六本木ヒルズ53Fにある森美術館は、車椅子で観覧できるバリアフリーな施設です。車椅子での移動ルートを中心に、森美術館のバリアフリー状況を紹介します。
六本木ヒルズ全体のバリアフリー状況は、別稿「六本木ヒルズ商業ゾーン 車椅子利用ガイド バリアフリー情報」を参照してください。
森美術館は森タワーの53Fで、関連する施設が3Fと52Fにあります。
3Fはチケットカウンターと専用エレベーターの乗降口です。
52Fが美術館入口で、ミュージアムカフェや森アーツセンターギャラリーなど関連施設があります。
観覧後に3Fへ戻ると、アート&デザインストアとA/Dギャラリーがあります。
一般的なフロア別移動ルート順は、3F→52F→53F→52F→3Fです。
最初に森タワー3Fを目指します。一般的なルートは、六本木ヒルズGエレベーターで3F「ミュージアムコーン」に行き、連絡通路で3Fチケットカウンターへ向かいます。
このGエレベーターは混雑することがあります。また66プラザレベルからGエレベーターへは屋根のない区間を通行するので雨の日は濡れます。
Gエレベーターを回避する場合は、森タワーSエレベーターを利用します。Sエレベーターで3Fに行き「アート&デザインストア」を通り過ぎるとチケットカウンターに到着します。
森美術館および関連施設で開催されるほとんどの有料企画展は、観覧料の障がい者減免があります。ただし企画毎の設定なので確認が必要です。一概にはいえませんが、本人と介助者1名が半額に減免される場合が多く、無料に減免される企画展もあります。チケットカウンターで障害者手帳を提示して減免申請を行います。
観覧チケットを用意して、3Fから専用エレベーターで52Fへ上がります。車椅子でのエレベーター利用に大きな問題はありません。
52Fには「ミュージアムカフェ&レストラン」と関連施設である「森アーツセンターギャラリー」、展望台「東京シティビュー」があります。いずれも車椅子で問題なく利用できます。52Fにはバリアフリートイレがあります。
53Fの「森美術館」へは、健常者は52Fから階段で上がります。
車椅子では、52Fの「森美術館」エントランスから、裏手にあるエレベーターに誘導されて、53Fへ上がります。森美術館内のバリアフリートイレは、53Fのエレベーター近くあります。展示室に入る前に利用すると合理的な位置にあるトイレです。
53Fの「森美術館」は、中央部が吹き抜けで森タワーを廻るようなフロア設計です。フロア内は基本的に段差のないバリアフリー設計で、一般的な車椅子利用者なら、森美術館は問題なく観覧できます。
帰りは逆のコースです。53Fからスタッフの誘導をうけて車椅子専用エレベーターで52Fへ下りて、一般エレベーターで3Fへ下ります。
3Fにはミュージアムショップ「アート&デザインストア」があります。このショップ内の通路幅はあまり広くはありません。混雑していると車椅子では店内移動に苦戦します。
隣接する「A/Dギャラリー」は小さなアートスペースです。その時々の企画展が開催されます。段差のないフラットな部屋なので、車椅子での観覧に問題はありません。
3Fから他フロアへの移動はGまたはSエレベーターです。帰りルートは「A/Dギャラリー」横のエスカレーターやSエレベーターにも利用者が流れるので、Gエレベーターが極端に混む可能性は低くなります。SエレベーターはB4までつながり、駐車場P2に直結します。車利用で「森美術館」に直行したい場合は、P2の利用が便利です。
人気の企画展は混みます。混雑を上手に避けて、車椅子で森美術館を利用してください。
(本稿は2023年3月に加筆しました)