東京国立博物館特別展「東寺」車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

トーハク特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」は、2019年3月26日から6月2日まで、平成館2Fで開催されています。観覧料金は障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。トーハクは身障者に限り、駐車場を利用することができます。事前に電話を入れて下さい。平成館2Fへは健常者はエスカレーターの利用になりますが、車椅子利用者はエレベーターに案内されます。平成館2F会場内にバリアフリートイレが1つ用意されています。

とても車椅子から見やすい展示です。壁面展示は適度な高さ。ケース内の展示物は傾斜がある展示で、車椅子からの低い目線でも観覧可能です。唯一、大型の曼荼羅1点だけがケース内平面展示で、車椅子から見にくい展示です。

会場内は通路幅に余裕があり、少々の混雑であれば車椅子での移動は可能です。特に仏像展示は360℃から鑑賞可能な展示が多く、車椅子からとても見やすくなっています。

過去の特別展と同様に、第1会場と第2会場の間が企画展の売店です。売店内の通路はあまり余裕がなく、少し混みあうと車椅子での移動は難しくなります。展示品なかで1点だけ写真撮影が許可されています。他は撮影禁止です。

10分構成のガイダンスビデオが平成館1Fでリピート放映されます。ガイダンスルームには車椅子用の特別なスペースはありませんが、可動式の椅子からモニターを見るので、車椅子でもスペースさえ確保できれば自由にガイダンスを見ることが出来ます。

見どころの多い特別展です。空海に関する展示から始まり、密教芸術、そして東寺の秘宝へと繋がります。第2会場が仏像の立体曼荼羅の展示。圧巻の第4章です。

「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」は、車椅子で見やすい特別展です。少々の混雑なら車椅子で観覧可能ですが、出来れば混雑日を避けてご覧ください。

別稿で「東京国立博物館 平成館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」を掲載しています。ぜひご覧ください。

東京国立博物館 春の庭園開放2019 車椅子散策ガイド バリアフリー情報

※トーハクの庭園はリニューアルを行い、2021年4月から通年開放されるようになりました。以下は2019年の状況です。

春と秋にだけ公開されるトーハクの庭園。例年は2週間程度の公開期間ですが、2019年の春の庭園開放は、3月12日から5月19日までのロングラン公開。各種の桜が次々に開花する様子を長い期間楽しむことができます。

3月下旬の金曜日と土曜日は特別に夜間開放されますが、庭園開放の時間は10時から16時です。博物館の開館時間と同じではありません。

庭園の出入口は2か所あります。平成館側の西入口は階段があり車椅子では通行できません。車椅子では東洋館側の入口から出入りします。

庭園を一周するルートは、ほぼ舗装路で車椅子での通行は可能です。

庭園入口から入ると「ミカドヨシノ」、五重塔の近くには「ケンロクエンキザクラ」があります。左手の本館裏へ進むと「ヤマベニヒガン」「オオシマザクラ」「エドヒガン」などが順次開花します。

本館裏の広場は未舗装です。固い路面なので車椅子で通行可能ですが、雨上がりなどはぬかるむので注意して下さい。

本館裏の広場にはキッチンカーさくらカフェが出店。ベンチがありアイスなどをいただくことが出来ます。

その先から始まる外周路はすべて舗装されています。池の畔「六窓庵」や「転合庵」に続く道は未舗装の砂利路面なので、車椅子向きではありません。

外周路で「応挙館」に進むまでに数本の「カンザン」があります。池の反対側まで行くと「ヤマザクラ」。池の東側まで進むと春の草花が咲く一帯があります。

本館裏側の周辺はツツジが植栽されています。5月には美しく咲くことが期待されます。

別稿で「東京国立博物館 日本庭園 車椅子散策ガイド バリアフリー情報」を掲載しています。ぜひご覧ください。

上野公園 不忍池 車椅子散策ガイド バリアフリー情報

上野のオアシス「不忍池」は車椅子で散策できます。現地のバリアフリー状況を紹介します。

不忍池

不忍池一帯はバリアフリーで、池の周辺を車椅子で散策できます。四季それぞれに咲くお花を楽しむ。池の鯉、亀、水鳥を観る。そして「弁天堂」はスロープがあります。江戸時代から庶民に愛された池は、車椅子で快適に散策できるバリアフリーなオアシスです。

