日銀 貨幣博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

日銀 貨幣博物館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

東京日本橋の日銀金融研究所「貨幣博物館」は、2014年12月から閉館してバリアフリー対策を実施し、2015年11月にリニューアルオープン、車椅子で観覧ができる施設になりました。現地のバリアフリー状況を紹介します。

日銀の100周年事業として1985年に開館して以来初のリニューアルです。それまでは展示室は2Fで、エレベーターがなく階段のみだったので、車椅子では観覧できない博物館でした。リニューアルで館内にエレベーターが1基新設されています。

アクセスは地下鉄三越前駅から徒歩1分の案内です。専用駐車場はありません。前の道路はパーキングメーターが設置されています。

貨幣博物館 車椅子利用ガイド 

建物は「日銀別館」。入口は階段ですが、正面からみて左側に迂回スロープが設置されています。

スロープを上り入口を通るとすぐに受付があります。そこで簡単な入場者アンケートを記入して、博物館の案内をいただきます。入館は無料です。

貨幣博物館 車椅子利用ガイド 

受付の先に新設されたエレベーターがあります。2Fに上がると小さな博物館ショップがあります。その先が展示室です。2Fにバリアフリートイレが1つあります。展示室内は全面フラットで、車椅子での見学に問題はありません。リニューアルによって展示内容が刷新されました。

バリアフリー上の観点からは、展示ケースの高さが低くなりました。貨幣博物館なので、展示物は貨幣が多数です。ケースの中に展示されるものが多く、車椅子から見やすい展示ケースになりました。

展示ケース以外の展示物も、車椅子の高さに対して配慮があります。壁掛け展示、パネル展示なども下からの視線で見えるように、展示品が上を向いていることはありません。

触れる展示物の台の高さも低めです。幼稚園の子にはやや高いでしょうが、小学生なら十分に触りやすい高さで、車椅子からはベストな高さです。

スイッチを押して操作する展示物もあり、このスイッチ類の高さも低めです。展示スペース全般にわたり、車椅子の高さが意識されています。

博物館全体の雰囲気、展示内容や表現手法は、真面目で地味です。この「地味」さは、リニューアル後も変わりありません。 大人向け、それも学究的な大人向けの博物館です。

それでも「一億円を持ち上げよう」「千両箱の持ってみよう」「古銭の束を触ってみよう」などの企画展示があります。

貨幣博物館 車椅子利用ガイド 

道を挟んだ先にあるのは、「日銀旧本館」です。辰野金吾設計で1896年の竣工。上から見ると「円」に見える建物です。さらに遡ると、この地は江戸時代には「金座」。金貨が鋳造されていた場所です。

貨幣博物館は車椅子で観覧できる施設です。

埼玉県さいたま市にある「造幣局さいたま支局」内に、入館無料の博物館「造幣さいたま博物館」があります。別稿で詳しく紹介しているので、ご参照ください。

(本稿は2016年1月の取材に基づいています)