関東屈指のパワースポットに車椅子で参拝 香取神宮 バリアフリー情報

千葉県香取市に鎮座する「香取神宮」は、車椅子での参拝が簡単ではない神社です。車椅子からみた現地の状況を紹介します。

なお本稿は2015年11月の取材に基づいています。

香取神宮

○駐車場はバリアフリー

徒歩圏内に駅はありません。車椅子利用者は車でのアクセスが便利です。

参拝者用の無料駐車場が第一駐車場から第三駐車場まで用意されています。

正月など大混雑する時期以外は、第一駐車場の利用になります。舗装された広い駐車場で約100台を収容します。

第一駐車場の参道入口に近い場所に、屋根無しの障害者用駐車区画が2台分あります。

その近くにある独立棟トイレには障害者用トイレが1つあります。

第一駐車場は車椅子で問題なく利用できます。

 

○参道商店会は車椅子可

第一駐車場から表参道の入口「大鳥居」までの区間は、数軒のお茶屋さんやお土産屋さんが並ぶ「参道商店会」です。フラットな舗装路で、車椅子で問題なく移動できます。

お茶屋さんでお団子を買って、アウトドア席で車椅子のままお団子をいただくことは可能です。店内まで車椅子で利用できるバリアフリーなお茶屋さんは見当たりません。取材した時点では、「参道商店会」は古いお店が並んでいます。

参道商店会は車椅子可

○「朱塗りの大鳥居」が第一関門

参道商店会の終点に、「表参道」の入口「大鳥居」があります。

「大鳥居」の下は階段で中心部はスロープになっています。

スロープを上った先に、車止めなのか、固定された赤い柵が置かれています。

車椅子で柵をよけて通るのに、一般的な車椅子でギリギリの幅しかありません。大型の車椅子、未舗装路用の太いタイヤの特殊車椅子などでは、この赤い柵が通り抜けできません。

 

○「表参道」は深い玉砂利

第二関門は「朱塗りの大鳥居」から「総門」まで続く、玉砂利の「表参道」です。

深い砂利道です。玉砂利が車椅子に絡みつき、すぐにスタッグします。しかも緩やかな上り坂で、距離にして100mほどあります。

 

○「総門」の迂回路は急坂

「表参道」を抜けると、狛犬が両脇に並ぶ階段の門「総門」があります。この門の横に車両が通る舗装された急な坂道があるので、車椅子はそちらに迂回します。この急坂が第三関門です。ただし第二関門の玉砂利の「表参道」に比べれば楽です。

香取神宮

○最終関門は「楼門」を迂回する急坂

「総門」を迂回する急坂を上ると、本殿までの最後の階段の門「楼門」があります。

この「楼門」の脇に、車椅子マークの誘導案内があります。そのマークにしたがって進むと、距離は短いのですが大変な急板があります。一般的な普通車両では登坂できない角度の坂です。この坂を上れれば、車椅子で本殿前に到着します。

