福井県 道の駅若狭熊川宿 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

福井県若狭町の「道の駅若狭熊川宿」は、歴史と文化を学べる「熊川宿展示館」がある、若狭鯖街道熊川宿の伝統建造物への観光拠点です。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。

福井県の道の駅 若狭熊川宿 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

重要伝統的建造物保存地区熊川宿の上ノ町にある道の駅です。ここから昔ながらの蔵屋敷が残る熊川宿へ、車椅子で散策に行くことができます。

施設内に車椅子でも見学ができる「熊川宿展示館」があるので、熊川宿散策の前後に立ち寄ると、熊川宿の歴史と文化の理解がより深まります。

「道の駅若狭熊川宿」は、高名な建築家によって、宿場町のイメージと合致する設計がなされたということです。道の駅認定を受けている施設なのでバリアフリーですが、開業は1999年と古く、今どきのバリアフリー水準ではありません。

福井県の道の駅 若狭熊川宿 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

駐車場から施設全体へのアクセスルートは、段差構造をスロープで回避します。路面には細かいデコボコ箇所が数多くあります。

施設はトイレ棟と、「熊川宿展示館」、直売所と食事処が入るメイン棟の構成です。

メイン棟内のショップの通路幅は狭く、車椅子での店内移動はギリギリです。メイン棟内にもバリアフリートイレがありますが、今回取材時の状況では設備は古く、かつスペースが狭くて車椅子が入るかギリギリのサイズの個室でした。

食事処は3段の段差の上にあります。段差の手前にカウンター席があるので、車椅子ではカウンターコーナーの利用になります。

ここは「若狭鯖街道」。焼き鯖寿司が名物です。道の駅のショップでも、食事処でも、美味しい焼き鯖寿司があります。もちろん、焼いていない普通の鯖寿司や、鯖の発酵食品「へしこ」もあります。

「熊川宿展示館」は入館無料の小さな展示館です。「熊川宿展示館」の入口にも「鯖」の文字があります。パネル、ビデオ、ジオラマなどで、熊川宿の歴史と文化を学べます。内部はフラット構造なので、車椅子での見学に問題はありません。

(※「熊川宿展示館」は取材後に改装されて、現在では「鯖街道ミュージアム」になっています)

熊川宿の街並みは、一見統一性のある建物が連続する印象を受けますが、実際は相当建築年代が違う建物が並んでいます。江戸期からある建造物ではなく、明治から昭和期のものが多いとのこと。ただ、全体をみると江戸の宿場町風に見えます。

福井県の道の駅 若狭熊川宿 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

ここは国の重要伝統的建造物保存地区。江戸時代の番所を、当時と同一の場所に復元した「熊川番所」は、2003年から公開されている新しい施設です。

「鯖街道」と名乗る道は幾つもありますが、この若狭街道がもっとも盛んに利用された道、と紹介されています。ご当地情報ですが、若狭から運ばれた鯖が京都に着くころ、ちょうど良い塩加減になっていたそうです。

道の駅若狭熊川宿は、歴史と文化と美味しい鯖に出会える施設です。屋内トイレは狭く、食何処は段差があるので、車椅子での利用は注意してください。

鯖街道の旧道が残る京都の「美山かやぶきの里」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2016年9月の取材に基づいています)

今津ヴォーリズ資料館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

滋賀県高島市の「今津ヴォーリズ資料館」は、2000棟以上の建築を手がけたヴォーリズを学ぶ資料館です。大正12年築の銀行を改装した施設で、車椅子でなんとか見学できます。現地の状況を紹介します。

青い目の近江商人、ウィリアム・ヴォーリズ。宣教師であり、建築家であり、近江兄弟社の創業者です。彼の設計で大正12年に建設された百三十三銀行今津支店の建物が、資料館として無料公開されています。

無料駐車場があります。やや段差はありますが車椅子での入館は可能です。バリアフリートイレはありません。

2F建ての大きくはない建物です。建物の出入口に低い段差があります。1Fが公開され、建物内部の壁面周辺にヴォーリズを学ぶ各種の資料が展示されています。

フロア中央部は、テーブルと椅子が設置され、カフェ機能もある市民のための自由スペースです。館内の床面はフラットで、車椅子での館内移動は可能です。車椅子での資料館の見学は、スペースに余裕はありませんが、十分に可能です。

