等々力渓谷 車椅子で散策ができるバリアフリースポット観光情報

等々力渓谷は矢沢川が武蔵野台地を侵食して形成した、延長約1㎞ある東京都区内唯一の渓谷です。昭和36年から39年にかけて整備され、渓谷沿いに遊歩道などが造られました。

等々力渓谷

しかしながら遊歩道へ至る道はすべて階段路で、車椅子では渓谷に下りることができません。また渓谷沿いの歩道路面はバリアフリー仕様ではなく、散策路の途中には段差箇所が多数あります。

等々力渓谷

一般的な意味での等々力渓谷の散策は車椅子では出来ませんが、等々力渓谷周辺で車椅子が立ち寄れるスポットが3か所あります。「等々力不動尊」「日本庭園の芝生広場」「玉川野毛町公園」です。それぞれのバリアフリー状況を紹介します。

〇等々力不動尊のバリアフリー状況

創建は平安時代後期と伝えられる古刹です。アクセスは等々力駅から徒歩8分の案内。門前に参拝者用の無料駐車場があり、約20台を収容します。身障者用駐車スペースはありません。

等々力渓谷

参拝者専用駐車場で16時半には閉められます。

等々力渓谷

不心得な車には「警告」書が挿まれていました。駐車場は正しく利用してください。

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門前の道路歩道から、大きな段差はない舗装路面を通行して山門に行くことができます。等々力不動尊は霊場です。

等々力渓谷

お堂への参道はフラットな舗装通路です。車椅子で問題なく移動できます。

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参道横の浄水は使用できないようになっていました。浄水までの路面はデコボコの石畳みです。

等々力渓谷

お堂前の香炉は車椅子でお参りできます。

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拝殿に向かい両脇に段差回避スロープが設置されています。等々力不動尊は、段差なく車椅子でお参りができます。

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正面からみてお堂の右側にテイクアウト喫茶「四季の花」が営業しています。段差迂回スロープを通行して車椅子で利用できます。コーヒー100円、ソフトクリーム300円でした。

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正面左側に寺務所があります。拝殿前の路面からフラットにそのまま移動できます。事務所の奥の方面が等々力渓谷です。

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境内に等々力渓谷を見下ろす展望台がありますが、階段を上がらなくてはなりません。

等々力渓谷

上がらなくても、展望台の付近からある程度は等々力渓谷を見渡すことができます。車椅子で無理なくできる等々力不動尊の参拝はここまでです。

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横をみると、少し低い位置に等々力不動尊の施設の一部が見えます。等々力不動尊は等々力渓谷の不動の滝に不動明王を安置したのが始まりです。バリアフリーな境内から階段を下りるルートで行く等々力渓谷まで、等々力不動尊です。

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ここから先は階段路を通行するので車椅子でのお参りは困難ですが、どのような施設があるのか、概要を紹介します。階段を下りるとすぐに手水舎があります。今回参拝時が浄水は止まっていました。水面はウクライナカラーのお花が浮かべられています。

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階段路の途中に祠などがあります。階段を下りきった場所に、等々力渓谷の有名店「お休み処雪月花」があります。靴を脱いで上がるお座敷席のお茶屋さんです。

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「雪月花」から傾斜路を進むと、不動の滝と等々力不動尊発祥の社があります。

等々力渓谷

現在の不動の滝は、龍の口から細々と水が流れ落ちています。

等々力渓谷

不動の滝の横から段差のある橋を渡ると、等々力渓谷の遊歩道にでます。

等々力渓谷

車椅子でお参りができる「世田谷山観音寺」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

〇日本庭園芝生広場のバリアフリー状況

日本庭園は等々力不動尊の対岸に、昭和36年に造営された施設です。等々力渓谷の崖を階段路で巡る庭園なので、車椅子では散策できません。

等々力渓谷

唯一、等々力渓谷の崖の上に位置する正門から芝生広場のエリアは、車椅子で立ち寄れる場所です。正門から庭園内に入った場所に、身障者用駐車スペースが1台分あり、隣接してバリアフリートイレがあります。

等々力渓谷

バリアフリートイレはスペースに余裕がある個室で、設備はシンプルなトイレです。

等々力渓谷

正門付近から芝生広場付近は、ほぼフラットな地形です。

等々力渓谷

芝生広場の路面はほぼフラットな芝生です。芝が乾いていれば、車椅子で移動できます。限定的な範囲ですが、日本庭園の植栽を上から眺めることができます。車椅子で無理なく利用できる範囲はここまでです。

