観音崎自然博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

神奈川県横須賀市鴨井、観音崎公園内にある博物館です。開館は1953年。「東京湾集水域と三浦半島の自然と人をつなぐ博物館」として半世紀以上の歴史があり、「観音崎に残っていた希少海岸植物を増殖し、博物館の庭への植栽事業や三浦半島における水生昆虫、両生類等、淡水域に生息する水生生物の調査もおこなって」いる「リアルな自然と生態」が体感できる博物館と自己PRしています。

観音崎自然博物館

アクセスは車が便利。観音崎公園第5駐車場の利用が便利です。観音崎公園駐車場は駐車料金の障がい者減免制度があり、有料日でも無料に減免されます。第5駐車場には身障者用駐車スペースが1台分設けられています。そこから傾斜路を通り段差回避して博物館のエントランスに移動できます。

観音崎自然博物館

博物館の横はレストラン&ワインショップが営業しています。

観音崎自然博物館

博物館の出入口は手動ドアですが、今回取材時は開放されていました。段差なく館内に入館できます。ただし館内にバリアフリートイレはありません。

観音崎自然博物館

観音崎自然博物館の入館料は障がい者減免制度があり、本人の入館料が16歳以上は100円に減免されます。

館内は段差のない構造で、通路幅は余裕があります。車椅子での移動、展示解説の鑑賞は可能です。

観音崎自然博物館

館内から手動ドアを通り屋外の「タッチプール」に行くことができます。ドアは狭く路面は傾斜がありますが、車椅子でもなんとか移動できます。タッチプールの周囲はフラットな舗装路面です。

観音崎自然博物館

ヒトデなどがいるタッチプールの高さは低く、車椅子で手が届きます。車椅子で海の生物を体感できる施設です。

観音崎自然博物館

タッチプールの先は芝生広場です。東京湾の眺望を楽しめます。

観音崎自然博物館

芝生広場にはハンモックや記念撮影ポイントが用意されています。タッチプールから車椅子で芝生広場へ移動できます。

観音崎自然博物館

館内の展示物の高さは低く、車椅子から見難い気になる展示はほとんどありません。

観音崎自然博物館

小型水槽は車椅子目線でしっかり観察できます。

観音崎自然博物館

標本展示も車椅子から見やすい展示です。

観音崎自然博物館

歴史ある博物館なので、ハード構造は今どきのバリアフリー設計ではありませんが、観音崎自然博物館は車椅子で観覧できる施設です。ただしバリアフリートイレはないので、注意してください。

(本稿は2023年5月に執筆しました)

綺麗なバリアフリートイレがある「観音崎パークセンター」を別稿で掲載しています。ご参照ください。

三浦半島 カスヤの森現代美術館 足が悪い人のためのバリアフリー情報

神奈川県横須賀市に、アーティストの若江夫妻が1994年に創設した、三浦半島の真ん中にある私設現代美術館です。当時は三浦半島に美術館はなく、カスヤの森現代美術館は、三浦半島初の美術館として開館しました。約2000坪の「森」の中で、現代アートを楽しめます。

カスヤの森現代美術館

衣笠駅から徒歩15分の案内。来館者用の無料駐車場が用意されています。美術館へは狭い道路を通るので、気を付けて運転してください。駐車場は美術館エントランス前と、新館側の2か所に分かれ、合計で10台を収容します。エントランス前に4台から5台が駐車できます。

カスヤの森現代美術館

カスヤの森現代美術館のエントランスは階段です。両手でつかまることが出来る手すりが設置されています。メインエントランスのドアノブは、アート作品です。出入口付近には段差はありません。

カスヤの森現代美術館

階段が利用できない人は、新館側の駐車場方面に進み、傾斜舗装路を通行して、本館の裏側に廻ります。

カスヤの森現代美術館

このルートで本館のラウンジ裏まで行くことができます。

カスヤの森現代美術館

通路とラウンジ裏の出入口は20㎝程度の段差があります。車椅子利用者の場合は、車椅子ごと持ち上げてもらうなど、何らかの手段で段差を越えて館内に入ります。

カスヤの森現代美術館

近距離なら歩ける人であれば、ラウンジのデッキを移動して、エントランスの反対側にある、お庭への出入口から入館することもできます。この出入口も小さな段差はありますが、介助歩行でもなんとかなりそうです。