ヴォーリズは活動の拠点を近江八幡においたので、滋賀県には多くの建築物が現存しています。関東地方では「山の上ホテル」「主婦の友社」「東洋英和女学院」などが有名です。生涯で2千棟以上の建築を手がけました。「今津ヴォーリズ資料館」では、それらの建築物の写真パネルと解説、ヴォーリズの経歴年表などが展示されています。

ヴォーリズの略歴です。

明治38年に25歳で英語教師として来日し、滋賀県商業高校に赴任。近江八幡を拠点にキリスト教の布教、建築設計、のちに近江兄弟社になる製薬会社を設立、結核診療所を設立、図書館を開設、出版活動も行い、昭和16年に日本国籍を取得。昭和33年に近江八幡市の名誉市民第一号となり、昭和39年に84歳でその生涯を終えました。奥様はもちろん日本人です。

今津ヴォーリズ資料館の建物の略歴です。

大正12年に百三十三銀行今津支店として建設され、昭和53年まで銀行の支店として使われました。その後町が買い取り、翌昭和54年からは町立図書館になり、平成13年まで図書館として利用。保存活用することが決まり、建設当初の姿に修復工事が行われ、平成15年から資料館として公開されています。

建築されてから約80年間にわたって、銀行、図書館として実際に使用されてきた建物です。国の登録有形文化財に指定されています。建物だけでも見る価値があります。

入口には小さな段差があり、屋内スペースは余裕がありませんが、今津ヴォーリズ資料館の内外は車椅子で見学できます。

琵琶湖畔の「白髭神社」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2016年9月の取材に基づいています)

日銀 貨幣博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京日本橋の日銀金融研究所「貨幣博物館」は、2014年12月から閉館してバリアフリー対策を実施し、2015年11月にリニューアルオープン、車椅子で観覧ができる施設になりました。現地のバリアフリー状況を紹介します。

日銀の100周年事業として1985年に開館して以来初のリニューアルです。それまでは展示室は2Fで、エレベーターがなく階段のみだったので、車椅子では観覧できない博物館でした。リニューアルで館内にエレベーターが1基新設されています。

アクセスは地下鉄三越前駅から徒歩1分の案内です。専用駐車場はありません。前の道路はパーキングメーターが設置されています。

貨幣博物館 車椅子利用ガイド 

建物は「日銀別館」。入口は階段ですが、正面からみて左側に迂回スロープが設置されています。

スロープを上り入口を通るとすぐに受付があります。そこで簡単な入場者アンケートを記入して、博物館の案内をいただきます。入館は無料です。

貨幣博物館 車椅子利用ガイド 

受付の先に新設されたエレベーターがあります。2Fに上がると小さな博物館ショップがあります。その先が展示室です。2Fにバリアフリートイレが1つあります。展示室内は全面フラットで、車椅子での見学に問題はありません。リニューアルによって展示内容が刷新されました。

バリアフリー上の観点からは、展示ケースの高さが低くなりました。貨幣博物館なので、展示物は貨幣が多数です。ケースの中に展示されるものが多く、車椅子から見やすい展示ケースになりました。

展示ケース以外の展示物も、車椅子の高さに対して配慮があります。壁掛け展示、パネル展示なども下からの視線で見えるように、展示品が上を向いていることはありません。

触れる展示物の台の高さも低めです。幼稚園の子にはやや高いでしょうが、小学生なら十分に触りやすい高さで、車椅子からはベストな高さです。

スイッチを押して操作する展示物もあり、このスイッチ類の高さも低めです。展示スペース全般にわたり、車椅子の高さが意識されています。

博物館全体の雰囲気、展示内容や表現手法は、真面目で地味です。この「地味」さは、リニューアル後も変わりありません。 大人向け、それも学究的な大人向けの博物館です。

それでも「一億円を持ち上げよう」「千両箱の持ってみよう」「古銭の束を触ってみよう」などの企画展示があります。

貨幣博物館 車椅子利用ガイド 

道を挟んだ先にあるのは、「日銀旧本館」です。辰野金吾設計で1896年の竣工。上から見ると「円」に見える建物です。さらに遡ると、この地は江戸時代には「金座」。金貨が鋳造されていた場所です。

貨幣博物館は車椅子で観覧できる施設です。

埼玉県さいたま市にある「造幣局さいたま支局」内に、入館無料の博物館「造幣さいたま博物館」があります。別稿で詳しく紹介しているので、ご参照ください。

(本稿は2016年1月の取材に基づいています)