日光田母沢御用邸記念公園 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

栃木県日光市の「母沢御用邸」は、車椅子で見学ができる国の重要文化財です。現地のバリアフリー情報を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年9月の取材に基づいています。

日光田母沢御用邸記念公園

○御用邸公園の概要

明治32年に、当時は皇太子であった大正天皇の御静養のために造営された御用邸です。以来昭和22年まで、三代にわたる天皇・皇太子がご利用されました。

建物のもっとも古い箇所は、紀州徳川家江戸中屋敷のものです。数度にわたる増改築が行われ、総部屋数は106室あります。

御用邸のお部屋とお庭の大部分が一般公開されています。そのほとんどが車椅子で見学可能です。

御用邸公園の概要

○アクセス方法

日光駅からは約3kmの距離。東照宮からは約1kmの距離になります。

公園の道を渡った場所に来園者用の有料駐車場があります。公園への通路に近い場所に障害者用駐車区画が用意されています。

来園者用の有料駐車場があります

来園者用の有料駐車場があります

駐車場の公衆トイレには、障害者用トイレがあります。

来園者用の有料駐車場があります

駐車料金の障害者減免制度はありません。また御用邸の利用による減免サービスもありません。

駐車場から横断歩道を渡り公園へ向かいます。取材時の状況では、歩道と車道の段差解消部がラフで、車椅子では慎重に移動する必要がありました。

来園者用の有料駐車場があります

来園者用の有料駐車場があります

○公園入口から御用邸玄関までのバリアフリー状況

公園入口の門扉を通ります。

その先、御用邸の玄関までは砂利路面です。車椅子利用のために、前庭の周辺部が舗装されています。車椅子では前庭の端を廻るように通行してください。

御用邸玄関までのバリアフリー状況

御用邸内への一般の入口は、靴を脱いで階段を上がります。その横に車椅子用のスロープ入口が用意されています。前庭の舗装路を進むとそのままスロープにつながります。

御用邸玄関までのバリアフリー状況

スロープを上ると車椅子利用者用の玄関になります。屋内は土足禁止です。ここで車椅子のタイヤを雑巾で拭きます。雑巾は御用邸に用意があります。介助者も同じ入口から入館可能です。介助者用の靴箱が用意されています。

御用邸玄関までのバリアフリー状況

○入園料の障害者減免制度

日光田母沢御用邸記念公園は有料の施設です。受付は御用邸の屋内にあります。

障害者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入園料が無料に減免されます。御用邸内の受付で手帳を提示して入園手続きを行います。

日光田母沢御用邸記念公園は有料の施設

○御用邸屋内のバリアフリー状況

屋内の見学は、ほぼすべての見学コースを車椅子で利用できます。コース上に段差はほとんどありません。

御用邸屋内のバリアフリー状況

御用邸屋内のバリアフリー状況

2Fが一般公開されています。ここへは階段のみです。車椅子で見学が出来ないのは、2F部だけです。

御用邸屋内のバリアフリー状況

屋内の2か所のトイレに、それぞれ障害者用トイレが用意されています。一般的なスペースのトイレで設備は綺麗です。2つのトイレ内に大型のベッドはありません。

障害者用トイレ

障害者用トイレ

赤ちゃん用のオムツ替えと授乳スペースは、別の部屋が用意されています。

赤ちゃん用のオムツ替えと授乳スペースは、

屋内見学コースの最後に、ショップがあります。出入口は手動の引き戸ですが段差は無く、車椅子で利用できます。

屋内見学コース

○屋外庭園のバリアフリー状況

御用邸屋内見学の次は、屋外の庭園部の見学になります。

庭園の見学コースもフラットな舗装路が用意され、車椅子で移動できます。

屋外庭園のバリアフリー状況

庭園の周回コースの途中に段差箇所があります。この先は車椅子では通行できない案内板があるので、ショートカットコースに進みます。それでも庭園のほぼ全てを車椅子から鑑賞することが出来ます。