「楼門」の横にあるトイレには障害者用トイレがあります。

最終関門は「楼門」を迂回する急坂

○「本殿」「拝殿」のバリアフリー状況

「楼門」から「拝殿」の前までは、車椅子で通行可能な石畳様式の路面です。

本殿」「拝殿」のバリアフリー状況

「拝殿」前には小さな段差がありますが、段差の手前から参拝しても違和感のない距離です。

本殿」「拝殿」のバリアフリー状況

「楼門」を通過出来れば、車椅子での参拝は可能です。ただし帰りも全行程同じルートになります。

今回参拝時は「大菊花展」が開催中。楼門から本殿にかけて、見事な菊が展示されていました。

大菊花展」が開催中。

大菊花展」が開催中。

○「奥の宮」と「要石」へのアクセス状況

「本殿」の他に「奥の宮」と「要石」が、香取神宮を代表するパワースポットです。

「奥の宮」へは「参道商店会」から急坂の未舗装路や段差路を上ります。車椅子での移動は困難です。

奥の宮

「要石」へは「表参道」「旧参道」または「総門」からアクセスします。

どのルートも未舗装路で途中に段差があります。車椅子でのアクセスは困難です。

要石

○車椅子からみるパワースポット

はっきりした創建年がわからないほどの神宮です。おそくとも西暦812年には、確実にこの地に鎮座していた記録が残っています。

「朱塗りの大鳥居」から「本殿」「拝殿」までの区間にある、主なパワースポットをまとめて紹介します。

第二関門玉砂利の「表参道」の脇の樹木からは、長い歴史を感じます。

境内にあるご神木は、樹齢1000年と伝承される大杉で、とても迫力があります。

そして「本殿」「拝殿」からは、何かが漂います。

香取神宮

「香取神宮」の参拝はバリアフリーではありません。簡単ではありませんが、本殿まで車椅子で行けないことはありません。

千葉の産直 ふれあいパーク八日市場 バリアフリー情報

千葉県匝瑳(そうさ)市の「ふれあいパーク八日市場」は、車椅子で買い物や食事、公園の散策が出来る施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

なお本稿は2015年11月の取材に基づいています。

 

○施設誕生の背景

地域の農業活性化を目的に造られ、第三セクターによって運営されている施設です。

匝瑳市で農業を中心にした地域経済の将来が検討され、農業の地域ターミナル施設をつくり、「①特産物展示」「②郷土料理紹介」「③植木見本園」「④情報発信」の4つの機能を持たせる施設を建設することを決定。2000年に用地買収し、2002年に開業しました。

2014年には、ふれあいパーク八日市場に年間100万人が訪れています。

 

○施設の全体概要

施設の中央部は「イベント広場」と呼ばれている屋外フリースペースです。建物が広場を囲みます。

建物内には、農産物直売所と食事処、観光パンフレトが置いてある観光情報コーナー。

建物の外売り場として「花・植木見本園」があります。

今回取材時には、数店の屋台が出店していました。

そして隣接して「飯塚沼農村公園」があります。

 

○駐車場とトイレのバリアフリー状況

アクセスは車が便利です。広い無料駐車場があり、屋根無しの障害者用駐車区画が用意されています。

独立したトイレ棟があり、障害者用トイレが用意されています。取材時の状況では、設備が更新され内部は綺麗なトイレでした。

 

○農産物直売所のバリアフリー状況

建物内に入り正面右側が「①特産物展示」を目的にした「農特産物コーナー」です。

50坪クラスの売場で、店内通路幅は一般的なサイズ。車椅子での店内移動は可能です。

今回の取材時、一般的な千葉県の産直ショップに比べ、品数が多く力が入っている印象を受けたのは「お餅」と「巻物」です。千葉県は、ちょっと変わったお餅や太巻きが盛んで、県内の多くの産直ショップでも扱っていますが、この売り場は相対的に品数や種類が豊富でした。

 

○食事処のバリアフリー状況

建物の左奥に「②郷土料理紹介」を目的にした食事処があります。

店名はレストラン「里の香」。広さは50坪程度の店舗で、小間上がりのお座敷席と車椅子で利用できる可動式のテーブルと椅子の席が半々あります。車椅子利用者は優先的にテーブル席に案内していただけました。

今回取材したのは休日のお昼時。常時数名のお客さんがウエィティングしている状態でした。安さとボリュームが人気です。入店時にオーダーと会計をする前金制です。

 

○花・植木見本園のバリアフリー状況

「③植木見本園」を目的にした「花・植木見本園」は屋外売り場です。

地元には約700戸の生産農家があり、そこで生産されている花・植木が販売されています。入口付近ではフルーツやお芋を販売。ひと箱いくら、のロット販売です。

この外売場は大規模です。フラットな通路があるので車椅子での利用は可能です。

そして売り物にもなっているベンチやテーブルが配置されています。売り物ですが、皆さん休憩に使っています。「花・植木見本園」は売り場ですが、公園機能も果たしています。

 

○飯塚沼農村公園のバリアフリー状況

「ふれあいパーク八日市場」に隣接する「飯塚沼農村公園」は、夏にはハスが咲く水の公園で、広さは1.9haのビオトープです。

遊歩道が整備され、道を選べば車椅子でほぼ一周できます。

ゆっくり回っても10分コース程度。季節の良い好天の日は、車椅子で快適に散策できます。

飯塚沼農村公園のバリアフリー状況

ふれあいパーク八日市場は、車椅子で利用できる施設です。隣接する飯塚沼農村公園は、車椅子で散策できます。

谷津干潟自然観察センター 車椅子バリアフリー情報

千葉県習志野市の「谷津干潟自然観察センター」は、室内から車椅子でバードウォッチングが楽しめる施設です。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年9月の取材に基づいています。