不忍池

不忍池は3つの水域に区分されます。「野外ステージ」に面したブロックが「蓮池」。

不忍池

不忍通り側に面したブロックは「ボート池」。「上野動物園西園」の領域になるのが「鵜の池」。それぞれの水域周辺のバリアフリー状況を紹介します。

不忍池

「蓮池」周辺の状況です。散策ルートは池の周囲の歩行路。車椅子での通行に大きな問題はありません。夏場には蓮の葉がびっしりと覆い水面が見えないほどになります。毎年7月の後半から蓮の開花が始まります。上野の夏の風物、不忍池の蓮の花は、ここ蓮池で咲き誇ります。

蓮池の畔にある公衆トイレに、バリアフリートイレがありますが、トイレのレベルは高くはありません。

上野公園~不忍池

「ボート池」周辺の状況です。その名の通り有料ボートで遊べるブロックです。動物園側には「浮き橋」の散策路があり車椅子で通行でき、浮き橋のゆらゆら感を楽しめます。

車椅子で水生動物の観察をするなら、ボート池の浮き橋からがお薦めです。鯉や亀が多数生息しています。エサを投げると大騒ぎになります。

上野公園~不忍池

「鵜の池」周辺の状況です。ここにも蓮が自生しています。眺望ポイントは「弁天堂」。「弁天堂」は不忍池全体の中心部に位置するので、弁天堂周辺からは3ブロックすべてを見わたすことが出来ます。

弁天堂の周囲には、「鳥塚」「包丁塚」「魚塚」など、数多くの変わり種の碑があります。

不忍池

これらの変わり種碑の情報はネット上に溢れているので詳細は割愛しますが、いずれも車椅子で近付いて見学が可能です。

不忍池

また弁天堂は正面からは10段ほどの階段を昇りますが、正面左手にスロープがあり、車椅子で参拝ができます。バリアフリーな六角堂です。

不忍池

不忍池

不忍池

これまでは、春の桜、夏の蓮が、不忍池を代表するお花でした。近年、紫陽花の植栽を強化。紫陽花のまだ小さな苗木が、池の周囲に数多く植えられています。すでに池の西側、不忍通り沿いの歩道の脇は、かなりの数の紫陽花があり、6月には美しく咲き誇ります。6月の不忍池は車椅子で紫陽花が楽しめます。

詳しくは別稿「東京の紫陽花名所 上野不忍池 車椅子散策ガイド バリアフリー情報」を参照してください。

上野公園~不忍池

不忍池の歴史について紹介します。不忍池の総面積は、111,776㎡。元は東京湾の入り江であったのが、平安時代の頃に入り江が後退し、取り残されて誕生した天然の池です。

江戸時代の初期に、上野の寛永寺が開かれ、寺の山号を比叡山に模して「東叡山」と定めました。比叡山にとっての琵琶湖の竹生島になぞらえて、「不忍池」に中島を造り「弁天堂」を創設。したがって、「弁天堂」のある一帯は人工島です。

上野公園~不忍池

江戸時代から庶民に人気の観光スポットとなり、広重、歌麿らによる不忍池を描いた浮世絵が多数残されています。

時は下り太平洋戦争中。食糧不足対策として不忍池は埋め立てられて、水田になりました。

不忍池

戦後復旧作業が行われ、現在の池の姿を取り戻したのは昭和30年代になってから。歴史を振り返ると、天然なのか人工なのか、なんともいえない不忍池です。

上野公園~不忍池

弁天堂はスロープがあり、周回路や浮き橋バリアフリー、不忍池は車椅子で散策を楽しめる都心のオアシスです。

(本稿は2021年6月に加筆修正しました)