本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

東京のバラの名所「本郷給水所公苑」は給水所の屋上にあります。隣接する「東京都水道歴史館」と併せて、現地のバリアフリー状況を紹介します。

「本郷給水所公苑」

所在地は東京都文京区本郷。御茶ノ水駅と水道橋駅の中間にある、東京都水道局が管理する「本郷給水所」の上部を人工地盤にして造られた公苑です。

公苑は和風庭園と洋風庭園に分かれ、バラ園は洋風庭園にあります。53品種、300株のバラが植えられていると公表されています。

本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館

屋上庭園なので車椅子で行くとスロープを上ります。スロープは2箇所あります。

本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館

車椅子利用者に推奨されているスロープは、公苑の南側、順天堂大学側のスロープです。

順天堂大学側のスロープ

公苑の西側のスロープは傾斜角度が強く、入口には自転車の通行を妨げる棒が3本立てられています。

公苑の西側のスロープ

車椅子用の南側スロープを上ると和風庭園側に入ります。和風庭園内は段差路が多く、車椅子での庭園内散策には不向きな路面です。公苑の外周路がフラットなので、車椅子では公苑の縁に沿うようにして洋風庭園に進みます。

和風庭園は段差路

洋風庭園内はほぼ全域車椅子で通行可能なフラット路面です。

バラ園は車椅子での散策可

バラ園は車椅子で移動できます。

バラ園は車椅子での散策可

開花シーズンは春と秋です。

バラ園は車椅子での散策可

「東京都水道歴史館」

「本郷給水所」の一角に建てられた無料の歴史博物館です。来館者用の専用駐車場はありません。

本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館

1995年に開設された歴史館ですが、改装されて車椅子で見学ができます。3F構造でエレベーターがあります。かごのサイズが大きい車椅子で乗り込めるエレベーターです。

本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館

バリアフリートイレは1Fにあります。一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館

見学コースは2Fから始まります。2Fが江戸時代の水道の歴史の紹介、1Fが明治以後の歴史の紹介です。3Fはライブラリーで、水道に関わる図書や資料があり、閲覧が出来るフロアです。多言語対応の音声ガイダンス端末の無料貸出サービスがあります。2Fには江戸時代に使われた水道管などの実物展示や、長屋の再現などがあります。

「玉川上水ものがたり」のコーナーは、玉川兄弟の上水開発の物語を、アニメと人形劇で紹介しています。玉川上水は1654年に開設。江戸幕府が開かれて約50年後に完成した上水路。玉川上水が出来る前の江戸市民の水に関わる苦労話も紹介。江戸市民の生活をかけた上水開発の歴史を学べます。

本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館

エレベーターで下りると、1F展示順路の途中にでます。ここの展示構成は、コース順に従って見たほうが楽しめます。

本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館

最初は「癒しの水風景」からで、村山貯水池の取水塔の実物大のレプリカの中を通ります。村山貯水池は1927年、山口貯水池は1934年、そして小河内ダムが1957年の完成です。

その先には、牛馬用・犬猫用・人間用と3つの水飲み場が設けられた水道栓「馬水槽」のレプリカ展示。そして日本最大級の水道管の展示があり、明治以後の近現代の水道史が学べます。

現在の東京都内の区市の水道供給ライン編成の解説があります。この区は「金町浄水場」ライン、あの区は「朝霞浄水場」ライン、というエリア別の分布が可視化された模型で学べます。複雑にラインが入り組んだエリアや飛び地などがあり、とても勉強になります。

本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館

1Fの休憩コーナーには、東京水をいただける給水コーナーがあります。

本郷給水所公苑バラ園と水道歴史館

「本郷給水所公苑」は車椅子でスロープを上りバラ園を楽しめます。「東京都水道歴史館」は車椅子で見学が出来るバリアフリー施設です。

江東区有明にある、下水について学ぶ「虹の下水道館」を別稿で掲載しています。ご参照ください。

(本稿は2022年9月に加筆しました)

国立公文書館「江戸時代の天皇」展 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

2019年春の特別展は、天皇陛下の退位、皇太子殿下の即位を記念して、江戸時代の天皇に関する資料展です。開催期間は2019年4月6日から5月12日。車椅子で行く現地のバリアフリー状況を紹介します。

車椅子で行く国立公文書館「江戸時代の天皇」展

所在地は千代田区北の丸公園3番地。皇居に隣接した立地です。敷地内に入ると舗装された広い前庭空間があり、障害者用駐車区画が1台分整備されています。エントランス周辺はまったく段差のないフラット構造です。

