東京都足立区の「西新井大師」はバリアフリーではありませんが、エレベーター利用で決定的な段差箇所は回避して、車椅子でお参りができます。現地のバリアフリー状況を紹介します。
駅からは徒歩5分の案内です。商店が並ぶ参道の路面はフラットで、車椅子の移動に大きな問題はありません。
見るだけで楽しいお店が並びます。
一般参拝者用の駐車場はありませんが、身障者用の駐車区画が3台分用意されています。利用する場合は、車の祈祷を受ける際に利用する「裏門」から境内に入ります。入口にスタッフがいるので、身障者用駐車場の利用を申告してください。空いていれば利用できます。予約はできません。身障者用駐車場は、お正月など大混雑する期間は使用できません。
3台分の駐車区画は、車椅子での移動に苦戦する砂利路面です。
大本堂の裏の入口に近い場所で、数メートル砂利路面を移動できれば、本堂内の舗装路面に上がることが出来ます。
西新井大師の大本堂は、通常は正面階段を上がりお参りします。車椅子では、本堂裏側のエレベーターを利用します。
複数個所に案内サインが掲示されているので、それに従って移動してください。
迷うことなくエレベーターに行くことができます。
1Fと2Fのエレベーター乗降口は、タッチボダン式自動ドアの先にあります。
エレベーターは土足のまま利用できます。
2Fでエレベーターを降りて、右回りで進みます。そのまま段差なく本堂の参拝所に到着します。
本堂内で祈祷を受ける場所は土足禁止の畳の上です。
回廊から境内の様子を眺めることができます。
参道から境内に入る順で、境内の車椅子移動可能ルートを紹介します。
境内への入口は「山門」です。段差のない構造で、車椅子で通行可能です。
江戸時代の建立で金剛力士像が拝観できます。
「塩地蔵」は車椅子でお参りできます。
その先の「水洗い地蔵」は、車椅子では手が届かない構造です。
「鐘楼堂」に近い藤棚がある池の周囲は、各所に段差やデコボコがあります。ルートを選び、少し無理をすれば車椅子で池に近づけます。
「弁天堂」などがある池の周囲は、段差やデコボコそして未舗装路面などがあり、車椅子ではかなり無理をして移動します。
裏門に近い「出世稲荷」は、段差があり車椅子での参拝は困難です。
「山門」から「大本堂」へ向かうメインの参道は、車椅子で通行できる舗装路面です。ただし車の祈祷の時間は、状況によっては祈祷を受ける車が参道をふさぎ、狭い動線になります。
境内の公衆トイレに、バリアフリートイレがあります。
全体としてはバリアフリー仕様ではありませんが、大本堂のエレベーターを利用すれば西新井大師は車椅子でお参りができます。
エレベーターで本堂へ上がる東京の寺院を、別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2021年7月に加筆修正しました)