恵比寿ガーデンプレースの一角に建つ「東京都写真美術館」は、2年に及ぶ大改修を経て、2016年9月にリニューアルオープンしました。現地のバリアフリー状況を紹介します。

大改修によって、東京都写真美術館はバリアフリー美術館に生まれ変わりました。B1から4Fの5フロア構造で、展示室はB1・2F・3F。1Fはホールとカフェ、そしてスタジオ。4Fには図書室があります。
バリアフリートイレは各階にあります。エレベーターは2基に増設されました。各フロア内はフラットで展示室の床はフローリングです。車椅子で利用できる美術品です。
企画展により観覧料は変りますが、有料企画展は障がい者減免制度があり、本人と介助者2名まで無料に減免されます。1F総合案内で減免措置を受けて無料観覧券を発券していただきます。
1Fのスタジオで有料上映される作品の鑑賞は無料にはなりませんが、観覧料が減免されます。企画により設定が変わるので、個別に確認して下さい。
身体障害者手帳を持つ人が利用できる、身障者用駐車スペースが1台分あります。事前予約制で、原則2時間まで。料金は無料です。
場所は2Fの南口エントランスから階段で降りてすぐ右側の道沿いです。予約した来館時間に身障者用駐車スペースに車を停めて乗降していると、警備のスタッフがきて、駐車許可書を渡して下さいます。この許可書をダッシュボードの上など、外から見える場所に置くのがルールです。
駐車場に屋根はありません。駐車場から車椅子での段差回避ルートは、「恵比寿ガーデンプレースタワー」の車寄せから東京都写真美術館へと向かいます。この間雨天は濡れます。車椅子利用者とは別の人が運転者の場合は、先に車寄せの屋根の下で車椅子利用者を降ろして、運転者だけで身障者用駐車スペースに行くのも作戦です。
雨天に車でアクセスした場合は、恵比寿ガーデンプレースの有料地下駐車場を利用すると、濡れずに東京都写真美術館に行くことができます。
2022年、2Fの南口エントランスへの階段横に、車椅子利用者用の昇降機が設置されました。ただし2022年5月時点では、コロナ対策で2F南口エントランスが閉鎖されています。

恵比寿駅からの徒歩ルートは、スカイウォーク経由が便利です。雨の日に濡れずにアクセスするには、スカイウォークの終点にあるエレベーターでB1へおり、「恵比寿ガーデンプレースタワー」側でエレベーターに乗り1Fへ。そして屋根の下を通り東京都写真美術館へ向かいます。上下階移動があり、距離的には長くなりますが、雨天でも濡れずに車椅子で行くことができます。
詳しくは別項「車椅子で行く恵比寿ガーデンプレイス バリアフリー情報」をご参照ください。

展示のバリアフリー状況はそれぞれの企画展次第なので、一概にはいえませんが、おおよその傾向はあります。
写真が展示される企画展なので、壁面に写真を飾るシンプルな展示手法が多く、車椅子から決定的に見えない展示は滅多にありません。ただし小さな写真や資料などを、ケースに収容して展示する場合、車椅子から見やすいように斜めに展示できるショーケースがなく、展示物を真上からのぞき込むタイプのショーケースが使用されることが、時々あります。
一般展示室が3フロアで、上映スタジオは1フロアあり、次々に企画展が開催されます。展示替え期間はそれぞれありますが、企画展がほぼ途切れなく開催されています。

「東京都写真美術館」の新しい愛称は「トップミュージアム」。トップとは、Tokyo Phot・・・のTOPです。TOPは、車椅子で安心して利用出来る、バリアフリーレベルが高い美術館です。
(本稿は2022年5月に加筆しました)




















