渋谷区立松涛美術館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

住宅街に建つ小さな区立美術館「松涛美術館」は、美術館自体が建築芸術です。車椅子からみた施設のバリアフリー状況を紹介します。

なお本稿は2016年5月の取材に基づいています。

 

神泉駅から徒歩5分の案内です。坂道に建つ美術館なので、どういうルートでアクセスしても、傾斜路を通ることは避けられません。それでも車椅子では通行できない坂ではありません。

美術館に来館者用の駐車場はありません。障害者用車両で来館する場合は、エントランス前での一時駐車が認められるケースもあります。事前に連絡をして、利用状況を伝えて、案内に従ってください。

ただし美術館の目の前で車を降りても、庇は無いので雨の日は濡れる構造です。

 

1977年に開設が決定された美術館です。凝った設計のため8億円の建設予算では足りなくなり、一部設計を修正、また予算を増額して1981年に開館しました。

 

老朽化対策で、2013年に大規模改修工事が行われました。館内の障害者用トイレは設備更新されています。

しかし改修の大方針が当初設計通りの姿を残すことにあったので、エントランス周辺は完全バリアフリーとはいえない状態です。

前庭からエントランスにかけてはやや傾斜があり、少しデコボコがある路面です。それでも車椅子での利用は可能です。

館内はバリアフリー面での大きな問題はありません。

渋谷区立松涛美術館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

美術館自体が建築芸術です。

外壁に使用されているのは、赤みがかった花崗岩です。

ポーチを抜けて1Fに入るとすぐに受付があります。

 

建物はB2から2Fまでの4層構造。建物中央部に4層を貫く楕円の吹き抜けがあり、最下層B2には噴水を設置。中央吹き抜け部は全てガラス面になっているので、建物の内側から太陽光を引き込みます。

渋谷区立松涛美術館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

1Fに中央吹き抜け部に架かる渡り廊下のような橋があります。狭く不整形な敷地、住宅街立地という制約の中で考案された独特な設計です。

 

建物内のエレベーターは1基。障害者用トイレはB1と2Fに配備。

B2は多目的ホール、B1が第一展示室、1Fは受付とギャラリースペース、2Fが第二展示室他となっています。

渋谷区立松涛美術館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

常設展がない美術館で、企画展が年に5本ほど開催されます。展示入れ替え期間は、2週間程度休館期間があります。

企画展の観覧料は障害者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。

その他に区民のための展示会やお茶会など特別イベントが不定期開催されます。

 

渋谷区立松涛美術館の館内はバリアフリーです。車椅子で問題なく企画展を鑑賞できます。

目黒天空庭園 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

東京都目黒区にある、首都高速道路大橋ジャンクションの屋上を活用した、周囲約400mの円形型庭園です。目黒天空庭園は車椅子で散策できます。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年12月の取材に基づいています。

 

目黒天空庭園は、円形のジャンクションそのままの高低差がある屋上空間を緑化した、類のないオンリーワン公園です。大げさに表現すると、SFの世界の未来都市空間のような、現実離れした景観の天空庭園です。そして天空を車椅子で回遊できるバリアフリー庭園です。

目黒天空庭園

円形部の輪の高低差は約24m。

勾配角度は6%。輪の幅は16mから24m。

庭園に盛った土の総量は5,000㎥。

植えられた木が4,800本。草類は32,000株。

輪の総面積は約7,000㎡です。

この輪の全域を車椅子で散策できます。

目黒天空庭園

目黒区立の無料公園です。

2013年の開園で、植栽もしっかり根付いてきました。

 

