シャトーメルシャン 勝沼ワイン資料館 車椅子バリアフリー情報

山梨県甲州市勝沼にある「シャトーメルシャン勝沼ワイナリー」は、予約をしてビジターセンターから醸造所を見学するコースの他に、自由見学ができる「ワイン資料館」があります。現地のバリアフリー状況を紹介します。

「ワイン資料館」は1904年築の「宮崎第二醸造所」で、現存する日本最古の木造ワイン醸造所です。メルシャンが2010年に周辺施設を整備。車椅子でも楽しめる観光スポットになりました。

アクセスは車です。一般駐車場は「宮光園」の先でやや離れた場所にあります。「ワイン資料館」の目の前に、一台分だけ身障者用駐車スペースが確保されています。タクシー乗り場の横に、パイロンが3個置かれ、車椅子利用者以外は停めがたい雰囲気がある身障者用駐車スペースです。

「シャトーメルシャン ワイン資料館」には、元「宮崎第二醸造所」の「ワイン資料館」と、ワインが飲めて買える「ワインギャラリー」、そしてテーブルが置かれている芝生の広場があります。

芝生の広場は広々して気持ちの良い空間。ここでのんびり過ごすのも悪くありません。それほどデコボコしていないので、車椅子でも広い範囲で行動できる芝生広場です。

メイン施設の「ワイン資料館」の状況です。建物自体に価値があります。外観は蔵造りの和風。内部構造は当時の西洋式トラスが多用された和洋折衷の建築物です。展示は、往時のワイン製造方法の紹介や、貴重な資料である道具類など。黎明期の日本ワイン醸造物語を知ることができます。

またここはワインの貯蔵庫でもあり、7万本分のワインが眠っているということです。ただ残念ながら、資料館内部の約半分は段差の上で、車椅子のままでは上れません。車椅子では、見えるところまでの見学になります。

「ワインギャラリー」は2010年の建物です。バリアフリー仕様でバリアフリートイレがあります。ここのバリアフリートイレは狭く、車椅子が入るかどうかギリギリのサイズです。一人でトイレができる車椅子利用者は利用できます。介助者が必要な方は利用が難しいトイレです。

店内はフラットでスペースに余裕があり、車椅子での利用は可能です。「ワインギャリー」は有料でテイスティングができます。値段は一杯30mlで100円から。高いワインだと30mlで1,000円超えの銘柄があります。おつまみも販売されています。

ワインボトル販売も充実の品揃えで、ここでしか買えない限定品があります。値段はボトルワインが1本1,800円くらいから。販売スタッフはワインの知識が豊富で、質問をすると専門的なお話を聞くことができました。グラスやおつまみなど関連グッズも陳列販売されています。

この「シャトーメルシャン ワイン資料館」は入館無料の施設ですが、隣接する「宮光園」は、同種のワイン資料館ですが有料の施設です。そして段差のある施設です。入場料を払って、車椅子では行けるところだけ、という「宮光園」ですが、入場料は現時点で200円です。

勝沼ワイナリー巡りの中でも、雰囲気、内容とも素晴らしい施設です。バリアフリートイレは狭い個室ですが「ワインギャリー」は新しい施設でバリアフリー仕様です。身障者用駐車スペースは限定1台で、車椅子では見学が無理な箇所もありますが、それなりに楽しめます。

「シャトーメルシャン勝沼」の「ワイン資料館」は、勝沼車椅子観光でお薦めできる施設です。

勝沼観光の人気施設「ハーブ庭園旅日記勝沼庭園」の情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2017年1月の取材に基づいています)

筑波ハム直売店つくば陣屋・ミートコ 車椅子買物ガイド バリアフリー情報

茨城県つくば市の「つくば陣屋」および「ミートコ」は、車椅子で利用できる施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

研究学園都市にある商業集積です。筑波ハムが工場と直売所「つくば陣屋」を2010年に開業。その後敷地内に4つの棟を増設。6つの専門店を誘致して、2016年に「ミートコつくば」としてグランドオープンしました。基本的に車椅子での利用は可能な施設です。

敷地にロの字型に建物が配置されています。その内側が駐車場で、身障者用駐車区画は見る限りありません。

工場見学から紹介します。ハムやソーセージを製作している作業室を、外通路からガラス越しに自由に見学します。外通路は車椅子で通行可、ガラス窓の高さは車椅子目線でギリギリで作業室内の様子を見学することができます。

