東京都現代美術館「GENKYO横尾忠則」バリアフリー観覧情報

東京都江東区木場公園内にある東京都現代美術館の企画展です。会期は2021年7月17日から10月17日まで。「GENKYO」とは、「原郷から幻境へ、そして現況は?」。1960年代から現在まで、横尾忠則氏の60年以上にわたる創作活動を紹介する、現代美術館企画展示室の1Fから3Fを使用した大規模個展で、横尾氏本人が監修した600点以上の作品が展示されています。

「GENKYO横尾忠則」展の観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者2名まで無料に減免されます。会場入口で障害者手帳を提示して減免措置を受けます。

観覧は事前予約優先ですが、障がい者減免制度の適用を受ける人は、事前予約は出来ません。会場の混雑状況によっては、入場を待たされる可能性があります。

会場内は全面的に撮影禁止です。唯一写真撮影ができるのは、パブリックスペースである1Fミュージアムショップ奥の壁面に展示される「WITH CORONA(WITHOUT CORONA)」です。ただし制約事項があるので注意して撮影してください。展覧会ショップの壁面に展示される同テーマの作品は、撮影禁止です。

東京都現代美術館「GENKYO横尾忠則」

車椅子での観覧ルートは、入口から1F、エレベーターで3F、エレベーターで2F、エレベーターで1F出口が標準です。エレベーターは1系統2基ありますが「GENKYO横尾忠則」用のエレベーターは、正面からみて右側のエレベーターです。左側は地階で同時開催されている「海、リビングルーム、頭蓋骨」展用です。

展示は3フロア合計で15のパートで構成されます。驚くべきボリュームの個展です。パートは年代順ではありません。最初のパート「神話の森へ」は、1980年代の作品。3番目のパート「リメイク/リモデル」は、1960年代から2010年代までの作品が展示されるパートです。

事前知識があると理解が深まるパートは、3Fの「滝のインスタレーション」。横尾氏が蒐集した、13,000枚におよぶ世界の滝の絵葉書を使用した一つの作品です。

2020年から2021年にかけて制作された大作が公開されているのが、3Fの「原郷の森」。ポスターに掲載されている「自画像」以外の作品は、すべて「作家蔵」の作品です。

2Fのパートは「アーカイブ」。横尾氏5歳の時の作品などが展示されています。

600点の作品が展示される大規模個店ですが、車椅子で見難い気になる展示作品はほとんどありません。「GENKYO横尾忠則」は、車椅子で観覧できるバリアフリーな企画展です。

東京都現代美術館のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

東京ミッドタウン「ざわつく日本美術」「北斎づくし」「富士山づくし」

2021年夏。東京ミッドタウンで3つの企画展が開催されています。

サントリー美術館で「ざわつく日本美術」。ミッドタウン・ホールが「北斎づくし」。フジフィルムスクエアは「富士山づくし」。車椅子からみた、それぞれの状況を紹介します。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

サントリー美術館らしい工夫された企画です。キャッチコピーは「これは見るを愉しむ展覧会だ」。国宝や重文は数点しか展示されていませんが、提案された見方で古美術を楽しむ企画展です。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

会期は2021年7月22日から9月17日まで。日時予約は不要です。観覧料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

多くの展示品は車椅子から鑑賞できます。とくに壁掛け展示される大型作品などは問題なく車椅子から鑑賞できます。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

車椅子で鑑賞しにくいのは、平台ケースの中に平面的に置かれる展示品です。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

多くの平台ケースが車椅子目線と同じ高さがあるので、真横から、あるいは見上げて鑑賞することになります。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

ケースの中に沈められるように置かれた展示品は、車椅子からほとんど見えません。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

鏡を利用して作品の裏側を鑑賞する展示品も、車椅子目線では見難い状況です。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

ケース内に傾斜をつけて展示していただくと、車椅子から作品が見えます。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

このような縦型のケースは、車椅子からとても観覧しやすい展示です。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

美術館そのものはバリアフリー仕様です。ミュージアムショップも車椅子で利用できます。

サントリー美術館「ざわつく日本美術」

サントリー美術館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

先進の印刷技術と映像技術で「北斎漫画」「冨嶽三十六景」「富嶽百景」の全頁、全点、全図を展示する大型の企画展です。会期は2021年7月22日から9月17日まで。有料イベントで日時予約制ですが、観覧料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名は予約不要で無料入場できます。ただし会場の混雑状況により、入場できない場合もあります。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

高い天井を利用して、大きく印刷された北斎作品が吊り下げられています。もちろん車椅子から見上げて鑑賞できます。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

