東京都港区の六本木ヒルズは、東京ドーム2個分の広さの傾斜地に、5つの商業ゾーンがある複合施設です。車椅子で商業ゾーンを利用する際に、知っていると役立つバリアフリー情報を紹介します。
地下鉄駅からのアクセスルートです。日比谷線六本木駅とは地下通路で直結しています。駅から地下通路で六本木ヒルズに向かうと、最初にグルメ店やショップがある「ノースタワー」のB1にでますが、地下通路とノースタワーB1間に段差があるので、車椅子では利用できません。
「ノースタワー」のB1の六本木ヒルズ側の出入口も段差構造です。
車椅子ではノースタワーの横の地下通路を直進して「メトロハット」のB1まで進み、そこで「Aエレベーター」を利用します。
「Aエレベーター」で六本木通りに面した1F、または66プラザの高さ2Fに移動できます。
メトロハットから66プラザへバリアフリーに移動できます。
66プラザ内の段差箇所はスロープがあります。
66プラザからは各方面にアクセスできます。
ルートに迷ったときは、66プラザを起点にすると分かりやすいと思います。
ちなみにノースタワーB1の商業ゾーンに車椅子で行くには、六本木通りに面したノースタワー1Fエントランスから入館し、エレベーターを利用してB1へ移動します。
大江戸線六本木駅からの地下通路は途中に段差があります。エレベーターがある7番出口で地上に上がり六本木通りの歩道などを通行して六本木ヒルズに向かい、「Aエレベーター」に1Fから乗降します。7番出口から徒歩7分の案内です。
南北線麻布十番駅からも地上出口から徒歩7分の案内です。麻布十番商店街の歩道などを通り、スーパーマーケットなどが入る「六本木ヒルズゲートタワー」に進みます。
「けやき坂」を少し上がれば、「ヒルズアリーナ」に到着します。
なお「リンコス六本木ヒルズ店」詳しい情報は、別稿「六本木ヒルズのスーパーマーケット 車椅子買物ガイド バリアフリー情報」を参照してください。
ヒルズ内駐車場からのアクセスルートです。六本木ヒルズの駐車場は、P1からP12まであります。本稿では一般利用できる駐車場の状況を簡潔に紹介します。駐車場の詳細情報は別項の「六本木ヒルズの駐車場 車椅子利用ガイド バリアフリー情報」をご参照下さい。なお機械式駐車場は車椅子で利用可能な構造です。
P1は六本木ヒルズ森タワーの地下にある機械式駐車場です。「Nエレベーター」と「Wエレベーター」が利用できます。「ウェストウォーク」を利用する場合は、「Wエレベーター」の利用が便利です。
P2は六本木ヒルズ森タワーの地下にある自走平置き駐車場です。3フロアすべてに身障者用駐車スペースが設けられています。
P5は「けやき坂コンプレックス」にある機械式駐車場です。ヒルズアリーナへはエレベーターを利用せずに移動できます。
P11は「六本木ヒルズゲートタワー」にある機械式駐車場です。リンコス六本木ヒルズ店や蔦屋書店に行くには便利な駐車場です。
P12は「ハリウッドビューティープラザ」にある機械式駐車場です。
ハリウッドビューティープラザの利用に加えて、六本木交差点方面への移動に便利な駐車場です。
「ノースタワー駐車場」は出口が階段です。車椅子では利用できません。
バリアフリートイレの状況です。六本木ヒルズには一般利用できるバリアフリートイレが合計で32もあります。この内、オストメイト装置があるトイレは6つあります。インフォメーションセンターでトイレの設備を確認できます。
ユニバーサルベッドがあるトイレは1つで「ウェストウォーク」の2Fにあります。トイレの設備更新は進んでいます。現時点では、ほとんどのバリアフリートイレは設備が新しい綺麗なトイレです。
坂道対策です。六本木ヒルズ商業ゾーンにある「けやき坂」は、車椅子では疲れる傾斜の坂道です。
坂の途中に車椅子用の休憩スペースが設けられています。
けやき坂の坂下「六本木ヒルズゲートタワー」付近から、ヒルズアリーナ方面にアクセスする場合は、「テレビ朝日」に沿って環状3号線の歩道を通り、「毛利庭園」から六本木ヒルズ内に入るほうが、「けやき坂」経由よりも傾斜が緩いルートです。
テレビ朝日に沿った歩道を進みます。
坂道を避けて毛利庭園に到着します。
そのままフラットな路面で、ヒルズアリーナやテレビ朝日のエントランス方面に移動できます。
「けやき坂テラス」などの、「けやき坂」の坂上にある商業ゾーンを利用する場合は、「ヒルサイド」1F、あるいは「けやき坂コンプレックス」1Fから、「けやき坂」を横断するブリッジを渡り、その先にある「Rエレベーター」で「けやき坂」に下りると、「けやき坂」の坂上にある商業ゾーンに車椅子で楽に移動できます。
車椅子でのエレベーター利用方法についてのポイントです。六本木ヒルズが混雑している状況で最も込み合うエレベーターは、B2から3Fをつなぐ「Gエレベーター」です。
この混雑を回避するなら「けやき坂コンプレックス」の「Kエレベーター」の利用が便利です。
ただし2Fまでで森美術館へのエントランスになる3Fへは行きません。3Fへ行く場合は、2Fで「ウェストウォーク」に移動して、「Sエレベーター」で3Fへ上がるのが便利です。
なお森美術館の詳細情報は、別稿の「六本木ヒルズ 森美術館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」を参照してください。
六本木ヒルズの商業ゾーンは、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。
(本稿は2022年4月に書き直しました)