呼吸器に障がいのある人が酸素飽和度測定をするパルスオキシメーター

呼吸器に障がいのある人が酸素飽和度測定をするパルスオキシメーター

酸素飽和度測定とは、肺の機能が弱く、酸素の取入れがうまく出来ない人のために、体内の酸素の状況を調べることを指します。

身体生涯のある人で、車椅子に酸素ボンベを積んでいる人にとっては、日常的にチェックが必要な事項です。

肺炎などで入院したことがある人、またはお見舞いしたことがある人なら、指先を挟むような小さな器具をみたことがあるはずです。

それが「パルスオキシメーター」という酸素の測定器具です。

酸素飽和度測定をするパルスオキシメーター

原理は、赤色光と赤外光を当て、通過した光の強度からヘモグロビンの比率を測定します。痛みなどは全くありません。

一般的な基準としては、酸素飽和度が90%以下の場合は、肺機能が低下していて、酸素と二酸化炭素のガス交換が上手くいっていないと推測できます。

90未満になった、酸素ボンベを使用するなどの医療につながります。

ただし、この基準数値は個人により、病気により様々ですので、活用方法や医療行為への展開は、専門医の指導を必ず受けてください。

この「パルスオキシメーター」の価格は、安いものは数千円レベルから、高価なものでは10万円オーバーまであります。

当然値段により、連続使用可能時間や、測定精度に違いがあります。

酸素飽和度測定をするパルスオキシメーター

「パルスオキシメーター」の購入は、一般に重度障がい者の日常生活用具給付事業の助成対象になります。個別の判定は各自治体の判断です。

今のところ聞く限りでは、1万円程度の製品を上限にしている自治体が多いようです。

近年、特別支援学校の保健室や、障がい者通所施設などでの「パルスオキシメーター」の導入が進んでいます。ここでも多くは1万円以下の製品が導入されます。

病院では一般に数万円レベルの製品が使用されています。

パルスオキシメーターは、呼吸器に障がいのある人に日常的に使用されている医療機器で、普及品レベルの製品なら助成対象になります。

(本稿は2019年12月に執筆しました)

別稿で「気管への誤嚥が多い人の食事を安全にするとろみ剤」を掲載しています。ご参照ください。