日本三景「天橋立」には、天橋立四大観と呼ばれる四方向からの絶景ポイントがあります。
天橋立が天に舞う龍に見える「飛龍観」は「天橋立ビューランド」からの眺めです。車椅子で行くことができますが、スロープ、エレベーター、そしてモノレールを利用して上る、有料遊園地の中にあるビューポイントです。
傘松公園からは「斜め一文字」。ここも車椅子で行けますが、ケーブルカーを利用します。
「雪舟観」は階段を登る山の上なので、車椅子での観光は困難です。
そして「大内峠一字観公園」から望めるのは「一字観」。天橋立が横一文字に見える眺望ポイントです。ここへは、モノレールやケーブルカーを利用することなく、車だけで行くことができます。
車でのアクセスを前提にした場合、車椅子利用者にとってもっとも簡単にアクセスできる天橋立四大観は、「大内峠一字観公園」から望めるのは「一字観」です。大内峠一字観公園のバリアフリー状況を紹介します。
「大内峠一字観公園」は、パノラマコテージ、キャンプ施設がある公園です。ただし天橋立ビューのパノラマコテージは、階段があるので車椅子での利用は難しい構造です。
コテージやキャンプ施設を利用しなければ、公園の利用は無料です。駐車場の近くにあるトイレ棟には、バリアフリートイレがあります。
「大内峠一字観公園」は高台にある公園です。ここに至る道路は上り坂で、舗装路ですが、ところどころ道幅がかなり狭い区間があります。特に天橋立方面からのアクセス路は狭い箇所があるので、注意して運転してください。
公園の駐車場には身障者用駐車区画はありません。駐車場の横に公園管理棟があり、そのすぐ横の場所から「一字観」を望むことができます。「一字観」は横一文字に見えるポイント、天橋立を正面の高台から見ている位置になります。
更に先に行くと展望台がありますが、そこまではデコボコがある未舗装ルートです。無理をすれば車椅子で行けないことはありませんが、駐車場の横の場所から見ても、それほど景観は変わりません。
天橋立四大観の中で、一般的な知名度は高くない「一字観」ですが、車でアクセスするなら、もっとも簡単に車椅子で行くことが出来ます。
(本稿は2016年9月の取材に基づいています)