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芝生広場の横にある書院は、デコボコが激しい路面を通行するので、車椅子での利用は困難です。

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〇玉川野毛町公園のバリアフリー状況

玉川野毛町公園は、「野毛大塚古墳」がある公園です。荏原台古墳群の中心となる5世紀初頭に築かれた帆立貝形古墳で、等々力渓谷の観光スポットの一つになっています。古墳の上部に階段で上がることができますが、車椅子では周囲から大型の帆立貝形古墳を見学する観光になります。

等々力渓谷

玉川野毛町公園はテニスコートや遊具広場などがある公園で、18台を収容する来園者用の駐車場があり、身障者用駐車スペースは1台分設けられています。駐車料金の障がい者減免制度があり、公園事務所で手続きをすると無料に減免されます。

等々力渓谷

車椅子で駐車場から出るには、「通り抜け禁止」用パイロンをどかす必要がありました。

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公園の公衆トイレには、バリアフリートイレがあります。スペースは余裕がある個室で、設備はシンプルなトイレです。

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野毛大塚古墳は全長104ⅿ、墳丘長82ⅿ、後円部幅28ⅿ、前方部幅28ⅿと大きく、この地の大首長の墓と推定されています。

等々力渓谷

車椅子では見学できませんが、古墳の上部には古墳内の状況を解説する石板が用意されています。

等々力渓谷

古墳内部の実寸大の様子を解説する石板もあります。

等々力渓谷

等々力渓谷の周辺は古墳エリアです。車椅子では見学できませんが、等々力渓谷には3つの横穴墳墓があります。一号横穴と二号横穴は分かりにくい状況ですが、現地に碑があります。

等々力渓谷

完全な形で現存している横穴墳墓は三号横穴で、等々力渓谷の観光スポットの一つです。現地には解説版が設置されています。

等々力渓谷

等々力渓谷は基本的にはバリアフリーではなく、車椅子での散策はできません。「等々力不動尊」「日本庭園の芝生広場」「玉川野毛町公園」の3か所は、限定的ではありますが、車椅子で等々力渓谷観光を楽しむことができます。

(本稿は2022年4月に執筆しました)

群馬の史跡 上野国分寺館 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

741年に発せられた聖武天皇の詔により全国で創建された国分寺と国分尼寺。現在の群馬県、当時の上野(こうずけ)国の国分寺が建てられた場所が史跡として公開されています。

現地に復元されているのは「七重塔の基壇」、「講堂の基壇」と塀である「築垣」です。「築垣」は舗装路から見学できますが、「七重塔の基壇」と「講堂の基壇」は未舗装路面にあり車椅子での見学は苦戦します。

そして上野国分寺を紹介するガイダンス施設「上野国分寺館」が無料公開されています。車椅子で見学ができる上野国分寺館を中心に現地のバリアフリー状況を紹介します。

上野国分寺館

史跡は前橋市と高崎市にまたがる場所にあり、徒歩圏に駅はありません。来場者用の無料駐車場「天平の道駐車場」が整備されています。史跡に近い場所の身障者用駐車スペースが2台分用意されています。

上野国分寺館

駐車場からほぼフラットな舗装路を進みます。復元された「築垣」が正面に見えてきます。

上野国分寺館

ガイダンス施設「上野国分寺館」へのルート上に、上り坂があります。角度はある坂ですが距離は短いので、元気な介助者がいれば車椅子で通行できます。駐車場から上野国分寺館までは200ⅿ程度の距離です。

上野国分寺館

上野国分寺館は、天平風外観デザインのワンフロア構造の施設です。段差解消スロープが設置されています。

上野国分寺館

入口は自動ドアです。現在はコロナ対策で出口は別に指定されていますが、この出口は段差があるので、車椅子では入口から退館します。

上野国分寺館

検温、手指消毒、簡単な記帳をして入館します。目を引くのは七重塔20分の1模型。仏典が保管された建物で、約60mの高さがありました。15階建てのビルに相当する建築物で、全国の国分寺の中でも最大級の規模であったと推定されています。

