館、右手に本館というポジションです。テラスは車椅子で利用可能です。

テラスに出るには、手動引き戸を2枚通り、最後は短いスロープを上ります。車椅子での通行は可能ですが、引き戸を開ける介助者がいると助かる構造です。

B1のミュージアムシアターは別料金の施設で、観覧料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名は無料に減免されます。会場内の最前列に、車椅子観覧席が用意されています。上映がお休みの期間もあるので、スケジュールをチェックして利用してください。

これまでの作品の上映時間は30分程度。原則として途中の入退場は不可です。知的またはコミュニケーション障がいのある方の利用はご注意ください。

1Fのレストランはホテルオークラの「ゆりの木」。屋内席と開放的なテラス席があり、可動式のテーブル席があるので車椅子で利用できるお店です。幅広いメニューが用意されています。

空間を贅沢に使っている東洋館。リニューアルでバリアフリーに生まれ変わっています。
なお東京国立博物館内の各施設の詳しいバリアフリー状況は以下の別稿を参照してください。
〇東京国立博物館 平成館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報
〇東京国立博物館 法隆寺宝物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報
〇東京国立博物館 表慶館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報
〇東京国立博物館 日本庭園 車椅子散策ガイド バリアフリー情報
(本稿は2022年8月に加筆しました)