東京都目黒区にある、首都高速道路大橋ジャンクションの屋上を活用した、周囲約400mの円形型庭園です。目黒天空庭園は車椅子で散策できます。現地のバリアフリー状況を紹介します。
目黒天空庭園は、円形のジャンクションそのままの高低差がある屋上空間を緑化した、類のないオンリーワン公園です。大げさに表現すると、SFの世界の未来都市空間のような、現実離れした景観の天空庭園です。そして天空を車椅子で回遊できるバリアフリー庭園です。

円形部の輪の高低差は約24m。勾配角度は6%。輪の幅は16mから24m。庭園に盛った土の総量は5,000㎥。植えられた木が4,800本。草類は32,000株。輪の総面積は約7,000㎡です。この輪の全域を車椅子で散策できます。

目黒区立の無料公園です。2013年の開園で、植栽もしっかり根付いてきました。
「天空庭園」への入口は3カ所あります。本稿では車椅子で輪を下りながら廻るルートで、庭園をご紹介します。勾配角度は6%なので、逆に輪を上るルートでも、車椅子での通行は十分に可能です。輪の高低差は、ビルの階数でいうと3Fから9Fに相当します。輪の最上部に出るのは「クロスエアタワー」からのルートです。

タワーマンションですが、スーパー「ライフ」が入店しているビルで、1Fのエントランスはスロープがあります。やや解り難い構造ですが、車椅子でアクセスできます。

目黒区役所の出先機関や「大橋図書館」などが入る9Fにエレベーターで上ります。9Fには綺麗なバリアフリートイレがあります。

9Fで「天空庭園」に出ると、そこは「東口広場」。ベンチが整備された休憩コーナーです。

ここが庭園の最上部。ビュースポットでもあるので、一番高いところからの景観を車椅子から楽しみます。ここから下りルートを進みます。

下りルートを進むと最初にあるのは花咲き乱れる「四季の庭」。次いで自由広場のような「あそびの広場」。やがて「東屋」風の施設があり、更に進むと「くつろぎの広場」。ここまでで、庭園の約三分の一を歩きました。
約二分の一の行程にあるのは「潤いの森」。その先に「コミュニティスペース」。そして庭園の三分の二までくると「西口広場」に着きます。

「西口広場」には庭園の「管理棟」があり、バリアフリートイレがあります。この「西口広場」で商業施設も入る高層マンション「プリズムタワー」の5Fと接続します。エレベーターで「プリズムタワー」1Fエントランスへ行くことができます。池尻大橋駅の利用ならこの「プリズムタワー」がもっとも駅に近く、駅まで徒歩3~4分の距離です。
この先は国道246号線側へと、更に下がって行きます。スロープルートを抜けると「もてなしの森」へ。その先はジクザクのスロープルートのある「奥の庭」。これで庭園の終点まで来ました。高低差24mの輪を一回りして、ここがビルの3F相当の高さになっています。

ここから庭園外部に出るルートは「オーパスブリッジ」を利用します。「奥の庭」から国道246号線に向かって伸びる橋で、246号の上り車線歩道、下り車線歩道の両方にエレベーターがあり、外部に出ることが出来ます。

輪を一回りしているので、出発地点の「クロスエアタワー」の横に来ているのですが、直接「クロスエアタワー」に抜けるのは階段ルートだけです。車椅子では「オーパスブリッジ」からエレベーター利用で「クロスエアタワー」の横に出ます。

この「オーパスブリッジ」の国道246号線上り車線側のエレベーターは、民間のビルの3Fを借りている構造です。
輪の中心部にある地上広場は「オーパス夢ひろば」です。まわりを円形の建物に囲まれた広場空間なので、独特な景観です。
アクセスは池尻大橋駅が便利です。車利用の場合「ライフ」の駐車場と、首都高が経営する「オーパス目黒大橋駐車場」があります。いずれも駐車料金の障がい者減免制度はありません。

国道246号の反対側は「目黒川」が流れ、川の両脇は見事な桜並木です。高低差のある散策路ですが、目黒天空庭園は車椅子で利用できます。
全国で初めて立体都市公園制度を活用した横浜の「アメリカ山公園」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2019年12月の取材に基づいています)