谷津干潟自然観察センター

○観察センターの概要

ラムサール条約の登録湿地「谷津干潟」を観察する習志野市立の施設です。

谷津干潟公園のセンターゾーンに位置する2フロア構造のセンターで、冷暖房の効く館内からガラス越しに干潟を観察出来ます。

谷津干潟公園のセンターゾーン

有料施設ですが障害者減免制度があり、習志野市内に在住または通所している障害者は、本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。

 

○アクセス方法

新習志野駅から徒歩20分の案内です。

車椅子利用者は車の利用が便利です。

谷津干潟公園に無料駐車場があります。もっとも公園に近い場所に障害者用駐車区画が用意されています。

アクセス方法

駐車場から公園に入り、舗装路を進むと「谷津干潟自然観察センター」に着きます。

アクセス方法

この間、車椅子での通行が困難なほどのデコボコはありません。

アクセス方法

○施設1Fのバリアフリー状況

エントランスから館内に入ります。

左手に入館料の自販機と受付があり、入館手続きを行います。

1F館内は一部段差がありますが、段差回避ができるスロープルートが用意されています。

施設1Fのバリアフリー状況

そのまま進むと「谷津干潟区」を正面にみる広い「観察スペース」があります。自由に使用できる望遠鏡、双眼鏡が多数置かれています。様々なタイプがあるので、車椅子で利用出来る望遠鏡、双眼鏡を借りて干潟を観察することが出来ます。

施設1Fのバリアフリー状況

反対側の窓からみえるのは「淡水池」です。こちらも車椅子から観察できます。

施設1Fのバリアフリー状況

1Fには「飲食コーナー」があります。

「キッズコーナー」では、干潟の生き物に関するクイズ展示などが用意されます。

施設1Fのバリアフリー状況

○施設B1のバリアフリー状況

エレベーターが1基あり、車椅子で上下階移動が可能です。

施設B1のバリアフリー状況

B1も「谷津干潟区」を正面にみる「観察スペース」です。1Fよりも低い目線になるので、近くの干潟の生き物の観察に適しています。

施設B1のバリアフリー状況

B1には他に、小規模な「図書閲覧コーナー」と「企画展示コーナー」があります。

施設B1のバリアフリー状況

B1フロア全体、車椅子で利用出来るフラットな構造です。

施設B1のバリアフリー状況

○障害者用トイレの状況

トイレは1Fにあります。障害者用トイレは1つ用意されています。スペースは一般的な広さで、今回取材時の状況では、ウォシュレットなどの設備の無い便座でした。

一般トイレの個室は和式が多いようです。

障害者用トイレの状況

○カフェの状況

館内1Fにカフェがあり、ランチメニューも提供されています。

店内はフラットでスペースに余裕があり、可動式のテーブルと椅子席なので、車椅子での利用は可能です。

カフェの状況

センター館内の主な施設は以上です。

 

○淡水池観察壁

淡水池を監察する屋外の無料施設です。上下二段の観察用の穴があり、下段は概ね車椅子目線に合う高さです。

淡水池観察壁

淡水池観察壁

淡水池観察壁

○谷津干潟の歴史

谷津干潟は長方形をした干潟です。元々長方形であったわけではなく、周囲が埋め立てられた結果、人工的に長方形の干潟が残りました。

1970年代までに、次々と周囲の干潟が埋め立てられた中で、土地の所有が大蔵省であったため、開発を免れた干潟です。

1980年代になると、湾岸道路が開通。干潟の上を道路が走る現在の姿になりました。

1993年にラムサール条約登録。

1994年に「谷津干潟自然観察センター」がオープンしました。

周囲がすべて埋め立てられた長方形の干潟なので、近年はアサオの繁茂と腐敗、ゴカイの減少などの環境劣化が激しく、鳥類の飛来数が減少しています。

谷津干潟の歴史

「谷津干潟自然観察センター」は、暑い日も寒い日も、快適な室内から車椅子で干潟の観察、バードウォッチングを楽しめる施設です。