「天空庭園」への入口は3カ所あります。

本稿では車椅子で輪を下りながら回るルートで、庭園をご紹介します。

勾配角度は6%なので、逆に輪を上るルートでも、車椅子での通行は十分に可能です。

輪の高低差は、ビルの階数でいうと3Fから9Fに相当します。

輪の最上部に出るのは「クロスエアタワー」からのルートです。

目黒天空庭園

タワーマンションですが、スーパー「ライフ」が入店しているビルで、1Fのエントランスはスロープがあります。やや解り難い構造ですが、車椅子でアクセスできます。

目黒天空庭園

目黒区役所の出先機関や「大橋図書館」などが入る9Fにエレベーターで上ります。

9Fには綺麗な障害者用トイレがあります。

目黒天空庭園

9Fで「天空庭園」に出ると、そこは「東口広場」。ベンチが整備された休憩コーナーです。

目黒天空庭園

ここが庭園の最上部。ビュースポットでもあるので、一番高いところからの景観を車椅子から楽しみます。ここから下りルートを進みます。

目黒天空庭園

下りルートを進むと最初にあるのは花咲き乱れる「四季の庭」。

次いで自由広場のような「あそびの広場」。

やがて「東屋」風の施設があり、更に進むと「くつろぎの広場」。

ここまでで、庭園の約三分の一を歩きました。

約二分の一の行程にあるのは「潤いの森」。

その先に「コミュニティスペース」。

そして庭園の三分の二までくると「西口広場」に着きます。

目黒天空庭園

「西口広場」には庭園の「管理棟」があり、障害者用トイレがあります。

この「西口広場」で商業施設も入る高層マンション「プリズムタワー」の5Fと接続します。

エレベーターで「プリズムタワー」1Fエントランスへ行くことができます。

池尻大橋駅の利用ならこの「プリズムタワー」がもっとも駅に近く、駅まで徒歩3~4分の距離です。

この先は国道246号線側へと、更に下がって行きます。

スロープルートを抜けると「もてなしの森」へ。

その先はジクザクのスロープルートのある「奥の庭」。これで庭園の終点まで来ました。

高低差24mの輪を一回りして、ここがビルの3F相当の高さになっています。

目黒天空庭園

ここから庭園外部に出るルートは「オーパスブリッジ」を利用します。

「奥の庭」から国道246号線に向かって伸びる橋で、246号の上り車線歩道、下り車線歩道の両方にエレベーターがあり、外部に出ることが出来ます。

目黒天空庭園

輪を一回りしているので、出発地点の「クロスエアタワー」の横に来ているのですが、直接「クロスエアタワー」に抜けるのは階段ルートだけです。車椅子利用なら「オーパスブリッジ」からエレベーター利用で「クロスエアタワー」の横に出ます。

目黒天空庭園

この「オーパスブリッジ」の国道246号線上り車線側のエレベーターは、民間のビルの3Fを借りている構造です。

輪の中心部にある地上広場は「オーパス夢ひろば」です。

まわりを円形の建物に囲まれた広場空間なので、独特な景観です。

アクセスは池尻大橋駅からが便利です。

車利用の場合「ライフ」の駐車場と、首都高が経営する「オーパス目黒大橋駐車場」があります。いずれも駐車料金の障害者減免はありません。

目黒天空庭園

国道246号の反対側は「目黒川」が流れ、川の両脇は見事な桜並木です。

高低差のある散策路ですが、目黒天空庭園は車椅子で利用できます。

渋谷パルコ 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

渋谷パルコはバリアフリー施設ですが、車椅子で利用する上で理解しておきたい構造上の特徴があります。知っていると戸惑わないバリアフリーポイントを紹介します。

なお本稿は2019年11月の取材に基づいています。

渋谷パルコ 車椅子利用ガイド 

○1Fから5Fまで障害者用トイレがない

商業施設としてはB1から10Fまでの施設です。

障害者用の多目的トイレは、B1と6F・7F・8F・9F・10Fにあります。

すべての多目的トイレにオストメイト機能が付いています。

渋谷パルコ

○エレベーターは2系統

東エレベーターが4基、西エレベーターが2基あります。

東エレベーターはB1から10Fまで全階をむすびます。

渋谷パルコ

西エレベーターはB1から6Fまでです。

また東エレベーターの1Fは、夜間レストランだけが営業している時間帯は、施設外側の乗降口の利用になります。

東エレベーターの1F

西エレベーターの1F乗降口は、吹き抜け中央通路に面しています。

渋谷パルコ

西エレベーターの1F乗降口

○10F屋上は車椅子可

10F屋上と4Fテラスがアクセントになる施設で、そこから外階段で上下階移動出来るのが構造上の特徴です。

渋谷パルコ

ルーフトップパーク

10Fの「ルーフトップパーク」は車椅子で利用できます。東エレベーターで10Fに出ると、屋上中央部に出ます。

ルーフトップパーク

ルーフトップパーク

ただし11F相当部にある展望テラスへは階段で上ります。

ルーフトップパーク

また北側には車椅子では利用できない階段路があり、5Fまで続いています。

ルーフトップパーク

4Fのテラスにも、車椅子で出ることは可能です。そこから1Fまで外階段でつながります。上りはエスカレータがあります。

4Fのテラス

4Fのテラス

○有料地下駐車場あり

ショップ利用による駐車料金サービスがある地下駐車場があります。入庫ルートはオルガン坂からの左折です。

有料地下駐車場あり

渋谷パルコは坂道立地なので、どの方面からアクセスしてもアップダウンがあります。車椅子利用者にとって、車の利用は便利な手段です。

車椅子利用者には縁のないことですが、駐輪場は8Fと9Fです。専用エレベーターで上ります。

渋谷パルコ

車椅子利用者は多目的トイレのあるフロア情報を確認して、渋谷パルコを利用してください。