屋外庭園のバリアフリー状況

庭園周回路の最後に近い箇所は、やや傾斜があり路面が荒れています。途中から庭園見学コースの入口へ逆走すると、それを避けられます。

屋外庭園のバリアフリー状況

○屋外の休憩所

庭園見学コースを出ます。

行きとは反対側の、前庭の右端の舗装路を進むと下り坂になります。そのまま舗装路を進むと屋外の休憩所と売店があります。

このルートの段差箇所には、段差回避スロープが用意されています。

屋外の休憩所

休憩所のトイレには障害者用トイレが用意されています。

売店を過ぎて緩い上がり坂を進むと、御用邸公園の出入口に戻ります。

、御用邸公園の出入口

日光田母沢御用邸記念公園は、御用邸の屋内、屋外の庭園、どちらも車椅子でほとんどの見学コースを利用できます。障害者用トイレは屋内に2つ、屋外に2つ、計4つ用意されています。

柏の国重要文化財 旧吉田家住宅歴史公園 バリアフリー情報

千葉県柏市の「旧吉田家住宅歴史公園」は、車椅子では家屋内見学は出来ませんが、外観やお庭の見学は出来ます。現地の状況を紹介します。

なお本稿は2017年6月の取材に基づいています。

・2004年までは吉田家の住まい

江戸時代から続く、士分で豪農かつ豪商のお屋敷です。

2004年までは、吉田家の住まいとして使われていました。同年、周辺の芝生広場や駐車場部も含めて柏市に寄贈され、2009年から一般開放されています。

旧吉田家住宅歴史公園

・歴史公園の概要

40台以上を収容する無料駐車場があり、障害者用駐車区画の用意があります。

そこから広い芝部広場の横を通り「旧吉田家住宅歴史公園」入口へ向かいます。途中まではフラットな舗装路で、門に向かうアプローチは固い路面の未舗装路。車椅子での移動は問題ありません。

有料施設ですが、障害者手帳の提示で本人と介助者1名は無料に減免されます。

「旧吉田家住宅歴史公園」内のトイレには、障害者用トイレが用意されています。

休日はボランティアガイドが解説をしていただけます。60分コースでガイドスタート時間が掲示されています。

今回取材時は、来館グループよりもガイドさんの数が多い状況で「よろしければご案内します」と専属ガイドをしていただけました。実に詳しい解説で、旧吉田家を深く理解できました。

旧吉田家住宅歴史公園

・建物内は車椅子では無理

江戸時代から続く旧家です。当たり前ですがバリアフリーではありません。

主屋、書院など、お屋敷内に靴を脱いで上がり見学できますが、車椅子では段差が多く屋内見学は出来ません。

天保2年築の長屋門周辺や庭のアプローチから、見える範囲を見学します。

そこもフラットな路面ではありません。石畳や未舗装路を車椅子で慎重に進みます。

今回は通常のガイドコースではない、庭の裏側を案内していただけました。

デコボコがある未舗装ですが、我慢できる人なら車椅子でも何とかなるルートです。竹林や書院、新座敷をお庭側から見学。お庭のシャチホコも近くから見学できました。

 

・駐車場からユニーク豪邸がみえる

「旧吉田家住宅歴史公園」の駐車場から、塀の向こうに豪邸が見え隠れしています。英国貴族の別荘のようなデザインに茅葺のような屋根がのる、大きなお屋敷。現在の吉田家の邸宅ということです。

 

・見学には時間の余裕をもって

車椅子では外からの見学のみですが、ガイドさんの解説はほぼ60分コースでした。

家屋の説明はもとより、この地区の歴史、江戸時代の行政・商業の在り方、そして吉田家のこと。勉強になります。

ぜひ時間の余裕にもって見学に出かけてください。

車椅子で訪ねる桐生 観光スポットのバリアフリー情報

群馬県桐生は、古い建物が残る織物の街です。車椅子からみた市街地の主な観光スポットのバリアフリー状況を紹介します。

なお本稿は2019年8月の取材に基づいています。

有鄰館はバリアフリー

○有鄰館はバリアフリー

織物産業で栄えた桐生の歴史を伝える、古い建物が残る本町1・2丁目と天神町の一部は、2012年に国の「桐生市桐生新町重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。

有鄰館はバリアフリー

その観光ポイントが「桐生市有鄰館」です。無料駐車場と障害者用トイレがあり、建物内は車椅子で見学が出来ます。

有鄰館はバリアフリー

障害者用駐車区画は一般駐車場とは離れた場所、本町通りから有鄰館敷地内に入って右側に1台分あります。その区画の隣が障害者用もあるトイレ棟です。障害者用トイレに大型のベッドはありません。赤ちゃん用のシートはあります。