車椅子で行く国立公文書館「江戸時代の天皇」展

館内に入ると受付は右手になります。「江戸時代の天皇」展は入場無料。1Fの壁面にそって資料が展示されます。

車椅子で行く国立公文書館「江戸時代の天皇」展

国立公文書館の展示用ケースは、車椅子からはみえないタイプのものが数多く使用されます。

車椅子で行く国立公文書館「江戸時代の天皇」展

「江戸時代の天皇」展でも、高さがあり、かつ壁面が透明ガラスではないケース内に、平面的に資料が置かれる展示が多数あります。

車椅子で行く国立公文書館「江戸時代の天皇」展

壁面に掲示される展示は車椅子で鑑賞可能です。見える展示だけでも相当のボリュームがある特別展です。

車椅子で行く国立公文書館「江戸時代の天皇」展

展示室内はフラットで通路幅は余裕があります。問題はケース内の平面的な資料展示だけです。

車椅子で行く国立公文書館「江戸時代の天皇」展

歴史的な資料が展示されます。歴代の天皇の肖像画が並ぶコーナーもあります。一般的にはあまり知られていない江戸時代の天皇をみる、貴重な機会です。

展示の最後は小渕官房長官が掲げた「平成」の書。その隣は「令和」を記念する展示。これらの展示は車椅子から見えます。

車椅子で行く国立公文書館「江戸時代の天皇」展

車椅子で行く国立公文書館「江戸時代の天皇」展

車椅子から見にくい展示がありますが、国立公文書館1F展示室はフラットなバリアフリー構造です。

多治見市モザイクタイルミュージアム 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

地場産業のタイルをテーマにした岐阜県の「多治見市モザイクタイルミュージアム」は、車椅子で利用できる施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

ミュージアムの所在地は「多治見市笠原町」です。大正時代から旧多治見町で興ったタイル産業は、戦後笠原町を拠点に隆盛しました。1995年から笠原町の有志が、全国各地からタイル製品や建物の一部など、モザイクタイルの蒐集活動を開始。そのコレクションが展示されます。

建物の設計は高名な建築家が担当。建物の魅力も見逃せません。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

アクセスは車が便利な立地です。公民館などと共用の無料駐車場があります。

身障者用駐車場は一般駐車場とは別に、ミュージアムの裏側に2台分用意されます。予約は不要で空いていれば自由に使用できる無料駐車場です。

屋根付きの駐車場で、建物裏側の出入口からミュージアム内に直結します。身障者用駐車場を利用出来れば、雨天でも濡れずに車椅子で移動可能です。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

一つだけ問題があります。建物のデザインで見のがせない正面ファザード部分が、一般駐車場の方面から眺める設計で、身障者用駐車場と館内にいるだけでは眺めることが出来ません。ミュージアム正面入口と一般駐車場を結ぶ歩行ルートは、車椅子では移動が厳しいデコボコがある傾斜路です。建物の正面ファザードを観るには、車で一般駐車場に移動して、駐車場周辺から眺めることをお薦めします。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

ミュージアムは有料ですが、入館料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。身障者用駐車場から屋内に入ると1Fです。受付があるので入館手続きを行って下さい。館内は無料ゾーンと有料ゾーンがあるので、入館証明シールを体の見えるところに貼るのがルールです。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

ミュージアムは1Fから4Fまでの構造です。推奨されている見学順は、4Fから下りてくるルートです。健常者は1Fから、土のトンネルのようなデザインの「大階段」を上り4Fへ上がります。車椅子では1基あるエレベーターを利用します。

4Fは笠原町の有志が蒐集したタイルコレクションの展示です。一部吹き抜け構造のユニークな設計のフロアですが、フラット構造で車椅子での見学は可能です。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

コレクションの中から選ばれたタイル製品が常設展示されます。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

銭湯の壁面だったタイル画、愛知万博スペイン館の外壁だったタイル、昭和30年代の流し台など、多彩なタイル作品、製品を見学できます。タイルの美術館のようなフロアです。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

エレベーターで3Fへ移動します。。3Fはタイルの製造方法や歴史の展示です。このフロアは資料館のようなフロアです。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

2Fは入場無料。タイルを使った生活シーンの提案などショールームのようなフロアです。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

3F・2Fとも、絶対的なスペースは広くはありませんが、フラットな構造なので車椅子での見学は十分可能です。

車椅子で行く岐阜 多治見市モザイクタイルミュージアム バリアフリー情報

1Fへ戻ります。バリアフリートイレは1Fにあります。

1Fのミュージアムショップは、タイル関連商品が充実した面白い品揃えです。車椅子で利用できますが、混雑していると店内通路の移動に苦戦する広さです。

体験工房では、モザイクタイルを使った工作など有料の体験コースがあります。車椅子での参加が可能なコースか否かは、コース毎に確認してください。

館内のスペースは広くはありません。「多治見市モザイクタイルミュージアム」は人気のミュージアムで、館内が混雑することがあります。車椅子ではなるべく混雑のピークをずらした利用をお薦めします。

岐阜には地域密着型の文化施設が他にもあります。「長良川うかいミュージアム」を別稿で紹介しているので、ご参照ください。

(本稿は2019年4月の取材に基づいています)