弥生美術館・竹久夢二美術館 足が悪い人のためのバリアフリー観覧情報

東京都文京区にある、2つの美術館が連結した構造の私立美術館です。素敵な美術館ですが、館内は階段構造でエレベーターはなく、車椅子での観覧は出来ません。また足が悪いレベルの人でも、階段が多いので苦戦する可能性があります。ご自身やご家族の利用の可否が判断できるように、現地の状況を紹介します。

アクセスの状況です。東京大学本郷キャンパスの弥生門の前に建つ美術館です。来館者用の駐車場はありません。車寄せもありません。地下鉄の根津駅または東大前駅から徒歩7分の案内です。根津駅からは言問通りのきつい上り坂を通り、暗闇坂を下ります。東大前駅からは、言問通りの緩い下り坂を通り、暗闇坂を下ります。坂道のレベルで比較すると、東大前駅からのアクセスのほうが、少し楽です。

エントランス周辺の状況です。石畳のアプローチを通り、手動ドアを開けて館内に入ります。

弥生美術館・竹久夢二美術館

すぐ左に受付があり、両館共通の観覧券を購入します。会計は現金のみ、観覧料の障がい者減免制度はありません。現在はコロナ対策で、入館は予約制です。1時間単位の入館時間をWebで予約します。

カフェは石畳アプローチに面しています。館内からではなく、アプローチから出入りします。館内の受付の先にミュージアムショップがあります。その先が弥生美術館の1F展示室です。

弥生美術館・竹久夢二美術館

観覧ルートと階段の状況です。各展示室内の床に段差はありません。観覧ルートは弥生美術館の1Fから2F、そして3Fへ階段で上がります。そして2Fに階段で戻ります。弥生美術館の2F展示室奥と竹久夢二美術館の2Fが通路で直結しています。

竹久夢二美術館は2フロア構造です。2F展示室を観覧してから、階段で1Fに下りて1F展示室を観覧します。

弥生美術館の1Fから3Fまでの階段は、一般的な幅と間隔の階段です。移動に負荷がある急階段は、竹久夢二美術館の2F から1Fです。この区間には手摺があります。平地は普通に歩行している高齢の方でも、手すりにつかまって慎重に下りる必要がある階段です。膝が悪い人には、かなり辛い階段かもしれません。

トイレの状況です。トイレは洋式ですが、基本的な構造は狭いトイレです。弥生美術館の2Fに男女別トイレ。竹久夢二美術館の2Fのトイレは、男性用は故障していて、女性用のみ使用可。そして竹久夢二美術館を出た先にある、弥生美術館の1Fに男女兼用の個室が1つあります。

館内に休憩室はとくにありません。各展示室内に椅子があり、座って休憩することができます。ただし展示室内の通路に、スツールが置かれている状態なので、あまり落ち着いて座っていられる雰囲気ではありません。足腰が万全ではない人は、こまめに座って休憩をとり、疲れをためないように気を付けてください。

竹久夢二美術館の1F出口の先が、屋内記念撮影コーナーです。ガラス面から綺麗な中庭を眺めることができます。ただし空間的な余裕はあまりありません。出口の開閉に気を配りながら、さっと写真を撮り、次の人に場所を譲るイメージです。

弥生美術館と竹久夢二美術館は素敵な施設ですが、5つの展示室をすべて階段で上り下りして観覧する美術館です。足腰が万全ではない人は、利用の可否を慎重に判断してください。

東京にある個性的な美術館を別稿でまとめて掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2020年11月に執筆しました)

茅ヶ崎市美術館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

神奈川県茅ケ崎市の美術館です。開館は1998年。小高い丘の上に建つ施設で、エントランスまでのアプローチは長い傾斜路です。車椅子でのアクセス方法を中心に、現地のバリアフリー状況を紹介します。

茅ヶ崎市美術館

茅ヶ崎駅から徒歩8分の案内です。高砂通りを進みます。この区間は、ほとんどアップダウンはありません。

茅ヶ崎市美術館

市立図書館を過ぎ、「高砂緑地」から美術館に向かうのが一般的なルートです。

茅ヶ崎市美術館

「高砂緑地」から美術館エントランスまで、約70mの蛇行傾斜路を通行します。

茅ヶ崎市美術館

この道の傾斜はそれほど強くはありません。元気な車椅子利用者と介助者なら、無理なく通行できる坂道です。したがって車椅子でも坂道が苦手でなければ、一般的なアクセスルートが利用可能です。

茅ヶ崎市美術館

70mの蛇行傾斜路が苦手な人のために、車椅子専用入口が用意されています。美術館の入口をイメージすると迷います。「市立図書館」の入口から図書館の敷地に入ります。

茅ヶ崎市美術館

そのまま「関係者以外立入禁止」の先に進みます。

茅ヶ崎市美術館

突き当りが美術館の通用口です。

茅ヶ崎市美術館

ドアの左手にあるインターフォンで、車椅子での来場を伝えてください。スタッフが来て、誘導していただけます。ここから入ると美術館のB1です。

茅ヶ崎市美術館

車でアクセスして車椅子専用入口を利用する場合は、車で美術館通用口の前まで進んでください。スタッフの誘導に従って、その付近に車を駐車することができます。予約は不要です。

茅ヶ崎市美術館

一般来館者用の無料駐車場が高砂緑地入口の横にあります。一般的なアクセスルートを利用する場合は、ここに駐車します。身障者用駐車区画が1台分用意されています。収容台数は少ない駐車場で、満車の場合は利用できません。

