柏の国重要文化財 旧吉田家住宅歴史公園 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

柏の国重要文化財 旧吉田家住宅歴史公園 バリアフリー情報

千葉県柏市の「旧吉田家住宅歴史公園」は、車椅子では家屋内見学は出来ませんが、外観やお庭の見学は出来ます。現地の状況を紹介します。

江戸時代から続く、士分で豪農かつ豪商のお屋敷です。2004年までは、吉田家の住まいとして使われていました。同年、周辺の芝生広場や駐車場部も含めて柏市に寄贈され、2009年から一般開放されています。

40台以上を収容する無料駐車場があり、身障者用駐車区画があります。

そこから広い芝部広場の横を通り「旧吉田家住宅歴史公園」入口へ向かいます。途中まではフラットな舗装路で、門に向かうアプローチは固い路面の未舗装路。車椅子での移動は問題ありません。

有料施設ですが障がい者減免制度があり、本人と介助者1名は無料に減免されます。「旧吉田家住宅歴史公園」内のトイレには、バリアフリートイレが用意されています。

休日はボランティアガイドが解説をして下さいます。60分コースでガイドスタート時間が掲示されています。今回取材時は、来館グループよりもガイドさんの数が多い状況で「よろしければご案内します」と専属ガイドをしていただけました。実に詳しい解説で、旧吉田家を深く理解できました。

江戸時代から続く旧家です。当たり前ですがバリアフリーではありません。主屋、書院など、お屋敷内に靴を脱いで上がり見学できますが、車椅子では段差が多く屋内見学は出来ません。

天保2年築の長屋門周辺や庭のアプローチから、見える範囲を見学します。そこもフラットな路面ではありません。石畳や未舗装路を車椅子で慎重に進みます。

今回は通常のガイドコースではない、庭の裏側を案内していただけました。デコボコがある未舗装ですが、我慢できる人なら車椅子でも何とかなるルートです。竹林や書院、新座敷をお庭側から見学。お庭のシャチホコも近くから見学できました。

「旧吉田家住宅歴史公園」の駐車場から、塀の向こうに豪邸が見え隠れしています。英国貴族の別荘のようなデザインに茅葺のような屋根がのる、大きなお屋敷で、現在の吉田家の邸宅ということです。

車椅子では外からの見学になりますが、ガイドさんの解説はほぼ60分コースで、家屋の説明はもとより、この地区の歴史、江戸時代の行政・商業の在り方、そして吉田家のことなど、たいへん勉強になりました。時間に余裕をもって見学に出かけてください。

(本稿は2017年6月の取材に基づいています)

日本最大級の貝塚をテーマにした「千葉市立加増利貝塚博物館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。