無料公開施設 小平ふるさと村 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

東京都小平市の「小平ふるさと村」は、江戸時代の農家など、小平の開拓の歴史を展示する施設です。バリアフリーな施設ではありませんが、車椅子で見学ができるゾーンもあります。現地の状況を紹介します。

施設の全体概要です。江戸時代の初期、玉川上水の開通にともない、小平は新田として開発されました。

「小平ふるさと村」は、江戸初期から中期の小平を再現した「開拓ゾーン」、江戸中期から後期の「農家ゾーン」、明治以後の「近代ゾーン」の3つで構成される屋外型施設です。

その当時の風景を再現し、古民家などを移築して、1992年に開村しました。施設内はほとんどが未舗装路面で、古い建物内は段差構造です。

小平ふるさと村

アクセス方法です。西武新宿線の花小金井駅と小平駅の中間にあり、どちらの駅からも徒歩20分という案内です。小平グリーンロードと呼ばれる、西東京市から多摩湖までを繋ぐサイクリングロードに面した立地です。

一般利用者用の駐車場はありません。予約制の身障者専用駐車場があります。場所は解りづらいところです。旧青梅街道から、小平ふるさと村の西脇に抜ける間道に入り、小平グリーンロードを横切って進んだ先の右手にあります。初めての利用の際には、予約時に場所を確認されることをお薦めします。

予約制の身体障害者専用駐車場

村の入口は小平グリーンロードに面しています。入口付近の路面は未舗装路面でデコボコです。

入口付近の路面は未舗装路面でデコボコ

入口付近が「近代ゾーン」です。入口正面にあるのが「旧小平小川郵便局舎」。明治後期の1908年築。昭和の終盤1983年まで現役だったということ。小平市小川町一丁目に存在していたそうです。郵便舎の内部は段差構造です。車椅子では外から見学します。

小平ふるさと村

正面入口のすぐ右側に「管理棟」があります。ここは車椅子で内部に入ることができます。小さな施設ですが、お土産コーナーになっています。何も買わなくても許される雰囲気です。

管理棟は車椅子可

管理棟の先に未舗装の広場があり、竹馬、コマ回しなどで遊べるようになっています。この広場のメイン展示は「旧神山家住宅主屋」。この古民家は江戸中期に造られ、江戸後期にリニューアルされたものだそうです。

江戸中期から後期の武蔵野新田農家の在り様を伝える古民家です。土間やカマドが現存され、カマドは最近も使用されている気配があります。屋内は段差構造で、車椅子では無理のない範囲での見学になります。

この古民家の北側に小川が造られ、江戸時代の水車小屋が移築されています。デコボコした路面ですが、車椅子でも、なんとか小川に架かる橋まではたどり着けます。そこから水車が見学できます。

農家ゾーンのバリアフリー状況

水車小屋が見学できる橋までが、一般的な車椅子利用者の限界です。そこから先の開拓ゾーンは、路面のデコボコが激しくなり、車椅子での移動が困難です。開拓ゾーンには「開拓当初の復元住宅」と「旧小川家住宅玄関棟」があります。

開拓ゾーンを抜けた先には「かたの木公園」があります。悪路を走破出来る人であれば、「かたの木公園」から「近代ゾーン」へと、施設を一周することができます。

入口周辺のバリアフリー状況

「小平ふるさと村」には身障者専用駐車場があります。多少のデコボコ路でも通行できる一般的な車椅子利用者なら、「近代ゾーン」と「農家ゾーン」は無理のない範囲で見学することが出来ます。

小平には最先端技術が展示される「ブリヂストンイノベーションギャラリー」があります。別稿で情報を掲載しているので、ご参照ください。

(本稿は2019年9月に執筆しました)

日光田母沢御用邸記念公園 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

栃木県日光市の「母沢御用邸」は、車椅子で見学ができる国の重要文化財です。現地のバリアフリー情報を紹介します。

日光田母沢御用邸記念公園

明治32年に、当時は皇太子であった大正天皇の御静養のために造営された御用邸です。以来昭和22年まで、三代にわたる天皇・皇太子がご利用されました。建物のもっとも古い箇所は、紀州徳川家江戸中屋敷のものです。数度にわたる増改築が行われ、総部屋数は106室あります。

御用邸のお部屋とお庭の大部分が一般公開されています。そのほとんどが車椅子で見学可能です。

御用邸公園の概要

アクセス方法です。日光駅からは約3kmの距離。東照宮からは約1kmの距離になります。公園の道を渡った場所に来園者用の有料駐車場があります。

来園者用の有料駐車場があります

公園への通路に近い場所に身障者用駐車区画が用意されています。

来園者用の有料駐車場があります

駐車場の公衆トイレには、バリアフリートイレがあります。

来園者用の有料駐車場があります

駐車料金の障がい者減免制度はありません。また御用邸の利用による減免サービスもありません。駐車場から横断歩道を渡り公園へ向かいます。

来園者用の有料駐車場があります

取材時の状況では、歩道と車道の段差解消部がラフで、車椅子では慎重に移動する必要がありました。

来園者用の有料駐車場があります

公園入口から御用邸玄関までのバリアフリー状況です。公園入口の門扉を通ります。その先、御用邸の玄関までは砂利路面です。車椅子利用のために、前庭の周辺部が舗装されています。車椅子では前庭の端を廻るように通行してください。