上野国分寺館

国分寺全体のジオラマ展示もあります。往時の姿がよく分かります。

上野国分寺館

館内の個室トイレはスペースに余裕があり、車椅子でも利用可能な仕様になっています。設備はシンプルなトイレです。

上野国分寺館

ガイダンス施設「上野国分寺館」の見学だけを目的にする場合は、車で直接アクセスできます。わかり難い道ですが、生活道路を通り、上野国分寺館まで車で来ることができます。

上野国分寺館

上野国分寺館の横に、おそらくは常駐スタッフ用に2台分の駐車区画があります。ここが仮に満車でも、短時間駐車しても迷惑にならないスペースはあります。

上野国分寺館

史跡上野国分寺跡の屋外復元施設の見学は、車椅子では無理のない範囲に限られますが、ガイダンス施設「上野国分寺館」は車椅子で観覧できます。

群馬の歴史と文化を学べる施設「群馬県立歴史博物館」の詳しいバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年2月に執筆しました)

中世の居城 小田城跡歴史ひろば 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

茨城県つくば市小田にある国指定史跡「小田城跡」は、遺構復元施設と案内所がある「歴史ひろば」として整備されています。見学順は、案内所で小田氏と小田城を学び、小田城跡を見学するのが一般的です。

小田城跡歴史ひろば

アクセスは車が便利です。案内所横に駐車場があり、身障者用駐車スペースが2台分用意されています。

小田城跡歴史ひろば

身障者用駐車スペースの後ろ側から、段差を回避して施設の外壁に沿って移動します。

小田城跡歴史ひろば

身障者用駐車スペースから段差なく、案内所のエントランスに向かうことができます。

小田城跡歴史ひろば

案内所の出入口は自動ドアで段差はありません。今回取材時は、入口で簡単な記帳を行うルールでした。

小田城跡歴史ひろば

案内所の中にバリアフリートイレがあります。奥行に余裕がある個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

小田城跡歴史ひろば

案内所内には、企画展が開催される「学習展示室」と「常設展示室」があります。どちらもフラットな構造で、車椅子で問題なく観覧できます。

小田城跡歴史ひろば

常設展示室で小田氏と小田城を学ぶことができます。鎌倉時代から戦国時代まで約400年間、この地で勢力があった小田氏の居城が小田城です。

小田城跡歴史ひろば

小田城の復元ジオラマを見て、城をイメージし、遺構復元施設へ移動します。

小田城跡歴史ひろば

案内所から小田城跡まで100ⅿほどの距離があります。移動ルートはフラットな舗装路です。

小田城跡歴史ひろば

そのルート沿いに、本丸内にあった塔や句碑などが展示されています。

小田城跡歴史ひろば

五輪塔は死者を供養する石塔です。

小田城跡歴史ひろば

横の道は「つくばりんりんロード」。その先にある城跡への入口は階段です。ここに土層の断面をみることができる「遺構展示室」があります。

小田城跡歴史ひろば

車椅子に推奨されている城跡への入口は「北堀・北橋」。舗装路を通行して車椅子で進みます。

小田城跡歴史ひろば

「北堀・北橋」までのルートは、舗装歩道が整備されています。

小田城跡歴史ひろば

そしてこのルートの途中に、城跡遺構見学者用の身障者用駐車スペースが2台分用意されています。予約不要で自由に利用できます。

小田城跡歴史ひろば

「北堀・北橋」から城跡に入ります。

小田城跡歴史ひろば

小田城跡は遺構が復元されている施設で、建物の復元はありません。公園のように開放されている城跡で、家族連れが自由に遊んでいました。

小田城跡歴史ひろば

現地にも詳しい解説版があります。

小田城跡歴史ひろば

本丸跡の地図をみながら、遺構を見学できます。

小田城跡歴史ひろば

休憩施設として四阿があります。これが城跡にある唯一の建物です。

小田城跡歴史ひろば

城跡からは筑波山が綺麗に観えます。

小田城跡歴史ひろば

城跡内の車椅子で移動可能な舗装路面は限定的です。

小田城跡歴史ひろば

車椅子では限界がありますが、城跡内はほぼ全域に足を踏み入れることができます。

小田城跡歴史ひろば

この芝生が本丸の建物があった場所です。

小田城跡歴史ひろば

「小田城跡歴史ひろば」は、案内所はバリアフリー施設、城跡遺構復元施設は舗装路面からだけでも、車椅子でほぼ全体が見学できます。

つくば市にある奈良時代の役所跡「平沢官衙遺跡歴史ひろば」の詳しいバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2021年12月に執筆しました)