京都府 道の駅ウッディ京北 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

京都府京都市のウッディ京北は、森の京都を象徴する旧京北町の名産品を楽しめる、屋内に櫓杉がそびえる道の駅です。

2005年に京都市へ編入した旧京北町にあり、2010年に京都市初の道の駅として開業した「ウッディ京北」は、その名の通りウッディな施設です。

道の駅認定を受けているのでバリアフリーですが、最先端のバリアフリー設計ではありません。段差はスロープで解消、バリアフリートイレは1つだけで外側から利用するタイプです。

京都市といっても、市街からは車で1時間以上かかる場所。京北地域の93%は森林です。地域の人口は約5,000人で、その40%強が65歳以上。夏は涼しく、冬は降雪、年間を通じて降水量が多い丹波高原の中、日本海と太平洋の分水嶺に位置します。北山杉の生産地で、アユ釣りの聖域である上桂川が流れる里山。近年は外国人観光客にも人気のエリアです。

施設建物内の「櫓杉」は迫力があります。強風で根元から折れた巨木を運び込んだもので、樹齢600年、幹回りは5m強、高さは7mと、屋久島の屋久杉とほぼ同等のサイズ。威厳がある巨木です。館内は木の香りが漂っています。この「櫓杉」は見る価値があります。

京都の道の駅 ウッディ京北 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

特産品がユニークです。今回訪問時にメイン平台で盛大に販売されていたのは、赤い万願寺唐辛子。真っ赤なので辛そうですが、実は緑色の一般的な万願寺唐辛子よりも、甘みがあるという事。実際に買って食しましたが、本当に甘みがありました。このような、ちょっと変わった地場産野菜を「新京野菜」として、売出し中です。

名物として売出し中なのが「納豆もち」。京北地域の伝統食です。その名の通りの一品。今回食事処でいただきましたが、中心部に納豆をいれたお餅を軽く焼いて、砂糖抜きのきなこをまぶします。お好みで砂糖またはお醤油をつけていただく。納豆入りお餅の甘い味と醤油味が楽しめます。

関西は納豆NGのイメージがありますが、この地域は納豆生産が盛ん。産直ショップでは、特産の京北納豆コーナーがあり、真空パックの納豆もちを販売しています。昔からの冬季の栄養食ということ。京北地域は、冬は雪に埋まります。

ジビエ食品も含めて、山の幸が特産品の中心ですが、もう一つの名物は「鯖寿司」です。この地は西の鯖街道が通る場所。日本海から海の幸が京都へ運ばれていました。伝統ある鯖料理です。

ウッディ京北のショップで特徴的なのは、木製商品が多彩に並んでいること。地元の職人、工房が製作した、椅子、箸、スプーン等など、木製加工商品が並びます。

店内の通路幅に余裕が無いのが難点ですが、車椅子でギリギリ店内移動は可能です。京北の各種木製加工品を品定めできます。

京都の道の駅 ウッディ京北 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

森の京都を象徴する地域の、希少なバリアフリー施設です。樹齢600年の櫓杉を拝み、新京野菜を楽しみ、納豆餅をいただき、木製加工品に触る。道の駅ウッディ京北は、車椅子で古い歴史のある山里の、文化と味覚を楽しめる施設です。

(本稿は2016年9月の取材に基づいています)

天橋立 宮津ロイヤルホテル 車椅子宿泊ガイド バリアフリー情報

京都府宮津市の「宮津ロイヤルホテル」は、天橋立を眺望するエリア最大規模の観光ホテルです。2016年4月に完了した第3期改装後に車椅子で宿泊しました。ホテルのバリアフリー状況を紹介します。

天橋立 宮津ロイヤルホテル 

1994年の開業なので、そもそもの設計はそれほどバリアフリーではありませんが、2014年から3期にわけて改装を実施しました。ホテル公認の車椅子対応バリアフリールームは、2名用の1室です。

駐車場の身障者用駐車区画は、ホテルエントランス前の車寄せに一番近いところにあります。車寄せスペースは屋根有りで、身障者用駐車区画のすぐ手前までは屋根がありますが、身障者用駐車区画には屋根はありません。

運転できる介助者がいれば、雨の日でも車椅子利用者は先に車寄せで降りることができますが、自分が運転者の場合は少し雨に濡れます。

エントランスから1Fロビー周辺はバリアフリー仕様です。車椅子での利用に大きな問題はありません。

1Fロビー横に、バリアフリートイレが設置されています。このトイレは、広さ、設備ともに立派なトイレです。全館でパブリックスペースにあるバリアフリートイレはこの1つです。

館内のレストラン、食事処は、フラットでスペースに余裕があるので、車椅子での利用に大きな問題はありません。

天橋立 宮津ロイヤルホテル 車椅子宿泊ガイド バリアフリー情報

エレベーターはやや狭いタイプ。車椅子と大きな荷物を乗せるカートが一緒に乗ると、ギリギリいっぱいでした。

大浴場はバリアフリー仕様です。脱衣所まで車椅子で行くことができます。大浴場内も無駄な段差は少なく、要所に手すりが設置されています。露店風呂、空中足湯コーナー、サウナなどは段差がありますが、室内大浴場までは無駄な段差を排除しています。今回取材時は、浴室内用の車椅子の用意はありませんでした。