隣接する「桐生市歴史文化資料館」の無料駐車場にも障害者用駐車区画があり、有鄰館観光にも利用できます。

桐生市歴史文化資料館」の無料駐車場にも障害者用駐車区画があり

「桐生市有鄰館」は古い倉庫群を一般開放している施設です。米蔵、酒蔵などの内部を車椅子で見学することが出来ます。

桐生市有鄰館」は古い倉庫群を一般開放している施設

桐生市有鄰館」は古い倉庫群を一般開放している施設

「桐生市歴史文化資料館」は小さな資料館ですが、車椅子での見学は可能です。資料館にはトイレはありません。

桐生市歴史文化資料館」は小さな資料館ですが

桐生市歴史文化資料館」は小さな資料館

隣接する「矢野本店」の看板がかかる古い商店は「喫茶有鄰」が入る土産店です。店内はフラットな部分が多く、売り場は車椅子で利用出来ます。

矢野本店」の看板がかかる古い商店

「矢野本店」から道を挟む「三越」は、越後屋時代からこの地にある店舗です。

「桐生市有鄰館」を拠点に、段差の無い舗装路だけを通り、伝統的建造物群保存地区を車椅子で散策できます。

伝統的建造物群保存地区を車椅子で散策

○絹撚記念館は1Fのみ見学可

桐生市近代化遺産の「絹撚記念館」は、2フロア構造で1Fは車椅子で見学できます。

建物は「旧模範工場桐生撚糸合資会社事務所棟」。有料施設です。

絹撚記念館

絹撚記念館

無料駐車場があります。建物の正面入口は階段ですが、駐車場からスロープがあり、裏口から入館することが出来ます。スロープにあるインターフォンで館内スタッフに連絡をして、裏口を開錠していただきます。

絹撚記念館

1Fの展示室内は段差解消スロープがあり、車椅子で見学出来ます。2F展示室へは階段のみです。主要な展示は1Fにあるので、1Fだけでも見学する価値はあります。

絹撚記念館

絹撚記念館

トイレは1Fにありますが、一般用だけで障害者用はありません。

絹撚記念館

○桐生織物記念館も1Fのみ

「桐生織物記念館」は、昭和9年に建てられた「桐生織物同業組合」の事務所棟で、国の登録有形文化財に指定されている建物です。

桐生織物記念館

前庭部が無料駐車場です。エントランスは正面が階段、両横からはスロープ。スロープ路の上部は両横とも建物の劣化による「頭上注意」という案内があり、通行しないように簡易な柵が置かれています。頭上を注意しながら車椅子で通行してください。

桐生織物記念館

その先、エントランスに2か所段差があり、段差解消簡易スロープが置かれていますが、車椅子では苦戦する段差です。

エントランスに2か所段差があり、段差解消簡易スロープ

入館は無料。1Fが「桐生織物販売場」で2Fが「織物資料展示室」です。2Fへは階段のみです。

1Fの売場は左右2か所に分かれています。どちらも出入口はドアノブを回す手動ドアです。

1F売場内はフラットで通路幅もあり、車椅子での利用は可能です。

1Fにトイレがありますが、障害者用はありません。

桐生織物販売場

桐生織物販売場

桐生織物販売場

桐生織物販売場

○大川美術館は車椅子不可

素晴らしいコレクションが魅力の大川美術館は、郊外の水道山傾斜地に建ちます。

駐車場は水道山公園の無料駐車場を利用します。駐車場には障害者用駐車区画はありません。駐車場から美術館までは舗装された傾斜路を通ります。

素晴らしいコレクションが魅力の大川美術館

エントランスは美術館の最上階になります。

エントランスは美術館の最上階

大川美術館の観覧料は本人と介助者1名が無料に減免されます。受付で手帳を提示して減免措置を受けます。

大川美術館は車椅子不可

車椅子で移動できるのは、受付のある最上階のフロアだけです。その先はすべて階段を利用しての移動になります。足が悪く、階段の利用が辛いも、利用が難しい美術館です。

トイレは途中階に1カ所あり、障害者用トイレはありません。

 

「桐生市有鄰館」及びその周辺の「桐生新町重要伝統的建造物群保存地区」は、車椅子で観光できます。