御用邸玄関までのバリアフリー状況

御用邸内への一般の入口は、靴を脱いで階段を上がります。その横に車椅子用のスロープ入口が用意されています。前庭の舗装路を進むとそのままスロープにつながります。

御用邸玄関までのバリアフリー状況

スロープを上ると車椅子利用者用の玄関になります。屋内は土足禁止です。ここで車椅子のタイヤを雑巾で拭きます。雑巾は御用邸に用意があります。介助者も同じ入口から入館可能です。介助者用の靴箱が用意されています。

御用邸玄関までのバリアフリー状況

日光田母沢御用邸記念公園は有料の施設です。受付は御用邸の屋内にあります。入園料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。御用邸内の受付で障害者手帳等を提示して入園手続きを行います。

日光田母沢御用邸記念公園は有料の施設

御用邸屋内のバリアフリー状況です。屋内の見学は、ほぼすべての見学コースを車椅子で利用できます。

御用邸屋内のバリアフリー状況

見学コース上に段差はほとんどありません。

御用邸屋内のバリアフリー状況

2Fが一般公開されています。ここへは階段のみです。車椅子で見学が出来ないのは2F部だけです。

御用邸屋内のバリアフリー状況

屋内の2か所のトイレに、それぞれバリアフリートイレが用意されています。

障害者用トイレ

一般的なスペースのトイレで設備は綺麗です。2つのトイレ内に大型のベッドはありません。

障害者用トイレ

赤ちゃん用のオムツ替えと授乳スペースは、別の部屋が用意されています。

赤ちゃん用のオムツ替えと授乳スペースは、

屋内見学コースの最後にショップがあります。出入口は手動の引き戸ですが段差は無く、車椅子で利用できます。

屋内見学コース

屋外庭園のバリアフリー状況です。御用邸屋内見学の次は、屋外の庭園部の見学になります。庭園の見学コースもフラットな舗装路が用意され、車椅子で移動できます。

屋外庭園のバリアフリー状況

庭園の周回コースの途中に段差箇所があります。この先は車椅子では通行できない案内板があるので、ショートカットコースに進みます。それでも庭園のほぼ全てを車椅子から鑑賞することが出来ます。

屋外庭園のバリアフリー状況

庭園周回路の最後に近い箇所は、やや傾斜があり路面が荒れています。途中から庭園見学コースの入口へ逆走すると、それを避けられます。

屋外庭園のバリアフリー状況

庭園見学コースを出ます。行きとは反対側の、前庭の右端の舗装路を進むと下り坂になります。そのまま舗装路を進むと屋外の休憩所と売店があります。このルートの段差箇所には、段差回避スロープが用意されています。

屋外の休憩所

休憩所のトイレにはバリアフリートイレが用意されています。売店を過ぎて緩い上がり坂を進むと、御用邸公園の出入口に戻ります。

、御用邸公園の出入口

日光田母沢御用邸記念公園は、御用邸の屋内、屋外の庭園、どちらも車椅子でほとんどの見学コースを利用できます。バリアフリートイレは屋内に2つ、屋外に2つ、計4つ用意されています。

日光のバリアフリーな美術館「小杉放菴記念日光美術館」の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2019年9月の取材に基づいています)

柏の国重要文化財 旧吉田家住宅歴史公園 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

千葉県柏市の「旧吉田家住宅歴史公園」は、車椅子では家屋内見学は出来ませんが、外観やお庭の見学は出来ます。現地の状況を紹介します。

江戸時代から続く、士分で豪農かつ豪商のお屋敷です。2004年までは、吉田家の住まいとして使われていました。同年、周辺の芝生広場や駐車場部も含めて柏市に寄贈され、2009年から一般開放されています。

40台以上を収容する無料駐車場があり、身障者用駐車区画があります。

そこから広い芝部広場の横を通り「旧吉田家住宅歴史公園」入口へ向かいます。途中まではフラットな舗装路で、門に向かうアプローチは固い路面の未舗装路。車椅子での移動は問題ありません。

有料施設ですが障がい者減免制度があり、本人と介助者1名は無料に減免されます。「旧吉田家住宅歴史公園」内のトイレには、バリアフリートイレが用意されています。

休日はボランティアガイドが解説をして下さいます。60分コースでガイドスタート時間が掲示されています。今回取材時は、来館グループよりもガイドさんの数が多い状況で「よろしければご案内します」と専属ガイドをしていただけました。実に詳しい解説で、旧吉田家を深く理解できました。

江戸時代から続く旧家です。当たり前ですがバリアフリーではありません。主屋、書院など、お屋敷内に靴を脱いで上がり見学できますが、車椅子では段差が多く屋内見学は出来ません。

天保2年築の長屋門周辺や庭のアプローチから、見える範囲を見学します。そこもフラットな路面ではありません。石畳や未舗装路を車椅子で慎重に進みます。

今回は通常のガイドコースではない、庭の裏側を案内していただけました。デコボコがある未舗装ですが、我慢できる人なら車椅子でも何とかなるルートです。竹林や書院、新座敷をお庭側から見学。お庭のシャチホコも近くから見学できました。

「旧吉田家住宅歴史公園」の駐車場から、塀の向こうに豪邸が見え隠れしています。英国貴族の別荘のようなデザインに茅葺のような屋根がのる、大きなお屋敷で、現在の吉田家の邸宅ということです。

車椅子では外からの見学になりますが、ガイドさんの解説はほぼ60分コースで、家屋の説明はもとより、この地区の歴史、江戸時代の行政・商業の在り方、そして吉田家のことなど、たいへん勉強になりました。時間に余裕をもって見学に出かけてください。

(本稿は2017年6月の取材に基づいています)

日本最大級の貝塚をテーマにした「千葉市立加増利貝塚博物館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。