カスヤの森現代美術館

館内には2つトイレがあります。男女兼用の1室がスペースに余裕があり、手すりが設置されているトイレです。普通サイズの車椅子がギリギリで入ります。

カスヤの森現代美術館

館内の状況です。本館にそびえる塔はヨーロッパの教会がモチーフ。塔の下がラウンジで、カフェ、ミュージアムショップ、イベント会場として利用されています。ラウンジの壁面にはアート作品が展示されています。
本館にはラウンジの他に、第1企画展示室と第2展示室、図書室があります。第1企画展示室は高い天井の広いアートスペース。自然光が入ります。

第1企画展示室の奥にある階段を上がったスペースが、ヨーゼフ・ボイスの常設展示コーナーです。

第2展示室は「KASUYA Collection」の常設展示室。大きな展示室ではありませんが、通路の壁面も含めて、多種多様なコレクションが展示されています。

別棟の新館は、お庭から引き戸を開けて入ります。3名のアーティストの作品が常設展示されています。

カスヤの森現代美術館

お庭の状況です。傾斜のある未舗装路面に段差のある散策路が整備されているお庭です。散策する人の障がいの状況に応じて、無理のない範囲での鑑賞になります。

カスヤの森現代美術館

自立歩行が困難な車椅子利用者は、前出の本館裏側の舗装通路からお庭を楽しめます。また館内のラウンジには大きな窓があるので、室内からお庭を鑑賞することができます。今回取材時は、水仙が咲いていて、梅がほころび始めていました。

カスヤの森現代美術館

お庭には驚くほどの数の石仏が祀られています。

カスヤの森現代美術館

竹林の中には石仏群があります。250体の羅漢像です。

カスヤの森現代美術館

お釈迦様もいらっしゃいます。

カスヤの森現代美術館

お庭の奥まで、石仏群は続きます。カスヤの森は、野鳥の楽園です。

カスヤの森現代美術館

アート作品の展示があります。竹林に展示されている、宮脇愛子氏の「うつろい」です。

カスヤの森現代美術館

お庭の上からも「うつろい」を鑑賞できます。

カスヤの森現代美術館

ヨーゼフ・ボイスの「足跡」が展示されています。

カスヤの森現代美術館

「誰でもない誰か」の碑と石仏。

カスヤの森現代美術館

ご神木があります。

カスヤの森現代美術館

その奥には祠が祀られています。

カスヤの森現代美術館

カスヤの森現代美術館は、現代アートと森のお庭を楽しめる美術館です。

観音崎公園エリアに2007年に開館した「横須賀美術館」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年2月に執筆しました)

佐島漁港の鮮魚店 丸吉商店 車椅子買物ガイド バリアフリー情報

三浦半島の西岸、神奈川県横須賀市佐島の漁港にある老舗の鮮魚店で、その日に水揚げされた、鮮魚、活魚、貝類、海藻などを小売りしています。料理店などの仕入れが多いお店ですが、一般客も一匹から購入できる普通の魚屋さんです。

アクセスは車が便利。道を挟んだ海沿いの佐島漁港駐車スペースが利用できます。

丸吉商店

道路に面してオープンな構造のお店です。バリアフリー面で特別な配慮があるわけではありませんが、店舗前に並べられる鮮魚を車椅子から確認することができます。道路から店舗にかけて舗装路面はやや荒れていますが、慎重に動けば車椅子で移動できます。

佐島丸吉商店

店舗内の販売ケースは、店内が狭いので車椅子で覗き込むのは困難ですが、「お刺身は何がありますか」など、スタッフに声をかければ対応していただけます。

何があるかはその日の水揚げ次第。佐島は魚種が多いことで有名な漁港で、見慣れない魚が並ぶことが珍しくありませんが、スタッフに尋ねると「塩焼きが美味しいよ」など、調理方法を教えていただけます。

丸吉商店

丸物の魚は、三枚おろしなどに調理していただけます。生きたタコはその場で絞めてもらえます。

人気店です。買い物客でお店が溢れていることもあるので、その場合はタイミングを計って車椅子で近づいてください。

丸吉商店

社長のお話では、良い魚ほど商売の人がお昼までにまとめて買っていくので、午前中がお店の品ぞろえがよいそうです。また日によっては、午後に漁協から追加で仕入れができることもあるそうです。

佐島漁港の丸吉商店は、バリアフリーではありませんが、車椅子で買い物ができる鮮魚店です。

レストランがある佐島の「交欒(マゼラン)湘南佐島」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年12月に加筆しました)