受付もガイドも何もありません。窓の外の観光客を気にすることもなく、もくもくと働くスタッフの姿が素敵です。

次に核テナント「つくば陣屋」のご紹介です。ハム、ベーコン、ソーセージに加え、精肉、乳製品、そして生鮮野菜などを販売しています。

工場方面からのアクセス路は手動ドアを通ります。正面入口からのアプローチは階段の横に段差解消スロープがあります。バリアフリートイレが屋内にあります。

精肉コーナーでお肉を切っている人は、工場用の材料を用意しているようです。他に販売スタッフ、レジスタッフがいます。

ここの販売手法は「試食」重視。多くの商品の試食があり、ヨーグルトなども、販売スタッフが試食を用意します。

筑波ハムは、お肉類の商品のイメージが強いのですが、ヨーグルト、チーズなどの乳製品の種類が豊富です。何味、何風、何タイプ、といった製品の横展開が驚くほど多く、それら多品種商品の試食がすすめられます。販売員の説明が専門的で詳しいので、ヨーグルトやチーズ好きの方にお薦めします。

4棟の専門店「ミートコ」の紹介です。今回取材時の一番人気はベージュ棟の煎餅屋さんでした。店内はやや狭いのですが、車椅子での利用はなんとか可能です。イートインコーナーがあり、無料お茶マシーン完備。買ったお菓子や団子などを店内でいただけます。このお店も試食が充実。店内のトイレは一般トイレのみです。

他に佃煮店、ハワイアングッズの物販店、フラワースクール、カフェバー、美容院などが入ります。

イベントがあります。毎月第一土曜日は「陣屋市」。2019年夏には「Mee Toco夏祭り」が開催されました。「つくば陣屋」および「ミートコ」は、車椅子で利用できる穴場的な商業施設です。

つくば市の農産物直売所「みずほの村市場」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2019年8月に加筆しました)

成田羊羹資料館・なごみの米屋總本店 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

千葉県成田市の成田山名物「栗羊羹」で名高い「なごみの米屋」。参道にある「總本店」は車椅子で利用できるお店です。そして「成田羊羹資料館」や「お不動様旧跡庭園」があります。現地のバリアフリー状況を紹介します。

新勝寺から徒歩でくると、傾斜のある坂道を上ります。成田駅からはフラットな道ですが、車両が通る歩道のない道を通行します。

成田山の参道にあるお店ですが、専用駐車場があります。駐車場はお店の裏側で23台を収容。身障者用駐車区画が1台分用意されています。駐車場は広々していますが、参道からの道は細い横道です。

専用駐車場あり

店舗内はフラットで通路は広く、車椅子で買い物が出来ます。1Fにバリアフリートイレが用意されています。綺麗なトイレで、赤ちゃん用のベビーシートがあります。

店舗内に障害者用トイレあり

2Fは市民ギャラリーでその時々の企画展などが開催されます。エレベーターがあり、車椅子で2Fへ上ることができます。

なごみの米屋總本店の裏側に、独立棟で「成田羊羹資料館」があります。入館は無料です。

成田羊羹資料館のバリアフリー状況

入口はノブを回して開ける手動ドアです。資料館は2フロア構成で、エレベーターはなく、2F展示室へは階段ルートのみです。フロア内はフラットなので、1Fの見学は車椅子で可能です。

成田羊羹資料館のバリアフリー状況

成田羊羹資料館よりも更に奥に進むとお菓子工場があり、その隣が「お不動様旧跡庭園」として整備されています。その昔新勝寺のお不動様が遷座した場所です。

お不動様旧跡庭園のバリアフリー状況

「不動の大井戸」と「水守り不動尊」、そして記念碑と米屋創業者の胸像などがあります。庭園内は芝生面に飛び石の通路で、車椅子では動きが難しい状況です。無理をして園内に車椅子で入らなくても、庭園の外から旧跡を見学出来ます。

お不動様旧跡庭園のバリアフリー状況

なごみの米屋總本店は、身障者用駐車区画があり車椅子で利用しやすいお店です。羊羹資料館とお不動様旧跡庭園は、車椅子では無理のない範囲での見学になります。

成田空港に隣接した高台の公園で離着陸する飛行機を近くから見上げることができる「さくら山公園」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2019年8月の取材に基づいています)