「北斎漫画」と「富嶽百景」の展示の中心はケース内展示です。今回取材時、会場はかなりの混雑状況。車椅子で展示ケースに近づくのに苦労しました。また下部に空間がないケースは、車椅子を横向きにして鑑賞することになります。ケースの高さは車椅子目線でなんとか見える位置。見やすいとまでは言えませんが、近づいて横向きから鑑賞することはできます。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

大判錦絵の「冨嶽三十六景」は車椅子で鑑賞しやすい壁掛け展示です。

デジタル北斎は見やすい場所さえ確保できれば、車椅子から鑑賞できます。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

展示の最後にグッズコーナーがあります。レアな企画品があると大人気。今回取材時は大混雑で、車椅子で通り抜けるだけで苦戦しました。
ミッドタウン・ホールそのものはバリアフリーですが、今までにない大型の企画展、会期末にむけて人気が高まることが予想されます。車椅子ではなるべく混雑を避けて観覧することをお薦めします。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

フジフィルムスクエア「富士山づくし」

北斎の冨嶽三十六景の展示もありますが、展示の中心は岡田紅陽、白籏史郎、竹内敏信、大山行男、4人のカメラマンによる富士山の写真です。会期は2021年7月21日から8月19日まで。入館無料の企画展です。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

「富士山づくし」は、大型のパネルが壁掛け展示されています。展示場はフラットでスペースに余裕がある配置。車椅子で問題なく富士山を楽しめる企画展です。

ミッドタウン・ホール「北斎づくし」

東京ミッドタウン全体はバリアフリー仕様で、車椅子で利用しやすい施設です。2021年夏、いままでにない連動企画が開催されています。

フジフィルムスクエアの詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

(本稿は2021年7月に執筆しました)

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」展 車椅子観覧情報

東京都港区白金台の庭園美術館で開催されている企画展です。アールデコ様式の旧朝香宮邸を舞台に、ジュエリーなどのルネ・ラリックの作品群が展示されます。会期は2021年6月26日から9月5日まで。本館の1Fと2F、そして新館のギャラリーが会場です。

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

「ルネ・ラリック リミックス」展の観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者2名まで無料に減免されます。本館1F受付で障害者手帳等を提示して減免措置を受けます。

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

なお東京都庭園美術館は来館者用有料駐車場があり、駐車料金も障がい者減免制度があります。庭園入口で障害者手帳を提示して減免措置を受けます。駐車場には1台分、身障者用駐車区画が用意されています。

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

旧朝香宮邸とルネ・ラリックという、抜群に相性が良い組み合わせの企画。室内外の装飾、そして127の展示作品群を鑑賞できます。多くの人が満足できる展覧会だと思います。

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

ここからは車椅子での観覧コースを紹介します。

本館入口は段差構造です。エントランス周辺のスタッフに声をかけて、2か所に簡易スロープをかけていただきます。通常、利用者から声をかけなくても、美術館スタッフは気が付いて、スロープを用意していただけます。

「ルネ・ラリック リミックス」展の観覧ルートは、本館1F、階段を上がり本館2F、連絡通路を渡り新館という順番です。

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

車椅子でも同様。まず本館1Fのすべての展示を観覧します。ジェリーや生物など自然をモチーフにした作品群が展示されています。

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

本館2Fへは、外部に増設されたエレベーターを利用します。2Fでも簡易スロープを利用するので、2Fへ上がる前に1Fスタッフにこれからエレベーターを利用することを申告してください。2Fスタッフに連絡していただき、スロープが用意されます。

2Fの簡易スロープは、少し急な角度と一部カーブがあります。元気な介助者がいると助かるスロープです。

2Fでは古代ギリシアをモチーフにした作品や花瓶、そして香水瓶など女性のための作品が展示されています。小さな作品も多く、車椅子では横から鑑賞する角度になる展示品もあります。

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

2F展示を観覧後は、再度スタッフに申告して簡易スロープを設置していただきます。後ろ向きで下りるほうが安全な角度です。そして外付けエレベーターで1Fに戻り、新館へ向かいます。

新館はバリアフリー施設です。車椅子で問題なく観覧できます。

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

ギャラリー1の展示テーマは「装飾の新しい視点をもとめて」。多種多様なコレクションが展示されています。

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」

またギャラリー2では、現在の工房の様子を紹介するビデオがリピート放映されます。フラットなスペースに可動式の椅子が配置されているだけなので、空きスペースから車椅子でビデオを鑑賞できます。

旧朝香宮邸とルネ・ラリックは相性が良い組み合わせです。東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」展は、幅広い層にお薦めできる企画展です。

東京都庭園美術館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。