千葉県香取市、旧「栗源(くりもと)町」にある道の駅です。開業は2002年ですが、施設はバリアフリー改修を進めています。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
身障者用駐車スペースは、第一駐車場の入口から入った先、施設棟の横に1台分屋根なしで用意されています。駐車区画の幅は充分に余裕があります。
バリアフリートイレは、男女別トイレの入口付近にそれぞれ1つ用意されています。
トイレ内に3歩ほど踏み込みますが、異性介護でも、ギリギリで利用することができる場所です。便器設備は新しくて綺麗でした。ユニバーサルベッドはありません。
メイン棟が「農産物直売所」で、特産はサツマイモの紅小町です。独立棟で営業する「交流物産館」は、全国の道の駅の人気商品を取り寄せた物産館です。
そして食事処「味処いっぷく」があり、大きなお店ではありませんが、一般的なテーブル席なので車椅子で利用できます。安くて旨いが自慢です。
施設の裏側は「里山公園」で、ザリガニ釣り、ニジマス釣りが楽しめる池があります。
農産物直売所のバリアフリー状況です。売り場正面の出入口は自動ドアです。
身障者用駐車場からは、店舗前の通路を通り向かいます。この通路は、テイクアウト店やフリーテーブルなどが配置されて、混雑していると車椅子での通行は苦戦します。
第一駐車場からは、店舗正面のスロープを利用します。
第二駐車場側からは、スロープを利用しなくても、店舗正面に行くことができます。
店舗の裏側への出入口が2ヵ所ありますが、どちらも狭い手動ドアで、車椅子での出入りには向きません。車椅子は正面の出入口を利用してください。
店内の通路幅は一般的なサイズで、混雑していなければ車椅子での移動は可能です。ただしサツマイモコーナーはやや狭く、他にお客さんがいると車椅子での移動は苦戦します。
交流物産館のバリアフリー状況です。農産物直売所よりも狭いお店ですが、こちらも混雑しなければ、車椅子での買い物は可能です。全国からの取り寄せ品がテーマの、道の駅としては珍しいコンセプトの売り場です。
里山公園のバリアフリー状況です。施設棟の裏側から、舗装路を通り里山公園を見下ろす位置まで、車椅子で移動できます。
施設棟から裏側に下りるスロープもあります。ただしスロープの先は未舗装路面です。
高低差がある公園です。ザリガニ釣り、ニジマス釣りが楽しめる池は、長い下り坂道の先にあります。舗装通路が整備されていますが、坂が急なので車椅子では苦戦します。
無理をせずに、坂の上から里山の景観を楽しむことをお薦めします。
元々の設計が段差構造のため「道の駅くりもと」は車椅子で利用し難い箇所があります。それでもバリアフリー改修により、決定的な段差などは解消されています。ただし急坂を下る里山公園は、車椅子では眺めるだけの利用をお薦めします。
千葉県の道の駅を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2020年12月に執筆しました)