大浴場ですから、全く車椅子から降りることが出来ないレベルの身体障がいのある方の利用は厳しいですが、やや足が悪いレベルの人はもちろん、つかまり立ちや介助歩行が出来る人なら入浴できるかもしれません。

着替えは広々したフラットな脱衣所で快適にできます。1994年開業の観光ホテルとしては、車椅子で利用しやすい大浴場です。

お土産品コーナーは充実しています。売店ではなく大型店舗です。売り場面積は100坪以上で、広々したワイド設定の通路に、低い商品陳列棚、品揃えはフルライン、車椅子で買い物がしやすいお店です。

宮津ロイヤルホテルから見る天橋立は、夕陽が落ちる方向。サンセットの美しさは定評があります。

宮津ロイヤルホテル

以上、2016年時点での宮津ロイヤルホテルのバリアフリー状況です。

別稿で「天橋立四大観 大内峠一字観公園」を掲載しています。ご参照ください。

京都 清水寺・金閣寺・三十三間堂・三千院 車椅子観光バリアフリー情報

古都京都は、バリアフリー化に積極的に組んでいる観光都市です。京都の玄関口、JR京都駅は、改装が進みバリアフリーな駅に生まれ変わりました。車椅子利用者にとって、京都へのお出かけのハードルは下がっています。

もうひとつ特筆すべき点は、ほとんどのタクシーの運転手さんが、介護のトレーニングを受け、車椅子ユーザーにも適切な対応をしていただけることです。日本一車椅子でタクシーを利用しやすい街は京都ではないでしょうか。

京都観光のバリアフリー情報は世の中に溢れています。観光名所ごとの基本的なバリアフリー情報は簡単に入手できると思いますので、バリアフリー化されていますが、それでも少し気を付けるポイントがある、4つの観光名所の状況を紹介します。

○清水寺

清水寺は車椅子での通行が苦戦する坂の上にあるので、アクセスはタクシーが便利です。運転手さんの話では「車椅子のお客さんを乗せたタクシーだけが許させる一番近い」場所、拝観料を支払う窓口の近くまでタクシーで行くことができます。

清水寺は、清水の舞台をはじめ境内を車椅子で一周できるルートが1パターンだけあります。出入口も1か所だけがバリアフリーで、他の出入り口は段差があります。清水寺は、最初に戻るルートで、所定のルートで一周する、という範囲においてバリアフリーです。したがって車椅子では、他の観光客とは違う、入口に戻る動線になります。

清水寺

○金閣寺

金閣寺は駐車場、車寄せ、段差箇所のスロープ設置と、各所がバリアフリー対応されています。砂利道を移動する必要はありますが、金閣寺は車椅子で見学できます。

ただし金閣寺の裏までは行けますが、そこまでが限界で、裏山の観光ルートは段差と階段があり、車椅子では他の観光客と同じルートは通行できません。そこから引き返す観光になります。

金閣寺

○三十三間堂

三十三間堂は、目の前までタクシーで行くことができ、堂の入口までバリアフリーに移動できます。屋外からの外観見学は車椅子で問題なくできます。観音像が並ぶ屋内へも、スロープがあり車椅子で入ることができます。

堂の内部の観覧は、原則として堂の入口で備え付けの屋内参拝専用の車椅子に乗り換えます。自分の車椅子のタイヤを軽く拭いて堂内に入ることは、原則禁止です。車椅子の乗り換えができない障がいのある方は、事前に相談されることをお薦めします。

三十三間堂

○大原 三千院

三千院は、大変面白いバリアフリー状況です。一般情報では「バリアフリー」となっている場合が多いようですが、一筋縄ではありません。

アクセスは、大原のバスステーションから、あるいはその周辺の駐車場から、一般観光客が通るルートで移動しようとすると、強烈な上り坂を通ります。お店が並ぶ楽しい参道ですが急坂です。段差は回避できますが、力強い介助者がいても車椅子では通行が辛い急坂です。

一般車両が進入できる終点地、もっとも三千院に近い、標高の高い所にある駐車場までは車で行けます。ここにマイカーを停めるか、ここまでタクシーで行くかをお薦めします。そうすると、急坂を回避して車椅子で三千院の入口に行くことができます。

三千院内部は、傾斜地に頑張ってスロープが造られています。努力賞を上げたいスロープです。またスロープ路に面して独立棟のバリアフリートイレが設置されています。ただ傾斜が強く、普通の車椅子利用者ではとても通行できないスロープ箇所があります。

三千院の建物の中へは段差があり、車椅子は屋内には入れません。屋外スロープ上からの参拝になります。

三千院からは、バリアフリーに取り組むという強い意志が伝わってきます。車椅子での観光は簡単ではありませんが、チャレンジは可能です。

大原 三千院

歴史ある京都の名所は、元々はバリアフリーではありません。車椅子では限界があることを前提にして、京都観光を楽しんでください。

(本稿は2016年に初稿を執筆し、2022年7月に加筆修正しました)