国指定史跡下野薬師寺跡と歴史館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

現在の栃木県下野市に7世紀末頃創建された下野薬師寺。その跡地に隣接してガイダンス施設「下野薬師寺歴史館」が2001年に開館しました。観覧は無料。アクセスは車が便利で、エントランス前に身障者用駐車スペースが設けられた来館者用駐車場があります。

下野薬師寺歴史館

下野薬師寺歴史館は車椅子で観覧できるバリアフリー施設です。展示室は1Fで段差のないフラットな構造。スペースに余裕がある展示室で、下野薬師寺の歴史と当時の状況、戒壇での受戒などを学ぶことが出来ます。映像コーナーは車椅子利用者のための特別なスペースはありませんが、フリースペースから車椅子で視聴することができます。

下野薬師寺歴史館

バリアフリートイレは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

下野薬師寺歴史館

エレベーターで2Fへ上がると展望デッキがあります。出入口は手動ドアです。

下野薬師寺歴史館

展望デッキから下野薬師寺跡を眺めることができます。

下野薬師寺歴史館

下野薬師寺跡はバリアフリーではありません。下野薬師寺歴史館から舗装路を通り移動できますが、史跡内は荒れた未舗装路面です。車椅子では無理のない範囲での見学になります。下野薬師寺跡には「復元回廊」や江戸時代に建立された「六角堂」などがあります。

下野薬師寺歴史館

国指定史跡下野薬師寺跡は、車椅子では歴史館で学び、歴史館のデッキから下野薬師寺跡全体を見学することをお薦めします。

(本稿は2024年5月に執筆しました)

下野市にある大規模でバリアフリーな「道の駅しもつけ」を別稿で掲載しています。ご参照ください。

上田城跡公園 上田市立博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

長野県上田市の上田城跡は本丸跡に3つの櫓が残る史跡で、真田氏や上田市の歴史を紹介する博物館が併設された公園です。アップダウンがある地形ですが、車でアクセスすれば傾斜路を避けて車椅子で利用できます。また園内の各公衆トイレにはバリアフリートイレが用意されています。

上田城跡公園

駐車場には身障者用駐車スペースが設けられています。

上田城跡公園

駐車場からほぼフラットな舗装路面を通り、上田城本丸跡に移動できます。入口にあるのが平成6年に復元された東虎口の櫓門。冬季以外は内部公開されますが、階段構造の施設です。

上田城跡公園

江戸時代初期に建てられた西櫓の近くまで散策できます。西櫓の手前の砂利路面にはマットが敷かれています。

上田城跡公園

その途中に真田神社が鎮座しています。

上田城跡公園

真田井戸はマット散策路から見学できます。

上田城跡公園

上田城本丸跡はバリアフリーではありませんが、車椅子で移動可能な範囲からほとんどの施設を見学することできます。

上田城跡公園

上田市立博物館へ移動します。博物館は本館と別館の2棟構成です。

上田城跡公園

本館の出入口はフラットな自動ドアです。上田市立博物館は有料施設ですが障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。

今回取材時、本館は階段のみの施設ですが1Fだけが公開されていました。1Fは車椅子で観覧できます。

上田城跡公園

トイレは別棟にあり、バリアフリートイレが用意されています。

上田城跡公園

別館は2フロア構造の施設で、出入口は自動ドアです。

上田城跡公園

主な展示は2Fにありますが、館内は階段のみの構造です。別館は車椅子では1Fの観覧に限られます。

上田城跡公園

1Fで上田城や真田氏の歴史を紹介する映像コンテンツが視聴できしました。それだけでも観覧する価値がある別館です。

上田城跡公園

上田城跡公園と上田市立博物館はバリアフリー施設ではありませんが、車椅子である程度の散策や観覧は楽しめる観光施設です。

(本稿は2024年4月に執筆しました)

長野県長野市松代町の「真田宝物館」を別稿で掲載しています。ご参照ください。

秩父の史跡 鉢形城歴史館 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

埼玉県寄居町の鉢形城は、昭和7年に国指定史跡となった戦国時代の代表的な城郭です。現在では鉢形城跡を整備した「鉢形城公園」が無料公開され、ガイダンス施設として有料の「鉢形城歴史館」が開館しています。公園はバリアフリーではなく、車椅子で散策できる範囲は限定的。「鉢形城歴史館」はバリアフリー施設で、入館料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。

鉢形城歴史館

ただし一般入場口から鉢形城歴史館に入館すると、展示室がある地階フロアへはエレベーターがなく階段で下ります。そのため車椅子利用者は地階の高さにある身障者用駐車スペースの利用が推奨されています。しかし受付は上階にしかありません。そのため入館は以下の手順になります。

鉢形城歴史館

先ずは一般駐車場を利用して上階の受付に進みます。駐車場からエントランスまではフラットな構造なので、介助者がいなくても問題ありません。

鉢形城歴史館

上階の受付で入館手続きを行います。有料入場者は入館券を発券していただきますが、障がい者減免制度による無料入館者は何もありません。上階スタッフが地階スタッフへ、受付を済ませた地階からの入館者がある旨の連絡をするそうです。

車で地階の高さにある身障者用駐車スペースに移動します。2台分の駐車スペースがあります。

鉢形城歴史館

そこからフラットな歩道路面を通り地階の入口へ進みます。出入口のドアは手動ドアです。展示室は地階のみで、観覧後の退館ルートは入館と同様です。

鉢形城歴史館

地階の出入口近くにバリアフリートイレがあります。一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

鉢形城歴史館

近年展示のリニューアルが行われたと思われます。特にジオラマと映像を組み合わせた展示解説は秀逸です。現時点では7分半のコンテンツが2本用意されています。車椅子で観覧できるので、ぜひ2本立てでご覧下さい。

秩父地方の寄居町にある鉢形城歴史館は車椅子で観覧できるバリアフリー施設です。秩父ドライブ観光の際にはお立ち寄りください。

(本稿は2023年5月に執筆しました)

埼玉県寄居町にある荒川をテーマにした「埼玉県立川の博物館」のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。