茅ヶ崎市美術館

一般ルートで正面入口から入った場合を想定して、館内の状況を紹介します。通用口から入館した場合は、スタッフの誘導に従ってください。

1F正面入口は自動ドアです。エントランス周辺には車椅子で気になる段差はありません。

茅ヶ崎市美術館

美術館はB1から2Fの3フロア構造です。

茅ヶ崎市美術館

エレベーターは1基、サイズは大型です。

茅ヶ崎市美術館

バリアフリートイレは1Fにあります。スペースは一般的で、設備はシンプルなトイレでした。

茅ヶ崎市美術館

1Fの受付で入館手続きを行います。茅ヶ崎市美術館の観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者が無料に減免されます。2020年度より必要な人数の介助者が無料になりました。受付で障害者手帳を提示して、無料鑑賞券を発行していただきます。

茅ヶ崎市美術館

一般見学者の上下階移動は階段の利用がメインルートです。

茅ヶ崎市美術館

展示室は1Fに1室、B1に2室あります。いずれもフラットな構造の展示室です。

茅ヶ崎市美術館

2Fには「美術館カフェ」があります。店内はフラットでテーブル席。車椅子での利用は可能です。

茅ヶ崎市美術館

退館ルートを紹介します。一般ルート利用の場合は1Fから出て、スロープ路を下ります。

茅ヶ崎市美術館

通用口から出る場合は、B1でスタッフに声をかけて誘導を受けてください。茅ヶ崎市美術館は、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。

神奈川県平塚市の市立美術館「平塚市美術館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2020年11月に執筆しました)

水戸芸術館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

シンボルタワー、劇場、コンサートホール、アートギャラリーなどで構成される、茨城県水戸市の市制100周年を記念して1990年に開館した文化施設です。バリアフリーの概念が広まる以前の設計ですが、改修や運用の工夫により、車椅子で利用できる施設になっています。

水戸芸術館

水戸駅からは1.6kmの距離。アクセスは車が便利です。

地下有料駐車場がありますが階段の利用になるため、屋外に身障者専用の駐車場があり、利用予約を受け付けていただけます。HPに案内がある、水戸芸術館事務局に電話で申し込みます。

利用日と時間帯を決めて電話を入れると、スタッフが駐車スペースの空き状況を確認します。空いていれば名字と電話番号を聞かれます。以上で予約が完了します。

利用当日、利用者の名字が貼られたパイロンが駐車スペースに置かれます。それを自分で移動して駐車します。

水戸芸術館

予約できる駐車スペースがある場所は、シンボルタワーの足元にある、大型バス用の駐車場の奥です。側道から入るアクセスルートになります。

身障者用としてブルーラインになっているスペースが2台分用意されています。どちらも幅の広い駐車スペースです。

水戸芸術館

車椅子は、身障者用駐車スペースがあるシンボルタワー側からのアクセスが推奨されています。

水戸芸術館

水戸芸術館

シンボルタワーの横から広場の横を通行します。

水戸芸術館

そのまま「カスケード」の横を通過します。

水戸芸術館

直進すると水戸芸術館入口がありますが、ここは手動ドアです。

水戸芸術館

その手前のコーヒーラウンジに入るドアが自動ドアです。車椅子はこのドアからの入館が推奨されています。

水戸芸術館

バリアフリートイレの状況です。バリアフリートイレは2ヵ所あります。1つは身障者用駐車スペースからみて、「カスケード」の反対方向、左方向に進む先です。

もう1つは、館内の2Fにありますが利用に注意が必要です。2FのトイレはACM劇場の出入口付近、通常時はロープで進入禁止になっているゾーンにあります。

水戸芸術館

今回取材時はスタッフが同行して案内していただけました。

水戸芸術館

シンボルタワーのバリアフリー状況です。シンボルタワー「塔」の出入口はスロープがあり、展望室にはエレベーターで上がります。車椅子で利用できる施設です。また入場料の障がい者減免制度があり、水戸市及び近隣の市町村にお住いの障がい者と介助者は、入場料が無料に減免されます。

水戸芸術館

ホールと劇場のバリアフリー状況です。「コンサートホールATM」と「ACM劇場」は、基本的には車椅子利用ができると案内されています。また「車椅子ご利用のお客様、盲導犬、介助犬ご同伴のお客様は、指定の座席へのスムーズなご案内のためご予約時にお知らせください。」と案内されています。詳細はプログラム毎に確認してください。

水戸芸術館

エントランスホール2Fには、国産のパイプオルガンが設置されています。

水戸芸術館

現代美術ギャラリーのバリアフリー状況です。今回取材では「現代美術ギャラリー」の特別展を観覧しました。現代美術ギャラリーの観覧料は障がい者減免制度があり、住所に関わらず本人と介助者1名が無料に減免されます。エントランスホール1Fのチケットセンターで障害者手帳等を提示して入館手続きを行います。

現代美術ギャラリーは2Fにあります。ギャラリーの受付は1F。そこから階段で2Fへ上がるのが通常ルートです。車椅子はエレベーターを利用します。エレベーターで2Fへ上がると、乗降口はドアが閉められています。またそこを出ると、会場の出口にでます。したがって、1Fからスタッフの誘導に従い、エレベーターを利用して会場入口に向かってください。帰りも同様に、出口付近のスタッフに声をかけて誘導を受けてください。

水戸芸術館

現代美術ギャラリーの展示室内は、フラットでスペースに余裕があり、車椅子で問題なく利用できます。一部の展示室は高い天井がガラス屋根で、自然光が入る構造です。

水戸芸術館

駐車場の手配、会場への案内など、スタッフの手を煩わすことになりますが、水戸芸術館の主な文化施設は車椅子で利用できます。

水戸芸術館

常陽銀行が無料公開している貨幣や経済の資料館「常陽史料館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2020年11月に執筆しました)